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123.〖好き〗と動き

 羽衣から、ケニーくんの事を聞いて、やはりいい男の子だと思った。


 紳士過ぎてある意味笑えてくる。


 彼女から関係を持っても良いと言われたのに、約束を優先したのだから。そりゃ、異性に対して物凄い警戒心を持つ羽衣が認めた男の子だと思う。イギリスと言う不慣れな土地で選んだのだから尚更だ。


 まぁ、実際に会ってみない事には、彼に羽衣を任せても大丈夫かを判断は出来ない。


 その点、関係を持つことを僕に認めて貰ってからと言う羽衣の約束を守ったのは表彰物に値する。


 なんの表彰かって?


 そんなものは、「お兄ちゃん賞」だ。


 そんな事は、置いておいて。


「物凄く、紳士ですね。僕なら……そこの感情がわからないですね」

「詩季にぃさんは、恋に臆病だね。まぁ、高梨さん所で失敗したんが響いてるんだろうけど」


 確かに、高梨さんと男女交際した時の失敗がかなり尾を引いている。


 高梨さんから求められて、関係を持とうとした時もあったけど、僕は彼女を女として見れなかった。


 それもそうだった。


 ずっと幼馴染として傍に居て女性として見ていなかった人をいきなり女性として見られなかった。


 性別の女とは、別なのだ。


「高梨さんとは、ある種4人の中で交際を受ける空気だったから断れなかった部分はありましたね」

「Hまでは、行ってないんよね?」

「陽葵さんには、行ってないと言いましが、正しくは行きかけましたが正解ですね」

「なるほどね。女として見れなかったん」


 服を脱いで諸々の準備を続けて行く中で、僕の身体は、反応出来なかった。


「そそ、だから未遂だね」

「でもさぁ、陽葵ちゃんと一緒に居る時の詩季にぃは、楽しそうだよ?高梨さんの所では見なかった表情だった」

「それが〖好き〗なら、他の異性の友達でもドキドキしてしまうのは何故でしょうか?」


 陽葵さんにドキドキするな、春乃さんのスカートの中を見てしまった時に、ドキドキしてしまう事は何故なんだ。


 その時僕は、ドキドキ=好きでは無いと結論付けた。


 羽衣に、その事を説明した。


 恋愛に関しては、何処までも頼りない兄だと思う。


「う〜ん、私はね、ケニーが他の女の子と仲良くするのは良いけど、手を繋ぐとかは、嫌だなぁ〜〜って思う。他の子には何とも思わないけど」


 俗に言う、独占欲だろう。


「ぶっちゃけ言うなら、陽葵ちゃんが他の男の人と仲良くしたらショックを受ける?他の人とキスやHをしたらショックを受ける?」

「受けますね」

「〖好き〗の定義は、人それぞれだけどね。他人に、取られたくないって感情持ってる時点で、陽葵ちゃんは、詩季にぃさんにとって特別な女性には、間違いないよ。これは、断言出来る」


 特別な女性。


 この響きが、僕にかなりの刺激を与えた。


「まぁ、詩季にぃさんも男じゃん?同い年の女性のスカートの中見てドキドキしちゃうのは仕方ないでしょ?」

「折角、羽衣を見直したと思ったのに」

「えぇ〜〜そこは素直に、見直しとけよ!」

「あだぁ!」


 普段の生活のお返しと言わんばかりに、羽衣が僕に手刀をお見舞いしてくる。


 すると、僕のスマホが鳴り出した。


 住吉春乃


 スマホには、春乃さんの名前を表示していた。春乃さんから電話が掛かってきた。


 僕は、電話に出た。


 生徒会に関しての用事かもしれない。


「もしもし?」

『あっ、詩季くん。急にごめんね?』

「大丈夫ですよ。どうかしましたか?」

『詩季くん、明日はお暇ですか?』

「やる事が無いので、明日は妹とのんびり過ごす予定ですよ」


 隣で電話終了後に僕に、甘える気満々の羽衣が大人しく待っている。


『そうなんだね。明日、詩季くんのお家にお邪魔してもいいかな?妹さんも一緒に』

「僕の家ですか?なら、陽葵さんにも声を掛けま――」

『ごめん、陽葵さん抜きでいいかな?』


 春乃さんは、陽葵さん抜きで会う事をご希望なようだ。


 そう言えば、陽翔くんとデートした際に僕の事を沢山聞いていたそうだ。陽葵さんに聞いていたが、この前女子3人で遊んだ時に、その事で少々空気が悪くなっていたそうだ。


 そう言えば、プールの時にもデートの件で陽翔くんに謝っていたか。あの時の陽翔くんの表情は、面白かった。陽翔くんが、春乃さんに惚れているのは丸解りだ。


 何だか春乃さんが、よく動いているように感じる。その目的は何なのだろうか。


「春乃さん、最近裏で動いているでしょう?陽葵さんに同席して欲しくないのは、もちろんの事。奈々さんは、もっと嫌なんでしょ?」

『そうだね。聞いたと思うけど、この前、ちょっと不穏な空気になってね……それで、明日いい?』

「わかりました、明日ですね。10時以降でしたら大丈夫ですよ」

『ありがと!』


 僕は、春乃さんとの通話を切った。


「明日、陽葵ちゃん以外位の女の子が遊びに来るんかい?女たらしな兄に育てた覚えはないぞ?」

「まぁ、目的は羽衣みたいだけどね」

「うぇ、私?」


 羽衣も驚いていた。


 面識のない兄の友人が、自分目的に会いに来るのだ。予想は出来ないだろう。


「だから、明日は同席してくださいね」

「わかったよぉ~~」



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