開花の時
前回投稿から3ヶ月経ってる……だと?
さてさて、霊夢達が寺子屋に通い始めて3年の歳月が経とうとしていた。霊夢達は外の世界で言うところの高校1年生位の年齢である。
霊夢「ちょっと待って!?私たちのスクールライフは!?」
うp主「え?そんなのないが?」
魔理沙「はぁ!?なんでだよ!!」
うp主「この話割と長くなるんだよ!だからできるだけ早く話進めないといけないんだ!」
霊夢「じゃ、いつか番外編として作っておいて!」
うp主「え、えぇ……わ、わかったよ」
魔理沙「よっしゃじゃあ本編スタートだぜ!」
さて、番外編を約束してしまったところで本編に戻ります。まあ私にかかればそのくらい余裕ですがね。
霊夢「はよ戻れ」
あれから霊夢達は魔法やスキルの特訓、もちろん勉学にも励み、霊夢と魔理沙は過去一番とされる評価を受けていた。
霊夢魔理沙「「ドヤァ」」
だが、スキルフラワリングは未だに起こっておらず、美徳のシードスキルも手に入ってはいなかった。
霊夢「何が足りないのかしら、紫、分かる?」
紫「うーん、私も実際にスキルフラワリングを見たわけじゃないからね……」
魔理沙「とりあえず、基礎のスキルはちゃんとできるようにはなっているぜ、魔法ならほとんどの属性の魔法を完璧に使いこなせるぜ」
霊夢「でも身体能力なら魔理沙より私の方が上だけどね」
魔理沙「うるせぇやい。魔法は私の方が上だからな!」
霊夢「あら、陰陽魔法……」
魔理沙「そりゃ卑怯だぜ……」
麟「ふふ、昔は深淵魔法を使おうとして魔力を暴発させてた霊夢が今では使いこなしている……お姉ちゃん嬉しいわ〜」
慧音「おい麟、あくまでも今日のお前は特別教師なんだ。授業参観の気分でいるのはやめてくれよ」
そう、今日は博麗の巫女、冴月麟による特別授業なのだ。なので寺子屋への登校中にこのメンバーが集まっているのだ。
慧音「全く、霖之助さん、麟の制御頼みますよ」
霖之助「なかなかに難題を出してくるね、慧音は……」
魔理沙「香霖、ファイト」
麟「というか皆私の事なんだと思ってるのよ」
霊夢「冴月姉」
魔理沙「霊夢の保護者で偉い人」
慧音「幼なじみのトラブルメーカー」
霖之助「昔馴染みのトラブルメーカー」
麟「おい後半2人!」
慧音「さて、話は一旦終わりだ。霊夢達は先に教室に向かっていなさい」
霊夢「先生達は?」
慧音「今日の授業の内容を確認するんだ。この2人にな」
霖之助「というか、なんで僕なんだい?」
麟「まあまあいいじゃない。実力は確かなんだから」
森近霖之助、魔理沙の保護者であり、香霖堂という道具屋を営んでいる。マジックアイテムなどを取り扱っており、小さい時から魔理沙はそこで魔法を学んでいた。霖之助自身、魔理沙に魔法を教えられるほどの実力はあり、冴月麟にもその実力を認められている。なので今日の特別授業の教師の1人に抜擢という名目で巻き込まれたのだ。
魔理沙「じゃ、先行ってるぜ。香霖、授業楽しみにしてるぜ〜」
霖之助「霧雨魔理沙、敬語が使えないから減点っと……」
霊夢「はい魔理沙ざまぁwwww」
魔理沙「嘘だろ……」
霊夢「ほら、さっさと教室に行くよ!」
麟「行ってらっしゃい、面白い授業考えてるから、ねえ霖之助さん」
霖之助「上手く行けば僕にも利益が出るからね、やるからにはちゃんとやるよ」
慧音「この人たち何するつもりだよ……」
授業開始
麟「やあ皆!私が博麗の巫女の冴月麟だ!今日は私直々に授業をしてやろう!」
そんなことを言いながら、麟は教室に入ってきた。クラスの皆は身近では見ることがない博麗の巫女を目の前にして、目を輝かせていた。霊夢や魔理沙を除いて……
