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これは魔法の書です。  作者: わおん
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当時、小学5年生・・・ 



僕は、強力な魔法に耐えられず、


死んでしまった様である。



そして、現在、未知の場所で、


原始人の、治療を行っている。



ヒーローが、


菌を倒すイメージ、


排出するイメージ、


回復光線を出すイメージ・・・



それらを、繰り返した事で、原始人の女性・・・



つまり、僕の母に成る人物が、


驚異の回復を見せた。



母が、お腹をさすっている。


僕の存在を、認識しているのだ。



それを2人に説明している。


2人は、それを聞いている。



『言葉が 、存在するのか・・・?』



3人の原始人は、


獣の皮を身に着け、防寒しているのだ。



その程度の知力があるのは、当然である。



若い男性が父で、


中年の女性が祖母・・・なのだと思う。



『なぜ、3人なのか・・・?』


『他に仲間は、いないのか・・・?』



僕の千里眼の能力では、


数メートル範囲しか見えない。



結果、森の中という事しか解らない。



『ここは、どこなのか・・・?』


『地球の原始時代なのか・・・?』


『だとしたら、僕は・・・』



『過去の世界に、転生したのか・・・?』



『輪廻転生・・・』


『生れ変りは、本当にあるのか・・・?』



『なるほど・・・・』



僕は、妙に納得した。



ここが本当に、地球の原始時代なのか、


それは解らない。



しかし、僕には、仮説があった。



僕は、以前、毎日、図書館に通っていた。


魔法使いに関して、調べる事が目的だった。



僕以外に、魔法使いは、存在するのか?



残念ながら、それを調べる本など、


存在する訳が無かった。



しかし、


もし、魔法使いが実在して、


本に成っているのなら、


その魔法使いは、世界的な有名人である。



しかし、その様な人物は、存在しない。



ところが、街の図書館レベルであっても、


魔法の存在を、感じさせる本はあった。



それは、ピラミッドに関する本だった。


僕は、夢中に成って、その本を読んだ。



そして、当時の僕は、考えた。



『一体誰が、ピラミッドを、設計したのか?』


『誰が、作り方を考えたのか?』



『なぜ、そんなに賢い?』


『どの様に育った?』


『どこで試作した?』



王様が、


「ピラミッドを作れ!」と言ったとしても・・・


それが作れる訳では無い。



現代の技術を使っても、


完成させる事は、困難なのである。



例えば、



『どこで石材を集める?』


『その岩が、千年以上長持ちすると解ったのか?』


『解って、使ったのか?』



『その岩が、何トンに耐えるのか?』


『解って、積み上げたのか?』



生前、僕が、生まれ育った地域では、


雪の重みで、建物が壊れる事があった。



つまり、


ピラミッドに使う岩も、完成が近付けば、


その岩の重みで、砕ける可能性があるのだ。



『その事を、考えて作ったのか?』


『それとも、偶然、砕けなかったのか?』


『重さを、分散させる技術?』


『そんな技術があったのか?』


『どの様に修得した?』



小さな、雪玉なら、5個積み重ねる事が出来る。


しかし、大きな雪玉の場合、それは不可能である。



模型と、実物では違う・・・


模型感覚で、実物を作ったら崩壊するのだ。



『では、どこで実物大の、試作実験を行った?』


『地盤沈下は、どうだ?』


『計算したのか?』



岩の重さで、地面が沈む・・・


しかし、全てが、同じ沈み方をする訳では無い。



すると、ピラミッドの片側に、


大きな圧力がかかり、石材が砕ける。



これは、現代建築でも起こる。


ゆがむ・・・



『偶然、地盤沈下が起きない地面だった?』


『しかし、そんな偶然で・・・』


『ピラミッドが完成するのか?』



偶然、大量の石材が採掘出来て、


偶然、重さに強くて、


偶然、千年以上の耐久性があり、


偶然、正しい作り方を思い付き、


偶然、偶然完成した?



そんな訳は無い。



船を知らない人類が・・・


突然、超大型木造船を完成させ、


初挑戦で、世界一周に成功する。



そんな事は、絶対に起こらない。


それと、同じ事である。



ピラミッドほどの、建築物を建てるのなら、


段階が必要である。



例えば、


何百年も前から、


その地域では、岩に横穴を開け、


生活をしていた。



そして、それが残っている。



結果、


その地域の人は、その岩に、


耐久性がある事を、知っている。



だから、その地域の人は、


その岩を使い、石レンガの家を、


建てる様に成った。



その技術で、城を建てた。


その技術で、王の墓を作った。



これが数百年も続き、知識、経験、技術、


それらが進歩して・・・・



そして、ピラミッドである。



いきなり、ピラミッドなど、作れないのだ。



しかし、世界中を探しても、


その様な遺跡は、存在しない。



練習の痕跡が、無いのだ。



もし、その様なモノがあれば、


ピラミッドの謎は、解明出来ている。



しかし、現実には、まだ、謎の方が多い・・・


どの様に建てたのか・・・



実は、全く、解らないのである。



一部、解って様な事に成っているが、


それは、現代人の予想であって・・・


事実である保証は、無いのだ。



『それ程のモノを、一体、誰が考えた?』


『誰の知識、誰の賢さ?』



そして、生前の僕は、仮説を立てた。



『未来人が、過去に行って、作ったのだ』と・・・



理由は解らない、



だが、僕がいた時代よりも、


未来の人間が、過去に行った。



そして、その知識を使って、ピラミッドを建てた。


我ながら、とても、幼稚な発想である。



しかし、現在、僕は、


死んだのに、生前の記憶があり、


なぜか、見知らぬ場所で、


原始人の胎児に成っている。



その結果、僕は、新しい仮説を立てた。



『つまり・・・』


『ピラミッドを建てた人物・・・』


『その人物もまた、魔法使いだったのでは・・・?』



『過去の世界に、生れ変わったのでは・・・?』



『それと、同じ事が・・・』


『今、僕に、起こったのでは・・・?』



もちろん、これは、小学5年生の仮説である。


信用は出来ない。


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