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そういえば、スミンさんはマドレーヌにそれはもう満足して帰られましたが、なにか用があって来たんじゃなかったのかしら?
と思い出しだのは、ふわふわのパンをつくるために生地をたたきつけている最中でした。
ストレス発散やで!!とガンガンたたきつけます。
これは型がないから丸パンになるかなーとごそごそ。
慣れてきたらベーグルつくりたい、あれ大好き。もちもちっとしていて最高です。
このパン焼いたら、明日は朝からパンが食べれるという幸せ。
だってジャムもある!!
朝から甘いジャムのっけたパンって幸せです。
発酵しているあいだに、さくっと夕飯を食べることにする。
これも明日のパン、もといランチにしてやろうと目論んでいる。
「ローストビーフ!」
いや、牛の肉かわからんけど。
文献の人曰く、非常に似ていると書いているからきっとそう。
城でも多分この肉焼かれてたけど、まぁぱっさぱさ。もっさもさ。
焼き過ぎてませんか?顎めっちゃ疲れる。いや現代人特有の顎の弱さとじゃないから。
私顎しっかりしてるから。親知らず全部立派にはえるぐらいに。エラ張ってる!とか言わないで!!
クッキングのお父さんちゃうから!あんな立派な顎じゃねぇ!
さて、とりあえず。
漁ればなんでもでてくるこのお家。ありました、串。
これを問答無用で肉に刺す。ざっくざくと。やわらかくなれー。
それから、塩胡椒をすーりすーりと塗り込みます。
この世界にもあるのね、塩胡椒。一応舐めたけど塩胡椒そのものだったわ。
あとはハーブ。パンパンと叩いて嗅いでみたらなんとローズマリーっぽい匂い。
食用だよ!とハーブ屋の鼻の良さそうなおばちゃんが、かっかっかっ!と笑っていたので信じましょう。
これも塗り込んで、いざ!
熱した鉄板で表面を焼く。そして弱火でころころ転がしながらまた少し焼いて…。
さぁ!巻きます!
やっぱりアルミホイルが存在しなかったので、代わりに見つけたワックスペーパーのようなものでぐるぐるっと。
それからさらに保温兼ねて布でぐるぐるっと。
で、肉汁の残った鉄板の上で玉ねぎを炒めて、塩胡椒とお酒。このお酒は多分というかぶどう酒です。
赤ワインだろうなーとこれも入れて、アルコールを飛ばす!
で、あとは蒸したじゃがいもっぽいものと食べましょう。
希望はローストビーフ丼だったけど仕方ないよね。うん。
そのうちお米とか開発できないかしら。わりとまじで。
「いっただっきまーす!」
薄く切ったローストビーフは絶妙な火の通り具合ですね。
やわらかい!!うーんまい!!かみごたえはあるけどやわらかくて、ソースもうまい!おしゃれソース!
肉汁もたまりません。
んんー!しあわせ!お城で食べてたお肉と一緒とかありえない!
これ焼き方一つでめっちゃうまいステーキとか…
なんなら鮮度の良さと部位によっては、牛握りとか…
あぁぁぁ夢が膨らむ!たまりません!
蒸しただけのじゃがいもも、肉汁とソースで絶妙なうまさ!芋あま!ほっくほく!
なんだこの世界めっちゃ美味しいものあるじゃないか。
この世界の人たちってあれか、材料が良すぎて料理の腕が発達しなかったパターンか?
もったいないなぁとお肉を堪能する。
明日はこのローストビーフをサンドイッチにしちゃうんだから!!
私決めました。美味しいものを作って食べてしあわせに生きます、神様。