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これは魔法の書です。  作者: わおん
205/2329

205

ネズミ水路は、


ネズミの森の奥・・・



3人山脈から、水が吹き出す場所を、


消防水源と呼んでいる。



そして、先日、僕は、その水を、


枯れた大地に送る水路を作った。



その水路は、幅20メートルの、


通称、直線道路の中央を、


センターラインの様に、流れている。



水路の幅は30センチ・・・



現在、母は、枯れた大地に背を向け、


直線道路の左側に居る。



直線道路の両脇に、木を植える事が目的である。



現在、直線道路の、両脇の木が、


50メートル間隔で、抜かれた状態に成っている。



その為、その場所には、穴が空いている。



その穴のサイズは、直径20センチ程度である。



そして、その穴に、直径30センチの木を、


瞬間移動で植えて行く・・・



その時、邪魔な土は、


瞬間移動のエネルギーとして、


消費する・・・



結果、土が消費され、


土が無くなった空間に、根っ子がおさまる。



本当にエネルギーに、


変換されているのか・・・?



エネルギーとして、消費しているのか・・・?



魔法には、確認出来ない疑問点が多い・・・



物質を消費する魔法・・・ 



『地面の塩分・・・・』


『クズ粘土の不純物・・・』



それらは、本当に、


この世界から消滅しているのか・・・?



『全宇宙と考えた場合・・・・』



消滅した分、宇宙は小さく成っているのか・・・?



『それ程の、影響力が、本当にあるのか・・・?』



僕は、魔法に関する仮説に、不安を感じていた。



『回復魔法・・・』


『回復の原理は・・・?』



『回復とは何だ・・・?』



『何を基準として回復している・・・?』


『何を消費して回復している・・・?』



『回復した分、寿命が短く成るのでは・・・?』



『瞬間移動・・・・』


『そのエネルギーは、何だ・・・?』


『何が、どの程度、消費されているのか・・・?』



『この世界の空気が、消費されるのでは・・・?』


『その分、大気圏が小さく成るのでは・・・?』



不安要素が、多過ぎた。



『事実確認が出来ない・・・』



その為、不安でたまらない。



しかし、それでも魔法を使わないと、


この世界で、家族を生かす方法が無いのだ。



山中は、カビが繁殖して、


呼吸が困難である。



回復魔法無しでは、生きて行けない。



だから、魔法を使い生き延びたのだ。



そして、3人山脈、ネズミの森、枯れた大地、


これら東海岸は、食料が無い・・・



その為、西海岸で調達する必要がある。



結果、瞬間移動無しでは、生きて行けない。



そして、何より・・・


魔法を使わないと、


僕が破壊した、この自然を、


再生する事など、不可能なのだ・・・



『本当に、そうか・・・?』


『本当に、そうなのか・・・?』



僕は、自問自答を繰り返しながらも、


魔法を使い、仕事を続けた。



最近、僕の魔法は、


恐ろしいスピードで進歩する。



穴を記憶して、


湿地帯に移動して、


木を1本選び、


記憶した穴に、瞬間移動させ、


植えた状態にする。



その後、木の健康状態を調べ、



その上で、回復魔法で、


元気な状態にする。



この一連の作業に、


最初、数分かかていたが、


それが、現在では、数秒に成っていた。



『この作業に、問題は無いのか・・・?』


『まだ、気付いていないだけで・・・』



取り返しのつかない、失敗をしてるのでは・・・?



『もう手遅れな失敗を・・・』



とても不安だった。



『未来を知りたい・・・』



それが、切実な願いだった。



その日の夜、僕は考えた。



現在、未来を知る事は出来ないが、


未来を考える事は出来る。



タロの、今後である。



山菜森には、狼がいた・・・


サイズは、柴犬・・・


形状は、ドックレースの犬・・・


その様な姿であった。



それが、狼なのか犬なのか?


僕には解らない。



しかし、それをいえば、


タロだって、狼なのか犬なのか?


僕には解らない。



解らないが・・・



僕の知識では、


違う種類の犬の間にも、


子供は産まれる。



つまり、


山菜森の、その先の山・・・


通称・狼山・・・


そこで、生息する、通称・柴狼・・・



その柴狼と、タロの間にも、


子供は出来ると、考えられる。



つまり、タロは、子孫を残せるのだ。



もちろん、タロは、そんな事を望んでいない。


僕が、勝手に考えているだけである。


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