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これは魔法の書です。  作者: わおん
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043

小学校1年生、2学期・・・



学校から帰った僕は、トイレで苦悩して、


そして、今、リビングで、


麦茶を片手に苦悩していた。



『麦茶に入れた、ラムネ菓子・・・』



見ている場合、それは、コップの中で回転する。



しかし、視線を外して、2分後に見ると、



『ラムネが、消えている・・・』



つまり、ラムネは、溶けたと考えられる。


僕は、その麦茶を飲んで確認した。



しかし、



『少し、甘い・・・?』


『でも、ラムネ2粒が、溶けた味なのか・・・?』



それは解らない。



僕は、麦茶を飲む干すと、コップを持って、


台所に戻しに行った。



その瞬間、



『あっ!めまい・・・』



魔法の使い過ぎであった。



今回の魔法は、極端にブドウ糖を、


消費するらしい。



その為、ラムネ入りの麦茶を飲んでも、


間に合わなかった様である。



世界が「ぐるり」と回転する様な感覚・・・



『倒れる・・・』



そう思ったが、僕は、転ばずに済んだ。


母に支えられたのだ。



しかし、ガラスのコップが、割れてしまった。



床に、ガラスが飛び散ったので、


母が、掃除をしている。



その時、僕は、小さなガラス片を見つけた。



そして、母のスリッパが、そのガラス片に当たる。



その瞬間、その光景が、スローモーションに見え、


そのガラス片は、食器棚の下へと移動した。



母は、気付いていない。



『僕なのか・・・?』


『それとも、僕の無意識なのか・・・?』



正確には解らないが、僕の魔法が、


小さなガラス片を、食器棚の下に隠したのだ。



その後、僕は、ラムネを食べて、


夕飯まで寝る事と成った。



もちろん、強制である。



『目が冴える・・・』



ブドウ糖の効果は、数分で現れる。



『眠れない・・・』



ラムネ入り麦茶と、その後、母に言われて食べた分、


その効果で、眠る事が、出来ないのだ。



しかし、僕には、奥の手があった。



『頭の冴えを、固まりと考え・・・』



『それを溶かして、流し出す・・・』


『溶かす・・・流す・・・』



その瞬間、僕は、気付いた。



『あ!!!!!』


『これだ!!!!!!』



僕は、以前、神社に行って、


疲れを、流し出す練習をしていた。



実際、疲れなど見えない。



しかし、僕は、それを、固体と考え、



『溶かして、流し出すイメージ・・・』



その様にして、疲れを、消していたのだ。



『見えない疲れを、溶かしていた・・・』



『目線を外したラムネも、見えない・・・』


『つまり、同じ原理・・・』



僕は、その事に、気付いた。



「見えるラムネ」は、ラジコンカーと同じで、


『動かせる・・・』



しかし、目線を外し「見えないラムネ」は、



『疲れと同じで、溶ける・・・・』


『疲れが溶ける・・・』



その瞬間、僕は、恐怖を感じた。



『脳は・・・?』


『疲れが溶ける時・・・』


『脳も、溶けるのでは・・・?』



僕は、以前、脳の疲労を、溶かして流している。



その為、



『脳も、溶けたのでは・・・?』



と恐怖を感じたのだ。



『しかし、それなら・・・』



『勉強が、出来なく成っているハズ・・・』


『つまり、この魔法による、健康被害は無い・・・』



僕は、その様な結論が出し、自分を安心させた。



おそらく僕には、



『動くモノを、動かす魔法と・・・』


『不要なモノを、溶かす魔法がある・・・』



しかし、



『不要とは何か・・・』


『何を基準にした、不要なのか・・・』



具体的な事は、何も解らない。



しかし、



『不要なモノを、溶かせる・・・』



僕は、その事に、可能性を感じていた。



祖母はガンだった。


退院はしているが、治った訳では無い。



当時の僕には、理解出来なかったが、



『経過観察・・・?』



その様な理由で、ガンを治療せずに、


放置しているのだ。



僕は、それが、納得出来なかった。



『なぜ、今すぐに、治してくれないのか・・・?』


『ガンは、放置すると、大きく成る・・・』


『ガンは、進行する・・・』



そんな話を聞いて、知っていた。



『それなのに、祖母は、治療を受けていない・・・』


『手術を、してもらえない・・・』



僕は、その事に、不安を感じていた。



そして、そんな僕にとって、


今回の発見は、大きな希望であった。



『ガンを溶かせる・・・』


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