霊夢「冴月姉のテンションがおかしくなった」
麟「聞こえているよ霊夢」
霊夢「げっ……」
魔理沙「で、慧音先生、なんで今日は麟姉さんが授業をするんだ?」
慧音「まあそれはちゃんと説明するから。多分。な、麟」
麟「よしまず、今から闘技場へ行こうか!」
魔理沙「説明……ねぇ」
慧音「だから嫌だったんだこいつに授業させるのは。なんでこいつが国で一番の権力を握ってんだよ!」
と、教室に慧音先生の絶叫が響き渡ったのだった。
麟「さて、皆は今までたくさんのスキルを学んできたはずだ。だが、まだ実践はないと聞いている。だったよね」
慧音「そうだな。霊夢や魔理沙はともかく、まだスキルを完璧には使えないやつもいるからな」
麟「だけど、習うより慣れろなんて言葉もあるわけだ。実戦あってこそ、スキルは初めて実用できる。だから今日は実際にスキルを使って戦ってみよう。実戦試験だ!」
クラスメイト「「「えぇー!!!」」」
クラスメイト1「嫌だっ!絶対死ぬ」
クラスメイト2「ホントだよだって見てよあの二人の顔!」
クラスメイト達の視線の先には……
霊夢「冴月姉、めっちゃいい案だよ!ねえ魔理沙!あの魔法試してもいい?あれなら魔理沙に勝てるから」
魔理沙「おーとっとっと霊夢さん、さすがに私をなめすぎじゃないかい?こっちにも秘策はあるんだよなぁ〜」
霊夢魔理沙「「はっはっはっはっはっはっはっはっ」」
と、このように不気味に笑う2人の姿があった。
慧音「ほら、こういうことになるし……」
麟「ふむ、これじゃああれだから……霖之助さん、あれをお願い」
霖之助「了解。じゃあ皆、これを見てくれ」
霖之助はそう言って何も無い空間からマジックアイテムを取り出した。
霊夢「はぁ!?何今の!?」
霖之助「慧音、まさか教えてないのか?」
慧音「まだな、これから教えるやつだ」
霖之助「便利だから早めに教えとくといい。で、これらのマジックアイテムは魔力操作の補助を行う物だ。霊夢と魔理沙は別のものをすでに持っているだろうが、持ってない人はこれを使うといい」
モブ「おー!これならいけるかも?」
魔理沙「ふーん、舐められたもんだなぁおい……」
霊夢「ほら魔理沙……悪人顔になってるよ」
魔理沙「おっと失礼」
麟「さてさて、せっかくだ。全員一斉に戦ってもらうか」
霊夢「ルールは?」
麟「戦い方は自由。武器は魔法で作り出したものだけ。魔力補助のマジックアイテムを使用可能。もちろん、途中で誰かと協力してもおっけー。そして負けの判断はこの魔法が各自発動したら負けってことで。最後の一人になったらその人の勝ち」
麟は詠唱を唱え始めた。
麟「博麗の巫女である我が命に従い、理から今一度浮き、かの者たちに不死の加護を与えたまえ。夢想天生付与」
霊夢「その魔法は?」
麟「不死の加護を皆に与えたのよ。博麗のみが使える魔法よ。まあここでしか使えないし、軽い怪我までは防げないけどね」
魔理沙「ってことは?」
麟「皆!本気でぶつかり合いなさい!」
霊夢「慧音先生!?大丈夫なのこれ!?」
慧音「安心しろ。その魔法は致命傷になるようなダメージが来たら即座に転移して安全な場所に行くようになっている」
魔理沙「安心できるのか?」
慧音「何年も同じことをやっているが失敗はなかった」
麟「そういうわけ。それに、本当にやばいことになったら私が止めるから」
クラスメイト1「なら大丈夫か?」
麟「あ、優勝者には私達からのご褒美を用意してるからね〜」
クラスメイト達「「よーし、頑張ろう!」」
魔理沙「へへっ、本気でやってもいいって訳か」
霊夢「さて、どうなる事やら……」
慧音「では、皆!準備はいいか」
慧音先生の声でクラスメイト全員が構えた。
