表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは魔法の書です。  作者: わおん
157/2336

157

現在、ネズミの拠点・・・



僕は、3人と1匹に、


今後の説明をした。



タロに通じるかは、疑問だが、


それでも、タロの賢さを考えると、


仲間ハズレには、出来なかった。



これから、僕は、池作りを行う。



現在、僕は、母の胎内に居るので、


母にも参加してもらう。



祖母には、牛皮で、背負い袋、


つまり、リックサックを作ってもらう。



そして、父は、祖母に、


その作り方を、習って覚えてもらう。



タロには、周囲の監視を行ってもらう。



その際、寒さ軽減と、疲労回復の為、


父と祖母とタロには、


母の6メートル範囲にいてもらう。



では、開始である。



母に、


長さ、2メートル、


太さ、3センチの槍の木を


4本持ってもらい、



瞬間移動を使い、全員で、


1番川の最終地点である、1番池に向かう。



ネズミの拠点から、南へ20キロ、


ネズミの森から、岩塩の大地方向に、


約20キロ、


1番池は、そこにある。



湿地帯から引き込んだ水は、


まだまだ、到達していない。



学校のプールに水を入れるにも、


数時間かかるのだ。



川の長さ20キロ、


深さ2メートル、


幅10メートル、



その先にある校庭ほどの池に、


水が溜まるには、何日かかるだろうか?



しかし、それでも僕は、


池の増設を、急ぐベキだと考えた。



今後、山に大雨を降った場合・・・


どの程度の水が、


この枯れた大地に、流れてくるのか?



森の木々が全て枯れた現在、


山に降った雨は、


森を素通りして、


平地に流れ出す危険性が考えられた。



その為、池の近くに、新池を作り、


大雨で、池の水位が上がった場合、


新池に流れ込む様、準備して置くのだ。



元々あった池の跡、


通称・1番池、


そこから、西・・・


つまり、岩塩の大地方向、


100メートル離れた場所に、


新池を作る。



家族全員で、その現場に到着。



まず、母にたのみ、


地面に、1辺が1メートルの、


四角を描いてもらう、



その角に、


長さ2メートルの、槍の木を、瞬間移動させ、


地面に完全に刺さった状態にする。



ここで、重要なのは、


この木が、槍を作るのにベストな、


直径3センチの、槍の木である事である。



僕は、この木を無事に回収したい。


大切な木である・・・


これは芝居では無い、


事実である。



ネズミの森の木々は、全て枯れている。


そして、多くの木々が、割れている。



津波による塩害で、突然、枯れてしまい、


縦に亀裂が入っているのだ。



そして、今回、持って来たのは、


割れていないモノである。



とても、貴重なモノである。



とても、大切な材料なのだ。



僕は、その事を理解している。



では、なぜ、この様な事をするのか?



それは、水害を防ぐ為、


新池を作る必要があるからだ。



その為には、


現在、4本の棒が刺さり、


四角に囲まれた地面・・・



その土を取り除く必要がある。



僕は、土の中を見る事が出来ない。



しかし、刺さった槍と同様、


地面に刺さった棒を、認識する事は出来る。



そこで、その棒と供に、土を取り除く・・・


僕は、自分に言い聞かせた。



次の瞬間・・・


母から6メートルほど離れた地面に、



土の立方体が現れた。



そのサイズ、


横幅1メートル、


奥行き1メートル、


高さ2メートル、



そして、その土の立方体の、



4つの縦辺には、


大切な槍の木が立っていた。



そして、先程、


母が、四角を描いた地面には、


四角い穴が開いていた。



『成功だ・・・』



では、次である、


2メートル四方の、四角を描いてもらう。


その後の、手順は、同じである。



地面の棒と共に、


棒に囲まれた土を、瞬間移動で取り除く・・・



結果、地面には、


横幅2メートル、


奥行き2メートル、


深さ2メートルの、


穴が開いた。



そして、岩塩の大地方向、300メートル地点に、


土の立方体が現れた。


後は、これの繰り返しである。



魔法が定着すると、


その後は、簡単だった、


地面に四角を描く必要が無くなり・・・


棒も必要無くなり・・・



次々と、地面の土が無くなり、


300メートル離れた場所に、


土の立方体が現れた。



立方体を積み重ね、


ピラミッドを作って行く・・・



その目的は、見晴らし台である。



将来、僕が居ない状況で、


川の様子を見たい場合、


高い丘があれば、


そこから、見渡して確認作業が出来る。



それが目的である。



1時間もかからず、


第1新池は完成していた。



南北に、1キロ、


東西に、200メートル、


深さ、2メートル。



後は、丸太の瞬間移動を使い、


深さ20センチのミゾを作り、


100メートル離れた、元々の池、


通称・1番池と連結。



これにより、


もし、1番池の水が増え、


あふれる事に成った場合、


水は、このミゾを通り、新池に流れ込む。



現在、僕は、平地の半径1キロ範囲なら、


移動する事無く、


これらの作業を行う事が出来た。



しかし、ここからは、


移動が必要である。



湿地帯の向こう側の池に、


第2新池を作るのだ。



僕は、父と祖母の様子を見る。



最初、父と祖母とタロは、


土ブロックの出現に、


大はしゃぎ、していたが、



祖母の、指導が始まると、


祖母と父は、異常な集中力で、


リックサックを作り続け


すでに、1つ完成させていた。



『邪魔はしたくない・・・』



そこで、父と祖母は、


作業中のまま、


我々と供に、瞬間移動・・・



数秒後、


ネズミの拠点から、数え2本目の川、


その先の、通称・2番池に到着した。



父も、祖母も、移動した事は知っているが、


僕の、気づかいを察して、作業を続けている。



『知能が高い・・・そんなレベルではない・・・』


『人間性の高さ・・・』



僕は、父と祖母の対応に、


その様な雰囲気を感じていた。



その後、第2新池が完成した直後、


2つ目のリックも完成した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