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これは魔法の書です。  作者: わおん
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現在、僕と母と2つの卵は、


3人山脈の頂上にいる・・・



ここは、正真正銘の山頂なので、


津波被害を受けなかった木々が、


少しではあるが、生き残っていた。



先ほど、僕が、瞬間移動させた水で、


木の葉が濡れている。



母が、その水の味見を行う・・・



「塩、味、無い」



それを聞いて、僕は安心した。



『成功だ・・・』



海水を真水にして、


3人山脈に送る・・・



それは、出来た。



しかし、問題がある。



この後、どうするか・・・?



第1山脈の「山頂」から、


3人山脈の「山頂」は、見える。



平地から、平地を見た場合、


地面が邪魔をして、


4キロ程度先しか見えない、


これは星が、球体である事が、原因である。



しかし、高い場所から見た場合、


地面の邪魔を受けない。



結果、数百キロ離れていても、


第1山脈から、3人山脈の山頂の一部分が、


ギリギリ見えるのだ。



だから、大量の水を、


瞬間移動させる事が、出来たのだ。



しかし、毎回、この山頂に、


水を送る訳には行かない。



そんな事をすれば、


この部分だけが豪雨状態に成って、


山が崩れる。



では、どうするか・・・?



水を落下させる場所を、


変更する必要がある。



しかし、その目印は・・・?



今回、この場所が、


極端に高い、山頂だから見えたのだ。



その為、目印と成って、


水を移動出来たのだ。



しかし、ここから、南に1キロ移動した場所、


そこは、第1山脈からは見えない。



つまり、見えない状態で、


大量の水を移動させる事に成る。



僕は、以前、ネズミの森の木を、


枯れた大地の北側、


通称・材木置き場へと、瞬間移動させていた。



ネズミの森から、その木材置き場は、


数百キロ離れているので、


見えない。



しかし、送っているのは、


枯れ木である。



塩の被害を受け、枯れ・・・


乾燥で割れ・・・



後は、燃やす以外に使い道の無い・・・



ある意味、ゴミと考える事の出来るモノを、


誰もいない、北の荒野に、


瞬間移動させていたのだ。



つまり、被害は発生しないのだ。



その為、心のブレーキが発動する事は無く、


当然の様に移動出来た。



ところが、今回移動するのは、大量の水である。



水は、壊れる事が無い。



しかし、その落下を受けるのは、


木々を失い、強度を失った山である。



そして、その場所は、


苗木を植えた大切な場所なのだ。



そこに、大量の水を落下させるのだ。



山頂の様に見える場所なら、


山頂の10メートル上から、


水を落下させる・・・



という様な調整も出来る。



しかし、見えない場所、


しかも、被害が出る危険性のある場所、


そこに、瞬間移動で、大量の水を送る事は、



心のブレーキによって、


不可能なのだ。



では、どうするか・・・?



『水を、高い位置から落下させる・・・』



上空1キロの位置から、落下させれば、


空気の抵抗で、水は、霧の様な分裂して、


そして、優しく落下する。



しかし、それで本当に、


意味があるのか・・・?



僕の目的は、山の地面に水を与える事である。



上空からの水やりで、


それが可能なのか・・・?


風で飛び散り、水は地面に届かないのでは・・・?



片道2秒で確認出来る事である。



我々は、実行した。



『無理か・・・』



極端に高い位置からの落下では、


「水やり」の効果が見られない。



落下途中で霧に成って、風で飛ばされ、


分散して、水やり効果がまるで無いのだ。



『無意味だ・・・』



雨の様に、数分以上、


連続して水を落下させれば、



雨と同様、地面を濡れさせる事も、


可能だろうが、


僕の瞬間移動は、そこまで、万能ではない。



海水を、連続して、瞬間移動させ続けると、


海の生き物を殺してしまう。



また、連続的な、瞬間移動を行い、


海の水を、使い続ければ、


海流に、何か不都合な影響を、


与える危険性もある。



つまり、海面の水を、


1キロ四方、10センチ厚・・・



これを、毎回、別の場所から、瞬間移動させる。



それが、僕の守るベキ責任である。



それ以上を行うと、


僕の心のブレーキが発動して、


瞬間移動が、使えなく成る危険性もあるのだ。



では、どうするか・・・?



見えない場所の安全を確認して、


水を送り届ける方法・・・



どの様にすれば、良いのか・・・?


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