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慧音先生のスキル教室

おまたせしました3話目です

霊夢達がシードスキルを獲得し、紫と出会ってからというもの、霊夢と魔理沙は日々魔法の訓練や自身に宿ったシードスキルについての研究を行っていた。しかし、分かったことと言えば、シードスキルが所持者の感情に影響を与える、というものだった。霊夢は何かに渇望することが増え、魔理沙は嫉妬心が芽生えることが多くなっていた。それに耐えつつ、2人は力をつけ続けた。

数年後、霊夢達は外の世界で言うところの中学生くらいの年齢になっていた。


霊夢「さてさて、晴れて私たちも寺子屋に入学することになりました」

魔理沙「寺子屋では基本のスキルの使い方とか勉強するんだろ?」

霊夢「って沙月姉が言ってたわね。あと、紫が言うには聖魔スキルはスキルの集合体なんだって。だから基本的なスキルをちゃんと獲得しておかないといざシードスキルが聖魔スキルになってもまともに使えないんだって」


※大罪スキルと美徳スキルをまとめて聖魔スキルと呼ぶことにしました。大罪スキルと美徳スキルって都度都度言うのめんどくさいので……


???「お!お前たちが博麗霊夢と霧雨魔理沙だな。博麗の巫女様から聞いているよ」

霊夢「はいそうです。えっと……」

慧音「私は上白沢慧音だ。お前たちの担任だ」

魔理沙「先生か!よろしくだぜ」

慧音「あぁよろしくな。あぁそれと……」


慧音は霊夢達の耳元で囁いた。


慧音「お前達が大罪のシードスキルを持っているのは私も把握している。お前達が美徳スキルを獲得できるように手助けになれることがあれば協力してやる」

霊夢「よろしくお願いします」

魔理沙「でもさ、慧音先生は魔法とか強いのか?もしかしたら私の方が……」


魔理沙がそういった瞬間、魔理沙の首元に向けて氷の刃が突きつけられた。慧音が魔法を使ったのだ。


慧音「これでいいか?魔理沙」

魔理沙「ははっ、こりゃあすげぇや」

霊夢「魔理沙ぁ、失礼だよ?」

魔理沙「そうだな、慧音先生、すみませんでした」


そう言いながら魔理沙は火属性魔法を用いて慧音の作った氷の刃を溶かした。


慧音「ふむ、魔法はちゃんと使えるようだな」

魔理沙「そりゃあもちろん!霊夢よりも使えるぜ」

霊夢「魔理沙……今からその使える魔法全て見せてよ。全部奪ってやるから」

魔理沙「お前が言うと洒落にならん」

霊夢「ジョークよジョーク大罪ジョーク。強欲ならできると思うわよ?まあ多分スキルフラワリングしないと出来ないけど」

慧音「スキルフラワリング?」

霊夢「紫が言っていたんです。シードスキルが聖魔スキルに変化することを能力の開花、スキルフラワリングって言うって」

魔理沙「と、紫が命名したそうな」

慧音「なるほど…ならば開花させるために養分を与えなければならないな」

霊夢「紫もなかなか洒落た名前つけるわね」

紫『褒めてくれて光栄よ〜』

霊夢「頼むから授業中出てこないでね?」

慧音「霊夢?一人で何喋ってんだ?」

霊夢「あ、いや、これは……」

魔理沙「慧音先生、そっとしておいてください」

慧音「あー、なるほどわかったわそういう子ね。おいおい仲良くしていきましょう」

霊夢「ち、違います!私は普通です!」

魔理沙「普通?」

霊夢「魔理沙ァァぁぁああ!!!」


※慧音も魔理沙も分かっててやっています


