残り時間は何のため
人生の残り時間。まだ数十年。
でも、時間は加速する。
残された時間はもう少ないはず。
子供の頃の感覚なら、せいぜい十年分くらいか。
何かを成し遂げる?
人々の役に立つ?
生き様を見てもらう?
ううん、そんなことはどうでもいい。
誰かの好きな人のためなら?
大切な人への感謝の気持はある。
でも、その人に残りの人生を丸ごと捧げることは?
そういえば、昔ベッドで首を絞められた。
目が覚めたが、体の力を抜いた。
その手はやがて離れた。涙を流していた。
どうして、と。
その人が望むのなら、それもいいか、と思った。
でも、私のすべてを求めていたその人は、少しずつ離れていった。
そんなものかもしれない。
誰かのために自分を差し出しても、受け取る側の心はわからない。
望まれたものでさえ。
時間はただ、過ぎる。
実存とか虚無とか、そんなことはどうでもいいのです。
理屈っぽい西洋思想より、静かな東洋思想が好みです。