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近年、恐竜の襲撃が減って居る・・・
原始人は、その事に対し、危機感を持った。
彼らは、地形と砦を利用して、恐竜を撃退して居る。
その為、襲撃を受け難い。
しかし、相手は、凶暴な肉食恐竜であり、
理屈など関係無い襲撃が、毎年、数回はあった。
ところが、この1年、それが無い。
理由は、牛の存在である。
本来、山で暮らす、野生の牛が、
凶暴化して、狼と、ネズミを引き連れ、
恐竜を狩って居るのだ。
その為、恐竜が減って居る・・・
では、恐竜が居なく成った時、
狼と、ネズミは、何を襲って食う?
我々を、襲うのでは?
その危機感が、彼らに妙な作用を与える。
彼ら人類は、元々、高い知能を持って居る。
そんな彼らは、36の影響を受けなくても、
必要に迫られると、細胞が、活性して、
能力に目覚める様に成る。
そして、この時に、起きた変化は、
念牛たちとの、共存を求める思考だった。
この星の人類は、コンピュータに、服従する様に、
遺伝子改造された存在である。
その為、凶暴な牛、つまり、強者が出現した事で、
人類の本能が、牛を、コンピュータに変わる存在と認識、
牛から、指示を受ける為の、能力を求めた訳である。
もちろん、この時点で、原始人たちは、
凶暴な牛たちが、念を使って居る事など知らない。
だが、圧倒的な強者の、指示に従う事が、
原始人の本能の為、何としても、
凶暴な牛、凶牛から、指示を受けたい。
狼が、遠吠えをする様に、
人類も、強者に服従する習性からは、
逃れる事が出来ないのだ。
と成ると、現在、家畜として育てて居る牛に対しても、
気持ちの変化が、現れる。
これまで、牛から、乳を得て、
年老いたモノや、弱い個体は解体して、
肉として、消費して居た。
だが、それが許されるのか?
神の使いだから、食べては駄目。
その様な宗教的な思想が、彼らに迷いを生む。
つまり、家畜に、媚びる様な意識を、
向ける様に成ったのだ。