慧音「はじめ!」
そうして、実戦試験が始まった。
魔理沙「先手必勝だぜ!!!ドゥオ ウォーラ!!!」
霊夢「中級水属性魔法か……なら、陽光弾幕!!」
魔理沙「ちぃっ……陽魔法か。相性悪ぃ……」
魔理沙の中級水属性魔法、ドゥオ ウォーラは霊夢の陽魔法の弾幕により全て蒸発した。
魔理沙「やってくれるな」
霊夢「さっさと上級魔法使わないのが悪い……ほらほら見せてよ、その程度なわけないよね?」
魔理沙「もちろんだぜ……っとその前にだ……」
霊夢「ええ、そうね……で、あんた達どういうつもりなの?」
霊夢と魔理沙の視線の先には、2人を除くクラスメイト全員が揃っていた。皆総じてマジックアイテムを構えており、魔法の構築の準備を整えていた。
クラスメイト1「そりゃあ誰もあなた達2人に勝てないから先に皆の合体魔法で2人を倒す!」
クラスメイト2「さすがに30人を超える人数の合体魔法には耐えられないでしょ」
魔理沙「へぇ、そりゃあ楽しみだぜ」
霊夢「はぁ、めんどくさい……」
クラスメイト3「へへ、それにこのマジックアイテムもあるからいつもより制度をよくできるしな」
そうして、霊夢と魔理沙を除くクラスメイトが合体魔法の詠唱を始めた。
クラスメイト「「「我らが命に従い、森羅万象よ、我らに力を宿し、竜巻を呼び出し、かの者たちに遅いかかれ!サイクロンバースト!!!」」」
麟「おー!合体魔法か。あのレベルをできるのは中々ね」
霖之助「そうだな。慧音、君から見てあれを2人が対処できると思うかい?」
慧音「そうだな、普段の魔法のレベルなら無理だな。普段から2人は数人で使うような魔力を1人で使いこなすが、それでも30人相手じゃあどうだろうな……」
そんなコメントを残す3人をよそに、霊夢達はクラスメイトが現出した嵐を前にしていた。
霊夢「へぇ、このレベルか」
魔理沙「なるほどなぁ」
2人は互いに目を合わせ、苦笑を浮かべ、再度竜巻に目を向け、こう言い放った。
霊夢魔理沙「「この程度か!」」
そして、2人は詠唱を唱え始めた。
霊夢「見せてやるわよ、私たちのオリジナルをね!アビスゲート解放!我が命に従い、深淵に眠りし魔力、森羅万象よ、その力を我が身に宿し、地獄をも焼き焦がす灼熱の炎となりて現出せよ!ゲヘナ・エクスプロージョン!!!」
魔理沙「我が命に従い、地・水・火・風の魔力を我が身に宿したまえ!4種全ての属性を纏いし閃光となりて敵を焼き焦がせ!これが私のとっておきだ!たんとくらいな!マスタースパーク!!!」
霊夢が生み出した業火と魔理沙が放ったレーザーはクラスメイトの生み出した竜巻を消し去り、そのままクラスメイト達を襲った。
クラスメイト達「「「うわぁあああああああ」」」
霊夢「あら、これで終わり?耐えられたのは魔理沙だけ?」
魔理沙「やっぱり巻き込もうとしていたのか。強欲な奴め。それに、私の切り札が相殺されるとはね……さすが霊夢だ」
霊夢「あんたも私もろとも飛ばそうとしてたでしょ」
慧音「なん……だと?」
霖之助「ふむ、ちゃんと魔法を制御出来たら相殺くらいは出来ただろうが……それにしても、さすがは霊夢と魔理沙だ」
麟「ヒュー!さすが霊夢〜!魔理沙も凄かったよ〜!」
クラスメイト達は慧音たちのいる観戦席へと転移した。皆、満身創痍であった。
クラスメイト1「う、嘘だろ?」
クラスメイト2「なんだよあの魔法は……」
麟「お、皆残念ながら負けちゃったか。でも合体魔法は良かったよ」
慧音「というかあの二人、異次元すぎるだろ……」
霖之助「で、その2人は……」
そこにいる全員が闘技場に立っているであろう2人の方を見ると……
