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これは魔法の書です。  作者: わおん
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湿地川の南には、草原は広がっている。



全て、僕が植えたモノである。



春なので、放置するだけでも


草は育つ。



その草に水を与え、


魔法による成長を行ったのだ。



結果、牧草地は、


「草ぼうぼう」に成っていた。



そこに、牛を放牧する訳だが、


僕が死んだ場合・・・



現実問題・・・



『牛を狩れるのか・・・?』



最初の1頭は狩れる。



しかし、それを見て、学習した2頭目を、



『父は、槍で、狩れるのか・・・?』



殺されると解れば、


牛は逃げる。



牧草や、水飲み場など関係無い・・・



湿地川から、土砂の壁までは、


40キロ、



ネズミの森から、岩塩の大地まで、


180キロ、



つまり、



『逃げ放題・・・』



『本当に、狩れるのか・・・?』


『水を飲む為に、戻って来た所を狩る・・・』


『待ち伏せする・・・・』



しかし・・・



『水が飲める川は、全長30キロ・・・』



『どこに戻って来る・・・?』


『本当に出来るのか・・・?』



正直、不安が残る。



そして、問題が、もう1つ、



狩った牛は、


その場で解体する以外に、


運ぶ方法が無いのだ。



脚を切り落として運ぶ、


胴体の一部の肉を切り落とし運ぶ・・・



これを、父と祖母と母で、


行う事に成る。



結果、牧草地の近くに、


乾燥肉を作る為の、


通称・レンガ風呂を作る必要がある。



では、どこに作るのか・・・?


牧草地は、湿地川の「南側」である。



では、湿地川の「北側」に、


レンガ風呂を作るのか・・・・?



『牛に破壊されないか・・・?』



牛は、放牧している。



牛が、その気に成れば、


川など簡単に渡れる。



そして、牛に悪意が無くても、


背中が「かゆい」


その様な理由で、


乾燥室に、身体をこすり付け、


結果的に、レンガ風呂が、


破壊する可能性がある。



では、湿地川の北側に、


牛に突破されない柵を、


作れるのか・・・?



それは、不可能である。



湿地川の全長が30キロであっても、


枯れた大地は、その先も続いている。



全長、180キロ・・・



魔法で、木製の柵を作っても、


僕が死んだ場合、



その後は、


父が木材を運び、


修理する事に成る。



毎日、数十キロもの範囲で、


柵の点検を行ない、


木材を運び、


修理を行う。



結果、それ以外の仕事が、


出来なく成る。



つまり、そんな事は、


不可能なのだ。



人力のレベルを超えている・・・



『では、どうするか・・・?』



牧草地に、


野球場サイズの牧場を作る・・・



これなら、最初は、魔法で作っても、


その後は、父が管理して、


人力で修理も出来る。



『と思う・・・・』



その中で、牛を育てれば、



『牛も狩りやすく成る』



しかし、問題がある。



『牛のエサは・・・?』


『エサである牧草は・・・?』


『どうする・・・・?』



理屈だけなら簡単な事である。



牧場の周囲でも、


牧草は育つ。



それを収穫して、


牧場に運べば良いのだ・・・



しかし、


『牧草を収穫・・・?』


『草を運ぶ・・・?』


『1日、何十キロ・・・?』


『大量の草を、どうやって運ぶ・・・?』



『魔法を使わず・・・人力で・・・』


『現実的に可能なのか・・・・?』



『マサイ族は、どうしていた・・・?』



思い出そうとしても、



そもそも、テレビでは、


そこまで紹介されていない・・・



僕が知っているのは、


表面だけで、


現実は、何も知らない・・・



『どうする・・・・』



結局、球場サイズの牧場は、


保留にして、


現在、出来る事を考える。



現在、問題なのは、


レンガ製の乾燥室が、


牛に破壊される危険性である。



そこで、考えたのが、


乾燥室を、柵で囲む方法であった。



湿地川にそって、ネズミの森に入る。



その北側の木を抜いて、


地面を固め「平地」を作る。



この「平地」は、僕が死んでも残る。



新芽が生えたら、抜けば良いのだ。



これによって、乾燥室の周囲は、


木の無い状態を保つ事が出来る。



その為、乾燥室の為の平地作りに、


魔法を使っても良いとした。



レンガを作る土は、


湿地川を作った時のモノが


大量に放置されている。



その為、今後、


レンガが必要なら、


それを使えば良い。



しかし、今回は、時間が無いので、


父と祖母が、ネズミの拠点で、作ったレンガを、


僕が、瞬間移動で、森の中の平地に運んだ。


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