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海底に存在する36の意思は、神では無い。
ただの生物である。
その為、不自由が多い、彼らの魔法は運命共同体である。
それぞれがカプセル内に居て、そのカプセルは、
格納庫にある。
そして、その部屋の外には、海水が充満しており、
海水の微生物が発する魔素が、
36の、魔力の供給源に成って居る。
その為、彼らは、そこに居る事で、不老であり、
全員が共通の意思を持つ事で、千里眼が発動する。
しかし、彼らが話合いを行い、別の場所を見てみよう!
などと、相談しても、では、36名の意思が、
共通した「どこか」を認識出来るのか?
不可能である。
では、彼らは、どの様にして、
戦士を発見出来たのか?
それは、強烈な念である。
以前、戦士にトップが存在せず、
本気で殺し合って居た時期、
36の意思は、千里眼を得たが、
その有効な使い道が無く、全員で、上の上を見る。
上とは、何メートル上なのか?
それを念話を使い、日々、共通の場所を見る練習を、
行って居た。
しかし、目的の地点が見えるのが、千里眼であり、
車載カメラの様に、その道のりが見える訳では無い。
つまり、1メートル先と共通の意思があっても、
そこに、何も無く、何の執着も無い為、
見る事も出来ないのだ。
その為、彼らは、何度も繰り返した。
全員の共通する距離感で、
この格納庫の、このラインから、100キロの位置。
その様な事で、一瞬見える現象に期待した。
そして、彼らは、地上を発見。
結果、偶然にも、そこに、戦士が居て、
殺し合って居たのだ。
その為、36名は、衝撃を受けた。
36名中6名は、身体を持って居る。
その中の1人は、過去、全員の回復魔法を受け、
視力を得て居た。
全員が視力を得た場合、意識の統一が困難に成る為、
視力があるのは、彼1人である。
そして、6名の身体は、赤ん坊であり、
動く事も出来ない。
視力を持つ者を代表者にして、
動かす事を求め念を送ったが、実現しなかったのだ。
そんな彼らは、初めて、動く人類を見た。
視力のある唯一の1名が、千里眼の目の役であり、
残り全員は、彼に魔力を供給して、
念話の効果で、全員が、同じ光景を見る。
その光景は、強烈な衝撃だった。
もし36名に、緊張して吐く性質があるなら、
この時、全員を嘔吐して、生涯の、
トラウマに成っただろう。 それ程の衝撃だった。
彼らの知識とは、データであり、
実在を見た事など無い。
そもそも、人類など、存在して居る訳が無い。
もう滅んで居る。
自分たちが、最後の生き残り、
その様に認識して、何の疑いも無かったのだ。




