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世の中には、不思議な人物が多い。
それは、彼らの世界も例外では無い。
なぜ、そんな事の為に、必死なのか?
もちろん、我々は、助かって居る。
貴方が居ないと、生活が出来ない。
我々が必要とする食材は、貴方たちが運び、
調理人が、料理を作り、みんなが食べに行く。
1つの食堂だけでも、日々何千食が必要で、
その食材を運ぶ事は、誇らしい仕事ではある。
だが、この世界の住人の場合、
それを好きで、やって居るのだ。
この世界、魔界に、通貨は存在しない。
給料など出ないのだ。
必要なモノは、誰かの労働で、用意され、
それが、無償で与えられる。
そんな世界では、サッカーを見るのが好き、
プロでは無いが、練習が好き。
そんな程度で、生きて居る人物も大勢居る。
そんな人々も、その練習方法や、改善点を書き残し、
後輩の役には立って居る。
しかし、その貢献と、
食材運びの、貢献とでは、次元が違う。
木材の調達なども、普通の人の必死で成立して居る。
トップの場合、仕事に関する妥協が出来ない。
では、1人で、樹齢500年の大木を、
運べるのか? それは、不可能である。
その為、トップの使い道は限定され、
仕事の多くは、一般人が、協力して行う。
そんな、彼らの必死を36の意思が見る事で、
時々、右上を見る者が現れた。
これは、戦士国にトップが登場した時の現象である。
平和国の場合、36名の影響無しで、
トップが誕生したが、今回、36の影響で、
トップ化する者が、登場したのだ。
それは、一般人の木材運びの中に出現した。
それが、重量軽減魔法であった。
その為、今まで、100人で、担いで居た巨木を、
トップ1名と、一般10名で運べる。
今回、初めて、協調性を持ったトップが、
登場したのだ。
これまでのトップも、日常生活では、
協調性を重視するが、
先祖が、コンピュータに、絶対服従だった影響で、
妥協出来ない性質が強く、
トップの場合、それが極端に出る事で、
仕事に関しては、協調性が失われて居たのだ。




