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これは魔法の書です。  作者: わおん
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原始の世界に来て、2ヶ月目・・・


僕は、まだ胎児である。



山中での、芋掘りの最中・・・



母が、父に手を向けて、


回復を願った結果、


父は、体力の回復を実感した。



つまり、


遠隔回復魔法が、使える事は、解った。



つまり、


今後は、抱きしめ無くても、


回復が行えるのだ。



では、次のである。



母を魔法使いにする為に、


必要な事・・・



それは、魔法の反射を、受け取る事・・・


これは、絶対に必要な技術である。



生前の僕は、


魔法を出すだけで、


その反射を、受ける事をしなかった。



魔法が反射する・・・


その様な発想が、無かったのだ。



結果、


僕は、出す魔法だけを、鍛え続け、


殺人ボールを飛ばせる力を、修得した。



ところが、


受ける魔法に関しては、


その存在を知らず、



全くの素人だった。



しかし、2ヶ月前、


当時、小学5年生の僕は、


魔法が反射する事に気付いた。



そして、その瞬間、


凄まじい、魔法の反射を受けて、


僕は、死んでしまったのだ。



もし、幼児期に、魔法の反射の、存在に気付き、


出す魔法と、受ける魔法を、同時に鍛えていれば、



魔法を、加減する事が、可能に成り、


死なずに済んだハズである。



だから、母には、早い段階で、


魔法の反射の存在を、知ってもらい、


出す魔法と、受ける魔法を、


等しく鍛えてもらう、


その様に考えたのだ。



ところが・・・


母は、すでに魔法の反射を理解していた。



母は、これまで、毎日、絶えず、


僕の回復魔法を、受け続けて来た。



つまり、母は、


それにより、魔法を受ける感覚・・・


それを、修得したのだ。



そして、家族を抱きしめて、回復を行う事で、


魔法を出す感覚も、修得していた。



では、次である。


魔法を使う時、手は必要ない。



魔法を出す感覚を、


イメージする為に、


最初、手を使う事は、有効である。



実際、生前、幼児期の僕は、


手を振り上げ、トイレのフタを開けていた。



しかし、その後、それが不要であると気付いた。



魔法の存在を、信じているのなら、


手を振る・・・


魔法の杖を使う・・・


その様な必要性など、全く無いのだ。



魔法の杖が無くても、


必要であれば、クシャミが出る。



それと同じで、


必要であれば、魔法が出る。



それが魔法使いにとっての、魔法である。



ところが、精神の弱さが、


それを邪魔してしまう。



1度、定着してしまうと、


これを、やらないと、出来ない・・・



その様な思い込みが、身に付いて、


その無駄な行為が、必要に成ってしまうのだ。



例えば、


これが無いと寝られない、


といった、不便が、それである。



そして、今後の事を、考えた場合、



崖を登っている最中、


手が使えない状況でも、


回復魔法は、必要である。



そこで、出す魔法を修得したら、早い段階で、


呪文や振り付けが、不要である事を、


知るベキである。



と思ったら、


これも、母は、簡単に出来た。



『なぜ?』



僕は考える・・・



我々は、毎晩、同じ横穴で寝ている。


その際、母は、



皆の、咳が止まる様に、


皆が、明日も元気である様に、


皆に向け、回復魔法を発するイメージを、


行っている。



その際、手を振り上げるなど、


無駄な動作は、行っていない。



結果、母は、呪文や振り付けを使わず、


魔法を発する感覚を、修得していたのだ。



『母は、すでに、魔法使いなのでは・・・?』


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