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これは魔法の書です。  作者: わおん
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僕は、素人である・・・



どれだけ、賢いをアピールしても、


大人を論破出来ても、


現実には、役立たず・・・



テレビに向かって、


意見を言っているレベル・・・



その程度の人間・・・



そんな僕が、考え、


それを実行している・・・



本来、原始時代なら、


原始人が出来る範囲の方法で、


我慢する必要がある。



それが、正しい歴史を作るのだ。



しかし、そんな理想など、


守れる訳など無かった。



山脈の土に、


「おがくず」を染み込ませる事で、


土が割れる事を防ぐ・・・



しかし、


それで、本当に大丈夫なのか・・・?



僕は、その事実を知らない。



とりあえず、一部分だけ試す・・・


そんな事を、実践して、



その後、


そこ以外、全てが割れたら・・・?


台風の被害を受けたら・・・?



その様な不安があるので、


少し試す事など、出来ない。



やるなら、最善を考え、


全てを守る。



その必要があるのだ。



昼食後、


僕と母と2つの卵は、


山菜森に来た。



空中での、


瞬間移動が可能に成った事で、


塩漬けポイントを使う事無く、


一瞬で、移動が可能に成った。



現在、山菜森の南上空・・・



そこから、木々を見て、


枝先10センチを回収、


その枝先の、葉っぱを2枚だけ残す。



同時に数百本の枝先が、


回収されて行く。



それを、謎池に瞬間移動・・・



数十秒後・・・


謎池には、数万本の枝先が集まっていた。



そこに、成長魔法を送る。


これによって、苗木を作るのだ。



以前は、3時間かかったが、


先日の臨死体験後は、


3分で出来る様に成っていた。



そして、今、


1分程度で、それが完了していた。



枝から、白い根が出て来る光景が、


確認出来る。



まるで、時計の秒針が、動く程のスピードで、


根が生えて来るのだ。



以前の僕なら、


この成長に恐怖を感じたと思う。



しかし、先日、僕は、気付いた。



成長魔法は、成長させる魔法であって、


老化させる魔法では無い。



つまり、この魔法を安全である・・・


僕は、その様に考えたのだ。



結果、


成長魔法を使う事に、迷いが無くなった事で、



心のブレーキが解除され、


わずか1分で、


枝が苗木に、成長する様に成ったのだ。



もちろん、


この魔法が安全である保障など無い・・・



あくまでも、僕の思い込みである。



魔法は、僕の納得によって発動する。



それが、


正しいか、どうか・・・?



無害か・・・?


有害か・・・?



その様な事とは、関係無く、発動するのだ。



あくまでも、僕の判断・・・


僕が良いと思えば、発動する・・・



つまり、将来、僕が、



『こんな世界は、消滅しても良い・・・』



本気で、その様に判断すれば、


世界は消滅するのだ。



『一体、どうすれば・・・』


どうすれば、その最悪を回避出来る・・・?



こんな事なら、



『今、僕が、消滅する事こそが・・・』


『宇宙の平和・・・』


『世界の正常化なのでは・・・?』



『僕は、僕を消すベキなのでは・・・?』



その様に、思う・・・


その様に、納得する・・・



しかし、魔法は発動しない。



僕を、消滅させてくれない・・・



『僕は、死ねない・・・』



『このままでは・・・』 


『百兆年後も生きている・・・』



『その間に、僕が暴走しない訳が無い・・・』


『どうしよう・・・』



思わず笑いそうに成った。



『僕が、世界を無茶苦茶にしている・・・』


『何とかして、回避する必要がある・・・』



解っている。



解っているが、


正直な所、



苗木を植える以外に、


やる事が、無かったのだ・・・



今、完成した苗木は、山菜森の南のモノである。


つまり、暖かい地域の枝である。



その為、3人山脈の南に、それを植えて行く。



これにより、同じ気候で、


育てる事が出来るのだ。



『よし! 始めるぞ・・・!』



といっても、数百本が、一瞬で、植え終わり、


数分で、数万本の苗木を使い果たした。



後は、これの繰り返し・・・


山菜森で、枝を集め、



謎池で育て、


それを第2山脈に植える・・・



この作業は、簡単に出来た。


楽勝・・・


まさに、その通りだった。



しかし、僕には、不安があった。



この苗木は、


山に植える苗木なのだから・・・



山菜森では無く、


その先にある狼山で、


枝を集めるベキなのだ。



しかし、僕には、


それが出来なかった。


恐くて行けなかった。



狼山には、


おそらく、原始人が住んでいる。

 


『それを見てしまったら・・・?』



僕は、その後、


それを無視出来るだろか・・・?