それから、慧音先生に教室まで案内され、そのまま自己紹介などをすませ、授業が始まった。


慧音「まず、スキルについてだ。スキルと言うのは大きくわけると2つある。霊夢、わかるか?」

霊夢「たしか……身体強化と魔力操作、でしたっけ?」

慧音「正解だ。どのスキルを使うにもこれが関わってくるんだ。特に魔力操作は魔法を使うには必須になる、な、魔理沙」

魔理沙「これが出来ないと、魔法の制御が出来なくて、魔力が暴発しちまうだ。これが出来なかったから火属性魔法の火力が大きくなりすぎて大火事になりかけた」

クラスメイト「え、大丈夫だったのそれ?」

魔理沙「ん?そのあとすぐさま水の魔法で消火したから大丈夫だったぜ」

クラスメイト「え?魔理沙さんって、火属性と水属性の魔法使えるの?」

魔理沙「え?当たり前だろ?基本属性は全部使えるだろ」

慧音「魔理沙、普通は人それぞれに適正魔法っていうのがあって、適正じゃない魔法を使うのは難しいんだ。そんなに複数の属性魔法を使うにはかなりの時間を要するんだ」

魔理沙「へぇ〜、ま、私は天才ですから。このくらい当然だぜ」

霊夢「ま、いずれ私も使えるようになるわ。その技術奪い尽くしてやる!それに私は特別な陰陽魔法が使えるもんね」

魔理沙「ぐぅー、妬ましいぜ」

慧音「はい2人ともそこまでにしなさい。大罪に飲まれるぞ」

クラスメイト「大罪?」

慧音「ああ、後で話そうと思っていたが、せっかく話題になったんだ。数あるスキルの中でも最上級のスキルがあって、大罪スキルと美徳スキルだ。これらを合わせて聖魔スキルとも呼ばれるな」

クラスメイト「大罪スキルと美徳スキル……ですか」

慧音「それぞれ7つずつ種類があるんだ。霊夢、大罪スキルは何があるかわかるか?」

霊夢「憤怒、強欲、嫉妬、怠惰、色欲、暴食、そして傲慢ですね」

慧音「そうだ。そして魔理沙、美徳スキルの種類を答えられるか?」

魔理沙「慈悲、救恤、忍耐、勤勉、純潔、節制、謙譲の7つだぜ」

慧音「正解だ。大罪スキルや美徳スキルは他のスキルと違って感情の変化などで獲得すると言われている、が、如何せん実例が少なくな。わからないことのほうが多い」

霊夢(ねえなんで先生こっち見ながら言うの?魔理沙もそう思うでしょ?)

魔理沙(ほんとだぜ、バレたらどうするんだよ……)

慧音(安心しろ、そこは大丈夫だ)

霊夢(ちょっ!なんで、思念通信に先生が入ってるの!?)


※思念通信はスキルの1つ、自分の思考を相手に言葉を介さずに伝える事ができるスキルである。


慧音(はははっ、2人ともまだまだ思念通信の妨害はまだまだだな)

レイマリ((ぐぬぬ))


クラスメイト「先生?どうしたんですか?」

慧音「ああすまん。霊夢達がスキルを使って周りにバレないように喋っていたから注意していたんだ。そのスキルでな。そのスキルは今度教えてやろう。で、なんの話だったっけ?」

霊夢「聖魔スキル……」

慧音「ああそれだ。実は過去、大罪スキルを獲得した者は異変を起こしてきたらしい。そして、美徳スキルを獲得した者はその異変を鎮めたとされている。だから、この国では大罪スキルの獲得は禁忌とし、美徳スキルの獲得を推奨している」

霊夢「……」

魔理沙「……」

慧音(霊夢、魔理沙、今まで通りこのように教えることにしているだ。これは冴月麟、博麗の巫女の指示なんだ。突然教え方を変えて、悟られないようにするためにな)

霊夢(わかったわ。沙月姉がそう言ってたのね)

魔理沙(了解だぜ)

