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牛は、神という立場に、何の執着も無い。
あるのは、強者に対する服従心であり、
これまでは、自分が、リーダーと成る事で、
役割を、守って居た。
だが、自分よりも、価値のある存在が登場した。
つまり、自分たちも、服従する側なのだ。
宇宙船乗組員が、コンピュータに服従した様に、
牛は、球体に服従したい。
だが、球体は、何も求めない。
そこにあるだけ、生物が、触れると、
一瞬で、消滅させるが、それは、食事では無く、
ただの処分である。
つまり、生け贄など差し出しても、
それは、迷惑であり、求められて居ないのだ。
では、我々は、何を行えば良いのか?
牛は、念話を使い、日々、球体との会話を求めた。
一方、球体の中で36も困って居た。
彼らも、念話を使い、牛や人との交流を求めて居た。
ところが、念話の性質が異なる為、通じない。
そんな状況で、人間が、会話ボードを持って来た。
これは、牛と人が、意思を伝達する為のモノである。
牛の場合、前足で、そのボードを指す事で、
会話が成立する。
しかし、球体は、直径が1キロ近くあり、
前足など無い。
その為、これまで、誰も、会話ボードを使う事など、
考えなかった。不自然である。




