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これは魔法の書です。  作者: わおん
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朝に成り、家族は目を覚ました。


みんな、妙にウキウキしている。



理由は、釣具の試行錯誤が楽しみなのだ。



『やはり、生きがいは必要だ・・・』



昨日までとは、その表情がまるで違っていた。



とは言っても、


我々には仕事がある。



まずは、朝食、


その後、父は、家や乾燥室の補修。



母と祖母は、僕に連れられ、


牛の柵へと向かう。



すると、そこには、狼タロと、恐竜ゴンと、


メス牛2頭が待っていた。



そして、柵の中には、若いオス牛が、


1頭入っている。



その状況で、母と祖母が、


持って来た焼き肉を食べ、


その光景を、恐竜ゴンに見せる。



その後、狼タロに生肉を与え、


完全に食べ終えたら、


その後、恐竜ゴンに生肉を与える。



僕は、その光景を、


30メートル離れた場所から見ていた。



僕の横に浮かぶ肉は、残り少なく成っていた。



恐竜ゴンは、生後、約2ヶ月・・・


身長1メートル、全長2メートル、



『確実に成長している・・・』



ここで、疑問である。



僕の知る限り、オオトカゲは、


毎日エサを食べる訳では無い、



1ヶ月に3回程度・・・


テレビで見た記憶がある。



『では、恐竜は・・・?』



あくまでも、僕の考えだが、


通常、オオトカゲは、狩る側であって、


狩られる事は、あまりない。



その為、毎日、動き回る必要が無い・・・


その為、毎日、食べる必要が無い・・・



しかし、牛の大地には、


恐竜以外にも、肉食動物がいる。



サーベルタイガーや、


ハイエナの様な、


肉食動物が居るのだ。



おそらく、ゴンの母恐竜も、


それらに襲われたのだ。



つまり、自分の都合で休めないのだ。



どのタイミングで襲われても、


対応出来る必要がある。



その為には、毎日、エサを食べ、


万全の状態を、キープしておく必要がある。



つまり、恐竜ゴンが、毎日エサを食べる事は、


問題が無い様に思える。



しかし、僕の知るオオトカゲは、


1ヶ月に3回しかエサを食べない・・・



『オオトカゲに、毎日エサを与えたら・・・』


『食べるのだろうか・・・?』



本来は必要が無くても、



『エサを見れば食べるのか・・・?』



『その場合、体調はどう成る・・・?』



『食べ過ぎで身体を壊す・・・?』



『では、ゴンの場合は、どうだ・・・?』



僕が知っているオオトカゲとは、


テレビで見たモノである。



そして、オオトカゲは、普段は動かない。



動かず、体力を温存している。



ところが、恐竜ゴンは、


毎日、動き回っている。



狼タロは、牛のボスであり、


牧草地の管理係なのだ。



その為、牧草の保護の為、


同じ場所には定住しない。



牧草の再生を考え、


その場に牧草が、残っている段階で、


次へと、移動するのだ。



そして、その後を、


牛と、恐竜ゴンが付いて行く・・・



つまり、オオトカゲに比べれば、


日常的に、動いている事に成る。



つまり、


毎日エサを食べても、大丈夫なのか・・・?



それは、この恐竜の生態として、


大丈夫なのか・・・?



それとも、


魔法の影響や、


環境によっては、大丈夫なのか・・・?



結局、僕には、その様な事が解らない。



毎日、回復魔法によって、健康チェックを行い、


身体に異常が無い事は、確認している。



しかし、


それでも、以前、


恐竜ドラは、突然、死んだのだ。



『なぜ死んだのか・・・?』



健康上、問題の無い状態で、死んだのだ。



『やはり、僕の無意識魔法が殺したのか・・・?』



『それとも、それ以外の理由・・・?』



『その場合の理由とは・・・?』



結局、解らない・・・



しかし、


出来る限りを考え、


恐竜ゴンの健康に、気を使う必要があった。



僕は、遊びで、


恐竜を飼育している訳では無い・・・



ゴンの母であるメス恐竜は、


僕の影響で死んだのだ。



僕は、その様に考えている。



だから、僕は、その責任として、


ゴンを育てる必要がある。



そして、それは、とても重要なのだ。



もし、僕が、軽い気持ちで、


ゴンを殺した場合、


それは、今後、僕の行動に悪影響を与える。



家族を守る為に、


ゴンを殺す場合は、仕方が無い・・・



しかし、面倒だから捨てる・・・



つまり、殺す・・・



そんな発想を、僕が実行するという事は、


今後、僕の無意識魔法は、


それ以上に酷い事を、行う危険性があるのだ。



それを阻止する為には、


僕は、可能な限り、健全に道徳的に、


生きる必要があった。



もちろん、それを、


守れている自信は無い・・・



しかし、


だからこそ、ゴンは、守る必要があるのだ。



などと考えていると、



2頭のメス牛が、僕の方に接近して来たので、


僕は、その場を離れ、


牧草地の様子を見に行く。



そして、牧草地のフンを、


北のフン置き場へと移動させ、


牧草に、水を与え、成長魔法を送る。



現在、湿地川の水位が上がっている。



そして、その水は、コーヒー牛乳色である。



つまり、第1山脈、第2山脈、3人山脈、


これらを合わせ、通称・我々山脈・・・



その我々山脈に、


現在、雨が降っている事が解る。



『また、台風が来たのか・・・?』



残念ながら、僕は、山脈には行けないので、


現在、苗木や斜面が、


どの様に成っているのか・・・?



知る事が出来ない。



おそらく、一部では崩壊している。



そして、僕が、それを見に行った場合、


僕の無意識魔法は、目先の解決を考え、


天候に影響を与えてしまう。



僕は、一体、何の為に存在するのか・・・?


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