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これは魔法の書です。  作者: わおん
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僕は、山脈への水やりの、


危険性に気付いた・・・・



実際の所、どう成るかは、不明だが、


予想は出来る。



同じ作業を繰り返すと、


思考が混乱する。



そして、段取りを間違える。



つまり、


海水を、真水にして、移動させる。


この単純な繰り返しを、間違えるのだ。



では、その結果、何が起きるのか・・・?



あくまでも、可能性ではあるが、



僕は、何の迷いも無く、


流れ作業の感覚で、


山を海に移動させる・・・



思考の混乱によって、間違って行うのだ。



つまり、その時、


心のブレーキは機能しないのだ。



魔法使いにとって、


思考の混乱とは、


それほど、危険なのだ。



ドラム初心者が、


失敗の許されない本番に挑戦する。



右手で、4回叩く、


その1と3のタイミングで、


左手も叩く。



2と4のタイミングで、


右足を踏む。



これを千回繰り返す。



人間なら、確実に失敗する。



そして、僕の場合、


失敗すれば、



山が、海に・・・


母の血液から、塩分が除去される・・・


その様な最悪が待っているのだ。



『調子に乗ってはいけない・・・』



塩分除去も、水やりも、


簡単な仕事では無いのだ。



どうすれば良いのか・・・?



翌日、


強風の為、


第2山脈の塩分除去は、断念した。



塩分除去は「水やり」に比べれば、


その難易度は低い。



ある意味、簡単な事である。



しかし、そこには、風という不確定要素がある。



思考の混乱が、不安であった。



『僕の無謀は、他人への迷惑・・・』



僕は、自分に、そう言い聞かせた。



では、今日は、何をするか・・・?



父と、祖母は、先日の牛で、干し肉を作っている。



しかし、僕が手伝えば、2人の価値が失われる・・・



そこで、母と、その胎児の僕と、2つの卵は、


山菜森へと向かった。



大陸の西側、


津波の被害を受けていない側・・・


森の木々は、とても元気である。



そこで、それらの木々から、


枝先を回収、


余分な葉っぱを排除する。



結果、長さ10センチ、葉っぱ3枚の、


枝先が、次々と集まる。



それを、謎池に瞬間移動させた。



以前、僕は、謎池の事を、


『毒の池・・・?』


その様に思って、使わなかった。



しかし、


謎池に生き物が居ない原因が、


僕にある事が解った事で、


それは、巨大水槽として利用出来た。



謎池に大量の枝が集まる。



その数、数千本、


それに向け、成長魔法を送る。



相変わらず、


『成長魔法とは何か・・・?』


それは、全く解らないが、



30分程で、


枝から白い根が出て来た。



苗木の完成である。



『以前は、3時間かかったのに・・・』


『どうして時間が短縮出来た・・・?』



繰り返した事で、


自信が付いた・・・?


この作業が、安全だと認識出来た・・・?



その結果、心のブレーキが不要と成り、


魔法の効率が上がった・・・?



その様にも考えられるが、


誰も答えを知らない、


それが、僕に不安を与えた。



安全というのは、あくまでも、


僕の感想であり、


保証では無いのだ。



しかし、僕には、


魔法を使う以外の、選択支など無かった。



『どうすれば、賢く成れるのか・・・?』



そんな事を考えらなら、


謎池から、苗木を回収して、


3人山脈に向かった。



昨日、塩分除去を行った場所に、


瞬間移動で、苗木を植えて行く。



山頂から、斜面を見下ろす事で、



飛ぶ必要も無く、


広範囲に、苗木を植える事が出来た。



後は、これの繰り返しである。



苗木を植える時の注意点は、


将来、巨木に成った時を考え、


最低でも5メートル間隔で植える。



という事である。



木の直径が30センチに成った時、


その根は、周囲、数メートルに広がる。



結果、近くに植えると、


木々の生存競争が、始まってしまうのだ。



また、斜面に、木を植えるという事は、


強風によって、木がゆれ、


テコの原理で、地面にダメージを与える事に成る。



その様な事を、考え、


僕の素人考えで、


5メートル間隔で植える事にしたのだ。


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