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これは魔法の書です。  作者: わおん
2308/2312

2308

海底に存在する36の意思は、神では無い。


ただの生物である。



その為、不自由が多い、彼らの魔法は運命共同体である。


それぞれがカプセル内に居て、そのカプセルは、


格納庫にある。



そして、その部屋の外には、海水が充満しており、


海水の微生物が発する魔素が、


36の、魔力の供給源に成って居る。



その為、彼らは、そこに居る事で、不老であり、


全員が共通の意思を持つ事で、千里眼が発動する。



しかし、彼らが話合いを行い、別の場所を見てみよう!


などと、相談しても、では、36名の意思が、


共通した「どこか」を認識出来るのか?


不可能である。



では、彼らは、どの様にして、


戦士を発見出来たのか?


それは、強烈な念である。



以前、戦士にトップが存在せず、


本気で殺し合って居た時期、


36の意思は、千里眼を得たが、


その有効な使い道が無く、全員で、上の上を見る。


上とは、何メートル上なのか?


それを念話を使い、日々、共通の場所を見る練習を、


行って居た。



しかし、目的の地点が見えるのが、千里眼であり、


車載カメラの様に、その道のりが見える訳では無い。



つまり、1メートル先と共通の意思があっても、


そこに、何も無く、何の執着も無い為、


見る事も出来ないのだ。



その為、彼らは、何度も繰り返した。


全員の共通する距離感で、


この格納庫の、このラインから、100キロの位置。


その様な事で、一瞬見える現象に期待した。



そして、彼らは、地上を発見。


結果、偶然にも、そこに、戦士が居て、


殺し合って居たのだ。


その為、36名は、衝撃を受けた。



36名中6名は、身体を持って居る。


その中の1人は、過去、全員の回復魔法を受け、


視力を得て居た。



全員が視力を得た場合、意識の統一が困難に成る為、


視力があるのは、彼1人である。



そして、6名の身体は、赤ん坊であり、


動く事も出来ない。



視力を持つ者を代表者にして、


動かす事を求め念を送ったが、実現しなかったのだ。



そんな彼らは、初めて、動く人類を見た。


視力のある唯一の1名が、千里眼の目の役であり、


残り全員は、彼に魔力を供給して、


念話の効果で、全員が、同じ光景を見る。



その光景は、強烈な衝撃だった。


もし36名に、緊張して吐く性質があるなら、


この時、全員を嘔吐して、生涯の、


トラウマに成っただろう。 それ程の衝撃だった。



彼らの知識とは、データであり、


実在を見た事など無い。



そもそも、人類など、存在して居る訳が無い。


もう滅んで居る。



自分たちが、最後の生き残り、


その様に認識して、何の疑いも無かったのだ。


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