第5話 『精霊』
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さて、目覚めて朝ご飯を食べたら待ちに待った魔力を感じ取る時間だ。
幸い俺はスキルや加護に恵まれてるから早く取得できる…かも。
しかし、魔力を捉えるって言っても魔力を感じた事なんてないからな〜。
……………あった!
ステータス板に手を乗せた時に吸い取られる様な感覚があった!
多分それが魔力だな。
早速あの時の感覚を思い出しながら出そうとする。
ッ!
出来た!
多分出来た!
これが魔力か…?体の中でエネルギーが感じ取れる…。
…こっからどうやって魔法を使うんだ?
詠唱とか必要だよな…。
いや〈無詠唱〉のスキルを俺は持っていたな。
って話が逸れた。まず魔法の使い方がわからん。
…書斎に行って今日は「世界の常識」じゃなくて、魔法についての本を読むとするか。
□■□■□
見つけた!
「魔法教本」…実にそれっぽい名前だ。
早速中身を見るとするか。
ふむふむ…。
なるほど、大体分かった。
この世界では精霊がいるらしい。
そして精霊は見える者と見えない者がいるらしい。
数は圧倒的に見えない者の方が少ない。
そして肝心の精霊は見えると力を貸してくれる様だ。
しかしその貸してくれる力の量ってのが半端ないようだ。
普通の魔法使いの1.5倍以上の威力らしい。
大体精霊が見える者は国の宮廷魔導士のトップにいるらしい。
そして精霊が見える者は総じて「精霊使い」と呼ばれているようだ。
俺のエクストラスキルに〈精霊に愛されし者〉があるので俺が精霊を見えるってのは確定だ。
そして自分の魔素を辺り一面に満遍なく散らせば精霊が見えて声が聴けるらしい。
って事で今から試します!
…満遍なく散らすってのは難しそうだが…何とかなるだろう。
…ハッ!!!
「わっ!…この子がまさか魔素を散らしたの?こんなに小さい子が…?」
おっ、精霊か?見たところただ水が人型に固まってるようにしか見えないが…。
「あんたがせーれー?」
「うひゃ!言葉話せるの!?見た所…生後1ヶ月ぐらいだけど…、いやその角は人間族じゃないのか…、ん?そう言えば耳がチョイと長くない?あんた何のハーフなの?」
おっ気付いたか、俺がハーフだと言うことに!
聞いて驚くがいい!
「おれは、おにと、はいえるふと、りゅうじんと、きゅーけつきの、はーふだよ」
クソッ上手く発音できねぇ…。
「うへー!あんた超超超優秀な血筋じゃない!だから私の事も見えるのかな〜?」
「しらんがな」
「ふーん、しかもその歳で言葉を話すって…とっても賢いのね貴方」
「そう?」
「そうよ、よし!貴方と契約してもいいわよ!契約するとね!魔法が超強くなるのよ!わかった!?」
曖昧すぎるだろ…。
しかし契約かぁ…、1人じゃ暇だから話し相手になって貰おうか…?
「いいよー」
「やったぁ!ありがとね!貴方には感謝するよ!じゃあいくよ…」
すると精霊は俺の身体の中に入り込んできた。
そしてすぐに出てきて…。
「よし!最後に貴方が『契約する』って言ったら終わりよ!」
「けいやくする」
その瞬間、俺と精霊が薄くぼんやりと光って…すぐ消えた。
「うわっ!何これ…?めちゃくちゃ魔力が上昇した気がするんだけど…?てかあんたなら魔法の威力上昇を簡単に行えそうな気がする!相性良いよ私ら!」
そう言えば名前を聞いてなかったな…。
「なまえはなんていうの?」
「精霊に名前は無いわ。あんたがつけて!可愛い名前にしてね!」
うーん、名前ねぇ…。
「そーいえばおまえは、みずのせいれい、なんだよな?」
「えぇそうよ!」
「それじゃあ…『スイメル』はどう?」
適当だ、適当に決めた。俺を責めるな。
「決めた!それに決めたわ!スイメル!私はスイメル!まぁまぁね!」
気に入ってくれて何よりだ…。
よし、精霊は魔法が使える…だから俺はこの精霊に魔法を教えてもらうことにする。
「ねぇスイメル、まほうをおしえて?」
「いいわよ!…そう言えばあんたの名前は何て言うの?」
「ぼくはレギスタ、だよ」
「レギスタ、ね!いいわよ!教えてあげる!水魔法限定だけど!」
水魔法限定かよ!
…まぁ何も教えてもらえないよりましか。