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これは魔法の書です。  作者: わおん
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先程、僕は誕生したのだが、


その身体は、植物人間であり、


動かない。



しかし、


魔法が使える魂の僕・・・



そして、その記憶機能としての、


植物人間・・・



おそらく、僕の細胞があれば、


それで良いのだ。



それが、僕であり、


植物人間の身体で、


生活する必要性など無いのだ・・・



『つまり、僕の身体は、一生動かない・・・』



それが、理想なのだ。


それが、僕の無意識が選んだ選択なのだ。



そこで、気に成るのが、


記憶に関する謎である。



『つまり、細胞を失えば、記憶が消える・・・』


『つまり、永遠に生きても・・・』



『退屈地獄を記憶出来ない・・・』


『つまり、永遠に生きても、退屈しない・・・?』



しかし、


『その保障は・・・?』


細胞が無ければ、記憶が残らない・・・



これは、あくまでも、僕の仮説であり、


事実である保障は無いのだ。



僕が、この世界に来る時、


僕は、魂だけで移動したのだ。



目的を持ち、


その目的を記憶して、


行動したのだ。



だから、津波を起こして、


両親を選んだのだ。



目的を考え実行する。


その為には、それを記憶する必要がある。



それで無ければ、その様な行動は不可能である。



そして、この事に関して考えても、


答えは出ない・・・



宇宙が滅ぶ、その時まで、確認出来ないのだ。



つまり、今、考えても、時間の無駄である。



しかし、この様な状況は、


納得出来ない・・・



『なぜ、僕は、人間の姿で生まれた・・・?』



両親が原始人なのだから、


僕も、原始人として、生まれるハズなのに、



僕は、人間の赤ちゃんの姿で産まれた。



この赤ちゃんが、育てば、


将来、生前の僕と同じ姿に、


成長するだろう・・・



『なぜ、そう成った・・・?』



そして、その事に関して、


気付いた事があった。



『臨死体験・・・』



僕は、この世界に来てから、


1度死んでいるのだ。



それは、結局、夢だったのだが、


家族全員が、その夢を見たのだ。



その夢は、とてもリアルだった。



当時、


胎児であった僕に、


脳が出来、それが機能した。



その瞬間、僕の脳は、


脳型魔法を発動してしまい、



結果、僕の脳は破壊された・・・


そして、僕は、死ぬ瞬間を向かえた・・・



ところが、その瞬間、


僕は、胎児である自分の身体を消費して、


千里眼を強化した。



そして、この世界で、次の身体を探したのだ。



これに失敗すれば、


僕は、意識を失い、


理性を、失い、


被害など考えずに行動する。



その結果、大災害を起こし、


その後、意識が戻る事に成る。



それを回避する為には、


僕の意思で、次の身体を探す必要があった。



その結果、その妥協として、


僕の魂は、恐竜の胎内に移動した。



つまり、恐竜の子供として、


生き延びる事を選んだのだ。



ところが、その時、僕の無意識は、


何かを学習した。



脳内にある、魔法を発動させる器官・・・


僕の無意識は、それを特定した。



その後、夢から覚めて、


僕は、原始人の母の胎内に居る事を知り、



恐竜の胎内に移動した出来事が、


夢であったと理解した。



つまり、



『あの日だ・・・』


『あの日の臨死体験・・・』


『僕の無意識が、僕の脳に細工をした・・・』



脳型魔法を発動させる器官を、


消滅させたのだ。



無意識と言っても、


その正体は、僕である。



つまり、僕は、僕の意思で、


自分を植物人間にしたのだ。



そして、その時、僕の無意識は、


僕の身体に大きな影響を与えた。



僕は、胎内の自分を見ない様に、努力していた。



しかし、僕の無意識は、


僕の身体を見ていた・・・



見ないと、脳の改良が出来ないからだ・・・



僕の無意識は、原始人の胎児を、


見てしまったのだ。



すると、当然、その姿に感想を持ってしまう。


少し変だと感じてしまう。



胎児なのだから、それが当然なのに、


それが解っていても、


何か、考えてしまう。



結果、その影響を受け、


本来、原始人であった僕の身体は、


人間の身体へと変化した。



『おそらく、これが・・・』


『僕が、人間の姿で生まれた理由だ・・・』



僕の無意識は、何としても、


僕を植物人間にする必要があった。



僕の魔法は、家族を守る為に発動する。



つまり、僕の無意識は、


家族を守る為に、


僕を、植物人間にしたのだ。



目先を優先して、


その後の事は考えずに、


僕を植物人間にしたのだ。



『では、今後、僕は、どう成るのか・・・?』



僕の知識では、植物人間は、


生命維持装置で生きている。



食事が出来ないので、


最低限でも点滴は必要である。



しかし、この世界に、


その様なモノは無い・・・



ところが、僕には、バリアがある。


牛の死体が、殺した時のまま、


体温を保っている。



そんなバリアがあるのだ。



つまり、植物人間の保存も可能であり、


生きる上では、問題無いのだ。



ところが・・・


この事実を、どの様にして、


家族に説明すれば良いのか・・・?



『僕の身体は、植物人間です・・・』


『しかし、魔法が使えるので・・・』



『何も問題はありません・・・』



そんな事、言えるだろうか・・・?



この身体は、僕の身体だが・・・


ある意味、父と母が作った身体なのだ。



つまり、父と母のモノなのだ・・・


僕は、それを壊したのだ。



しかし、魔法が使える事で、


『製品上の不便はありません・・・』


『これで我慢して下さい・・・』



そんな事、僕には言えない・・・



家族は、この10ヶ月で、多くの言葉を覚え、


それを使い、会話も出来る・・・



では、何を伝える・・・


何を伝えれば、


安心してもらえる・・・?



そこで、一応、説明してみた。



今は、魂と身体が、別々に機能しているので、


身体を動かす事は、出来ません。



しかし、


今後、生活を続ければ、


魂と身体が「融合」して、


普通に動く様に成ります。



これを、家族に通じる言葉で説明する。



現在、母に抱かれているので、


僕は、母と会話が出来た。



そこで、


『僕、元気、大丈夫・・・』


『今、身体、動かない・・・』


『でも、大丈夫・・・』


『動く日、やって来る・・・』



母は、その事を、


父と祖母に伝えた。



しかし、


『さて・・・困った・・・』


『植物人間を・・・』


『どの様にして回復させれば良いのか・・・?』


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