第8話 『転生者』
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六歳になった。
マレア先生には風と雷魔法を教えてもらった。
今の所は水が王級で風と雷が超級だ。
でも先生が使えるのが超級までだからそこまでしか教えてもらってないだけで本当は風と雷はどちらも王級の実力はあるそうだ。
水に至っては神級かもしれないとスイメルに言われた。
それはともかく剣術も頑張っている。
元々スキルレベルが10だったからかなり強かったが…体が技に追いついていないというのがよく見られた。
だから五歳までは体づくりを重点的にやって六歳からは父さんと打ち合いなどをすることになった。
勝負は父さんが勝った。
いくらレベルが高くても経験の差というものがある。
だから負けるのは残当だ。だがいつかは勝つ。10歳までには勝ちたい。
まぁ俺はこれまでずっと鍛錬ばかりしていた。
だがある日重大な問題に気付いた。
それは………。
友 達 が い な い
これは非常に重要な問題だ。
という訳で今から外に行って来ます!
□■□■□
外に出て広場へと行ってみる。
同年代の奴とかがいるかもしれない。
「ふふはは!お前らは俺に敵わねぇんだよ!ここでのボスは俺だぁああ!ふはははは!!!」
…俺と同年代ぐらいのガキが同年代の女の子を引き連れて大威張りしていた。
…まさかあいつ転生者…じゃないだろうな?
いや転生者かどうかはどうでもいい、女を引き連れて堂々と威張り散らしているのが許せんな。
「…?おっ新入りか!ここでのルールを教えてやろうか!?ここでは俺が正義だ!俺が最強だ!分かったら俺に従え!以上だ!ふはははは!」
…一方通行すぎるだろ…。
「やだ…助けて…」
その声につられてその方向を見ると引き連れている女の子の中に痣だらけでボロボロの女の子がいた。
「おいお前…この子の痣はどうしたんだ?」
「こいつかぁ!?生意気だったからぶちのめしてやったんだよ!頂点に立つ者は定期的に見せしめをすれば簡単だ!ふははは!後ついでにストレス解消…ってのもあるがな!」
…頂点?子供の世界で?こんなくだらないものに子供の頃から付き合わされるなんてここの子供も酷いもんだ。
しかしこいつはストレス解消って言ったよな?
許せねぇ。
「おいお前、名前は何て言う?俺に負けたらここのトップなんてものはやめちまえよ?」
「…その年齢にして流暢な喋り方…まさか転生者か?」
「…そうだよ」
「…ッ!名前は何て言うんだ?」
「教える義務は…ない」
「ほぅ…名前を簡単に名乗れない事からスクールカーストでは底辺辺りかな?西岡によくいじめられていた奴もいたが…もしかしてそいつはお前じゃないか?」
「…俺の事だな」
「ぶっはははは!!笑わせてくれるなぁ!?あのいじめられっ子の才能無い無いのカス野郎が正義の味方ぶるのかよ!いいぜ、決闘を受けてやろう!定期的に見せしめは必要だからな!」
そう言うと奴はいきなりブツブツと言い出した。
「…何を言ってるんだ…?」
こいつは何を…?いや戦闘中にブツブツ言うなんて考えられない。
…………まさか詠唱か!?
「『火槍』!」
そう言うと奴は手を突き出し、掌から炎の槍が出てきた。
「はははははは!俺はこの歳で魔法が使えるんだ!勿論才能が無いお前には無理だろうだがな!ふはははは!!」
そう言いながら炎の槍が飛んで来た。
「『水流』」
俺の右手から水が放出され一直線に奴の方へと向かった。
「あばばばばぼぇえ!!」
火槍は水によって消され顔面に直撃した水に情けない悲鳴をあげている。
「…これでお前の正義は終わりだな。お前の名前は何て言うんだ?」
「ぐぅはぁゔぅ…何故…どうして…!落ちこぼれでカスで…見下される存在だった…お前が…!一丁前に魔法なんかを使ってんだよ…!!」
「いや質問に答えろよ」
「今回負けたのは偶然だ…!運がいいだけだ…!次会った時は顔面潰してグチャグチャにして踏み躙って罵倒して…」
「そういう叶わない妄想を見るのはやめようぜ?名前を教えてくれって言ってんだよ」
「北…北原だ…、いいか…絶対に殺してやる殺してやる…」
「…北原か…」
北原。俺達のクラスでは不良グループが三つも出来ていた。
北原、南野、西岡、東山、こいつら全員を合わせて「東西南北」と言われて最悪のクラスなんて呼ばれたりしていた。
…東西南北を初めて聞いた時は思わず吹き出してしまったな。
東山だけが西岡の配下というか取り巻きだから三つのグループだ。
…っと話が逸れた。
「なぁそこのお前ら、こいつの名前は何て言うんだ?」
「…えーっと…パンツェだよ、そいつ名前は」
パンツェ…パンツかよ!
そう思えばレギスタって名前は恵まれてるな…。
「そうか、いいかみんな!パンツェは倒したから女の子達はこいつから束縛されずに自由だ!」
そう言いながらボロボロだった女の子に駆け寄る。
「『治癒』」
パァァ…と女の子の体が輝き、痣が消えた。
これは回復魔法だ。
女の子には優しくしないとな、北原はやっぱりクソだな。
「大丈夫か?一応治癒魔法をかけておいたぞ、じゃあな」
それだけ言い俺は家に帰った。
治癒魔法は水魔法の派生魔法だ。
治癒魔法を使える水魔法は色々と重宝されている。
スイメル自身は実は治癒魔法が一番得意らしい。
ドヤ顔を連発しながら俺に魔法を教えてきた。
ドヤ顔するだけあって治癒魔法は未だにスイメルを越えることができていない。
まぁ後一年ぐらい経ったら抜かせそうなんだけどね。
「レギスタ!あんたさっき超かっこよかったよ!惚れ直したかも!」
「ありがとう、スイメル」
「おーい!待ってくれー!」
後ろから声が聞こえた。
振り返ると俺と同じくらいの身長の奴がいた。
「お前マジで強かったな!みんなを代表して感謝するよ!ありがとう!」
そう言いながら頭を下げてきた。
「いやいいって、そんなの」
「いやいやいや!あいつあの歳で魔法使えるし喧嘩も強えーし親もガキの事だとか言って聞いてくれなかったしお前には超超超感謝してるぜ!」
「…ん、まぁな」
「にしてもお前見ない顔だな!どこの家に居たんだ!?」
「あの家だよ」
そう言いながら村の中心から少し離れた所を指差す。
「!まじかよ!ライオックさんの息子か!?ライオックさんの事を俺の父さんがよく話すんだけどすげー強いらしいな!」
「まぁね!父さんは世界最強だよ!」
この世界で父さんを褒められたら無性に嬉しくなる。
「じゃあ今から俺らと一緒に遊ばない?俺の名前はグリンデル!お前の名前は?」
「俺の名前はレギスタ、レギスタ・ライヒコルテだ。よろしくな!」
そう言い俺達は握手を交わす。
よかったぁああ!友達ができて!
グリンデルにはマジで感謝をしなければならないな!
感謝…圧倒的感謝…!
「レギスタ来いよ!今からお前をみんなに紹介しに行くぜ!」
「あぁ!」
ここでの暮らしは本当に楽しい。
新しい作品です→ https://ncode.syosetu.com/n9052gx/
こちらの方に力を入れており完結まで構想を練っています。
キャラメイクポイントを完結させることができなくてすみませんでした。