『何か、困っていたら助けたい・・・』



『その様に考えてしまうのでは・・・?』



『赤ちゃんが、崖から転落する光景・・・』


『それを無視出来るだろうか・・・?』



『迷子に成って、狼に襲われる子供・・・』


『それを無視出来るだろうか・・・?』



無理である。



しかし、僕は、無視する必要がある。



『僕は、誰も助けない・・・』



『助けてはいけない・・・』



『僕が、誰かを助けたら・・・』



この世界に、神が誕生してしまう。



僕が、否定しても、


僕の存在を知った者は、僕を必要とする。



自分で努力するよりも、


僕を使った方が、安全確実なのだから、



誰だって、そうする。



結果、原始人は、現実的な努力を止め、


僕に、お願いする方法を考える。



それが信仰である。



自分では、努力せず、


誰かに、助けを求める。



それを、信仰心と美化して・・・


そんな自分を、善人と考える。



それが、宗教である。



宗教団体幹部は、なぜ金持ちなのか・・・?


なぜ、信者は、金を払うのか・・・?



人は、愚かである。



本当に正しい事など、出来ないのだ。



何が正しいのか・・・?


何が必要なのか・・・?



それが解らないのだ。



では、なぜ、父や母や祖母やタロは、


『僕の魔法を使わないのか・・・?』


『なぜ、僕を利用しないのか・・・?』


それは疑問であるが、



狼山の原始人が、


そうである保障は無い。



もし仮に、狼山の原始人も、


僕を利用しない性格であっても、



僕の存在は、


その部族の記憶に残る。


歴史に残る。



あの魔法使いがいれば、


この子供は助かった・・・


死なずに済んだ・・・



あの魔法使いに、お願いすれば・・・


子供は助かった・・・



今後、悲劇が起こると必ず、



『あの魔法使いが、いれば・・・』



その様に考えてしまう。



それによって、


部族内で、争いが起こる。



今までは、長老が決めれば、


それを守る。



それが、動物的な本能で守られてきた。



しかし、長老よりも、優秀・・・



そんな何かが、存在して、


それに願えば、子供が助かる。



その状況で、長老の決定を守るだろうか・・・?



長老の反対を押し切って、


僕に願う・・・



必ず、その様な者が現れる。



しかし、僕は、助けない・・・


『すると、どうなる・・・?』


『あきらめる・・・?』



『それとも、僕に気付いてもらう為に・・・』


『パフォーマンスを始める・・・?』



『祭りが誕生する・・・?』



『それとも生贄の儀式が誕生する・・・?』



そのどちらにしても、


僕は、それを無視する必要がある。



その部族の進歩を、守る為、


僕は、手出し出来ないのだ。



しかし、それは侮辱である。



助ける事が出来るのに、


助けないのは、



相手に対して失礼なのだ。


人を見下す行為なのだ。



それが僕の考えである。



つまり、僕は、原始人を発見しては成らない。



『見つけたら、助けてしまう・・・』


『だから、原始人は、見たくない・・・』



その瞬間、僕は恐怖を感じた。



『原始人を見たくない・・・』



『そんな事を考えて、大丈夫なのか・・・?』



『それによって、魔法が発動した場合・・・』



『狼山の原始人が、絶滅するのでは・・・?』



冷静に考えれば、


僕は、その様な事はしない。



僕が、


『原始人、死ね・・・!』と叫んでも、



僕の無意識・・・


僕の本心は、それを望んでいない。



その為、魔法は発動しない。



つまり、僕は、今、



『原始人を、見たくない・・・』


『発見したくない・・・』



と考えたが、



狼山の原始人が、消滅する事など無い・・・


ハズである。



しかし、


2千年後の僕も、


それを守って、くれるだろうか・・・?



僕の心のブレーキは、


正常に、機能するだろうか・・・?


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