慧音「さて、今から魔法の実習だ!皆!外でやるぞ!」


慧音先生は皆を連れて、闘技場へと向かった。ここは寺子屋に併設されており、魔法の実習や実技試験などを行ったりするのだ。


慧音「魔法というのは魔力を使う。体内にある魔力と周囲にある魔力を掛け合わせることで属性を持った魔法を使えるようになる。魔法属性は火、水、木、土、星が基本の5つだ」

霊夢「あれ?私の適正魔法属性って陰陽魔法だったんだけど……」

慧音「ああそれか。さっき言った属性とはあくまでも基本属性。つまり、これらを応用した別の属性の魔法もあるわけだ。例えば、光属性や闇属性の魔法は星属性や火属性からの応用によって使えるようになる。そして、その光、闇属性の魔法をさらに極めた魔法属性が陰陽魔法、という訳だ。これは博麗の巫女の血筋に適合する属性らしいぞ」

霊夢「ほ〜、なんで冴月姉は先に陰陽魔法教えてたんだろ?」

慧音「彼女はなぁ……覚えるのは早いんだが、教えるのはそれはそれは下手でね」

魔理沙「へぇ〜そんな一面もあるのか」

慧音「あとは魔法を使う際は自然から力を借りるという手もある。だから魔法を使う時はこのような詠唱をするだ」


慧音先生は手を前に伸ばし、詠唱を始めた。


慧音「我が命に従い、森羅万象よ、その力を我が身に宿し吹き荒れる嵐を現出せよ!」


その直後、慧音先生の眼前で竜巻が発生した。


皆「「「す、すごい!!!」」」

霊夢「そのくらいなら魔理沙がよくやってたわね」

慧音「ふふっ、ならば魔理沙、何かしら魔法を私に向けてやってみろ。あれと同レベルのやつをな」

魔理沙「了解だぜ。我が命に従い、森羅万象よ、我が身に力を宿し、荒れ狂う水流を顕現せよ!」

慧音「いい選択だ。ファストトルネード!」

霊夢「なっ!詠唱無しの魔法なのに!」


魔理沙が繰り出した水流は慧音先生に向かって行ったが、それは慧音先生が発動した竜巻の魔法に巻き込まれ、相殺された。


慧音「このような使い方も出来る。他にもこんな感じだ。ファストトルネード、続けてファストライトニング!」

魔理沙「なるほど、合体魔法か」

慧音「そう。竜巻に電流を加えることも出来るぞ。さて皆もやってみろ」


それから私たちは魔法の練習を始めた。


霊夢「ねえ魔理沙、力を借りるって詠唱にあるけど、これって誰から借りてるの?」

魔理沙「確か、精霊って話だった。自然にあるもの全てに宿ってるとからしいぜ。その精霊が発している魔力っていうのが魔法を使うのに必要だとか」

霊夢「なるほどね。じゃあそれを元々持っていれば何時でも使えるってことね」

魔理沙「霊夢?」

霊夢「さっきから魔法を使う度に借りた魔力は元いたところへ戻っていく感覚っていうのがあったのよ。でもそれを最初から持っていたらわざわざ借りずとも使えることにならない?」

魔理沙「いやぁ……そうかもだが……魔力適正があるならまだしも、適正がないのにそういうことをすると外から借りる魔力同士が反発するとかもあるらしいし、そんなことできるわけが……」

霊夢「ふふっ、冗談よ。出来るわけないわよね」

魔理沙「だよなぁ」

霊夢(と言ったものの、多分できるわよね。強欲之種、これが完全体になれば……)


その瞬間、霊夢の中の強欲之種が僅かに反応したことには霊夢自身含め、誰も気がつくことはなかった。

3話目です!スキルフラワリング、シード(種)スキルから開花とはこれ如何にと思うかもしれませんが……そこはスルーしてもらえれば……


本格的にスキルを使った戦いは次回以降ですね、ゆっくり茶番劇の中でも人気ジャンルの戦闘なので力入れて書きます。


まあ……霊夢と魔理沙が暴れるだけですが!!!


それでは、ご視聴(?)ありがとうございました!

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