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82.意地悪したくなる?!

「しんどくなったら、直ぐに、休憩するんだよ」

「わかっていますよ」

「陽葵ちゃん、よろしくね」


 僕は、陽葵さんと共に家を出た。


 今日は、生徒会に入って初のお仕事の日だ。


 通学路の途中で、春乃さんと合流して学校に向かう。


「あ、陽翔も夏休み、皆で遊ぶのOKだって!」

「私も、瑛太さんと奈々ちゃんに聞いてみたら2人とも大丈夫だそうです」


 この2日間で、6人で遊ぶ事は、確定したみたいだ。


「スケジュールの調整は、グループルームでいいよね?」

「うん、そうだね」


 僕は、陽葵さんとの2泊3日のお泊まり(他には、口外出来ない)と、羽衣の帰国と生徒会以外は、予定は、完全フリーだ。


 うん。


 陽葵さん、西原家以外に、僕と2人のお泊まりに関して話さないよね?

 話したら、皆に、どんな反応されるか分からないよ?!


 特に、色恋話が好きそうな奈々さんに、バレてしまえば、どんなにからかわれることか。


「……詩季くん。忘れてくれた?」


 春乃さん。


 それは、愚策と言う物ですよ。


 言われるまでは、思い出さなかったのですから。言われて、あの時の光景を思い出した。


 そして、僕も春乃さんを揶揄いたくなってしまった。


 悪魔と天子が、僕の頭上で、「やっちゃえ」とか「ダメ!」とやり合うが、「やっちゃえ」という悪魔が勝ってしまった。


 この前、陽葵さんが、春乃さんを揶揄って遊んでいた気持ちが解らなくもないな。


「今日も、スパッツなのですか?」

「んなぁ~~忘れてって言ったじゃん!……今日も、スパッツだけどさぁ……」


 春乃さんやい。


 純粋にも程があるよ?


 確かに、今日もスカートの中は、スパッツ的な聞き方をしましたが、陽葵……いや、陽葵さんは、喜んで見せて来るだろう。

 奈々さんなら、上手い事はぐらかしますよ。まぁ、春乃さんは、中身を見せて来ないだけマシなのですが、この天然破壊兵器(男の理性)は、誰かの制御が必要になりそうだ。


 自らする陽葵さんより、無自覚な春乃さんは、彼女自身の身の安全面が、心配だ。


「……春乃さん。今日のスカートの中まで答えなくて良くないですか?」

「んぅ~~~~」


 春乃さんは、顔を真っ赤にして声にならない声を上げていた。


 これは、意地悪をしたくなってしまうのも仕方が無い。


「詩季くんのバカ!イジワル!むぅ~~」


 そう言うと、僕の後方に移動して、僕が、倒れない程度の優しさでポコポコと叩いて来た。


 丁度いい加減だったので、少々凝っていた背中のマッサージに丁度いい気がする。


「あ~あぁ、春乃さん、そこ凝っていたので、少し強めで良いですよ!」

「にゃぁ~~もう知らない!」


 春乃さんは、猫化して頬をプクーとさせて、僕の前を歩きだした。


「詩季くんも、春乃ちゃんにイジワルしているじゃん?あぁ、私は、体操ズボンだよ」

「あなたには、聞いていませんよ?」

「冷たくない?ほら!」


 陽葵さんは、冷たくあしらわれたのが気に喰わなかったのか、スカートを捲り上げて見せてこようとした。


「陽葵ちゃん、ここ学外だよ。見せるなら、学校内か詩季くんのお家で2人の時に!」


 春乃さんが、陽葵さんのスカートを抑えてくれた。


 だけどだ。


 僕が、陽葵さんのスカートの中の体操ズボン見る事は、確定なのか?!そこは、男の子に自分からスカートの中の見せるのはダメという注意が適切では無いのかな?


 あっ……


 これ、春乃さん。僕が、揶揄った事に対する仕返しだ。


 意外に、腹黒いな。


 まぁ、可愛いな。


「春乃さん……そこは、見せないように、注意してください」

「嫌だ。詩季くん、むっつりスケベじゃん?陽葵ちゃんでもうれしいんじゃない?」


 あぁ~~揶揄い過ぎて、拗ねているなこれ。


「ははは、春乃さん。ご機嫌直してくれませんか?」

「ふん!」


 学校までの道中は、僕が、春乃さんのご機嫌をとりつつ、陽葵さんからの嫉妬を含んだイタズラを躱しながら登校した。






 学校に到着して下駄箱で靴を履き替えた。


「詩季くん、お待ちかねの!」


 陽葵さんは、スカートの中を捲って見せて来た。今度は、春乃さんは、止めなかった。むしろ、「良かったねぇ~~」という視線を向けて来る。


「ありがたやぁ〜〜」


 まぁ、安定の体操ズボンなのには、変わりないのだが。

 これが、スパッツだったり下着だったりを仕込まれたら、クールな反応が出来るだろうな。


 まぁ、紳士に振る舞うならしないといけないんだけどね。


「あれ、拝まれた?」

「男の子たるもの、女の子のスカートの中を見れただけで、例え、体操ズボンであっても嬉しいのですよ。って痛いです。春乃さん」


 陽葵さんは、予想外の反応をされたからなのか、ただ、タイミングなのかスカートを下ろしていた。


 そして、僕は、春乃さんに脇腹を抓られていた。


 私の事も同じように見ていたのかと言わんばかりの視線だ。


 僕達は、生徒会室へと移動する。


 コン♪コン♪コン♪


 生徒会室に入ると、他の役員さんは、全員集合していた。


 遅刻した訳ではない。


 来るように言われた時間の10分前に来ているのだ。文句は、言わせない。


「おぅ、おはよう、1年生共。美少女2人連れて、王子様気取りかぁ〜〜白村?」


 古河先輩めぇ〜〜


 可愛い、後輩に意地悪をして何が、楽しいのだか。


「お2人は、僕の友人ですので、決して、ハーレムを作ろうなんて思っていませんよ」


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