霊夢「ふふっ、魔理沙、さっきの魔法、基本の属性魔法全部使ったでしょ?」
魔理沙「あ?あぁ、そうだ」
霊夢「ありがとうね。お陰で私がまだ呼べなかった属性の精霊も捕まえれたわ」
魔理沙「どういうことだよ?」
霊夢「いつか言ったよね?精霊の力を事前に持っていればわざわざ借りずとも魔法が使えるんじゃないかなって」
魔理沙「お前まさか!?」
霊夢「行くわよ!サイクロンバースト!」
魔理沙「なっ!?」
霊夢は無詠唱で竜巻を現出した。先程、クラスメイトが合体魔法で現出したものと同レベルのものだった。
魔理沙「負けてられるかよ!!!」
霊夢「足りないか……でも……これで決めるわ!!!」
魔理沙「ウヌス ウォーラ、ウヌス ウィーラ、もっと、もっと、ありったけだぁ!!!」
霊夢「なんのつもり?」
魔理沙「これで雷くらい起こせるだろ……」
霊夢「まさか……風魔法と水魔法で雷雲を作ったの?」
魔理沙「ご名答……さて、行くぜ!!!」
魔理沙は雷を纏いながら箒に乗り、そのまま霊夢へと閃光の如き速度で突っ込んだ。
霊夢「速いっ!?」
魔理沙「くらえっ!!!究極奥義、ライジング フォーs」
霊夢「ダメダメダメダメダメ!!!」
魔理沙「遅いっ!!!」
霊夢「あんたそれ他所様の技ァ!!!」
魔理沙「お前に言われたかねぇわ!さっきの爆裂魔法そのものじゃねぇか!!!」
霊夢「あれは……()」
魔理沙「おいなんか言えし()」
霊夢「さて切り替えて……そろそろ締めに入るわよ!!!」
魔理沙「わかった……」
そうして2人は詠唱を開始する。
魔理沙「我が命に従い、森羅万象の力をこの身に宿し、終末を告げる閃光となりて敵を穿て!!!ファイナルスパーク!!!」
魔理沙の八卦炉からレーザーが放たれた。それは霊夢へと迫り……
霊夢「次期博麗の巫女である我が命ずる。我に降りかかる災いを封じ、魔なる力を"奪い尽くせ"……夢想封印・強欲」
霊夢から五色に輝く光弾が放たれ、魔理沙のレーザーを飲み込んだ。
魔理沙「な!?」
霊夢「ふふふ、これで……」
魔理沙「あ?」
麟「霊夢……なぜ夢想封印を?いやあれは……夢想封印なの?」
紫(……!?、博麗の巫女さん、ここを結界で封じて!今すぐに!!!)
麟「紫?わかったわ。二重結界!!!」
麟の頭に紫の声が響き、それに応じ、霊夢と魔理沙を囲うように結界を張った。その瞬間だった。
霊夢「これで、養分が揃ったわ。魔理沙、お先にね」
魔理沙「何を言って……なっ、ぐああぁあああ!?」
突然、霊夢から膨大な魔力が放出された。魔理沙はその魔力を受け、吹き飛ばされた。そして……
『養分が一定量に到達しました。スキルフラワリングを開始致します……成功しました。シードスキル「強欲之種」は大罪スキル「強欲之罪」へと進化しました』
霊夢の頭の中に響いたその声は周囲の者にも聞こえ、霊夢から発せられる膨大な魔力とともにそれを知らせるのだった。過去に異変を引き起こした最凶のスキル、大罪スキル「強欲之罪」のが顕現したことを。
なんか久しぶりの投稿でした。一応その間に設定まとめた基本4属性魔法について書いときます。
基本4属性魔法
地 グーラ
水 ウォーラ
火 ファーラ
風 ウィーラ
魔法階級
初級 ウヌス
中級 ドゥオ
上級 トラス
基本魔法はこの用語の組み合わせです。その他は語感だけで何とかしてます()
では次いつ投稿するかは未定ですが楽しみにしててくれると幸いです。
元ネタ
ライジングフォーs
ギルティギアよりカイ=キスク。なお作者は原作未プレイ、某戦闘摂理解析するゲームでのコラボで知った程度。YouTubeでストーリー公開されてるそうなので気になった人は是非……