第九十一話 10日間-2
インフルエンザになってしまいました。
1/31〜2/3まで投稿をお休みします。
誠にご迷惑をおかけします。
6日目
この日はミュリさんのお父さん、大司教のクリス・ホーランが城に訪れていたから、挨拶しておいた。
やはり、ミュリさんや瓦版から俺の情報を得ているそうで、神の祝福がどーのこーの言っていた。
つまり、この人がいるということは…ミュリさん、リロさんもいるという事。
案の定、すでにカルアちゃんの部屋に先回りしていた彼女らによって、俺はオモチャにされた。
その話は割愛するとして、あとは四人でスゴロクで遊んだ。
何故か4回中3回もカルアちゃんが一位になっていたのは驚いたね。のこりの一回はミュリさんだった。
そして、このふたり、カルアちゃんに余計なこと言うんだもの。
俺と出会った時の思い出話しをカルアちゃんに聞かせていた時に、リロさんが 『そういえば、あの時にアリムちゃんが作ったお料理、ほっぺたが落ちそうだったよねー! ミュリ!』 と言う。すると、カルアちゃんは俺の手料理が食べたいと言い、俺にお願いしてくる。
俺もここで断ればよかったんだけど、ついつい引き受けてしまった。
その話しを聞いてカルアちゃんは王様に昼食は俺がつくることの許可を取りに行き、王様はノリノリで許可を出し、俺は全員分の昼食をつくる羽目になった。
俺は手抜きはあまりしない主義。ゆえにここでも本気で料理を作ってしまった。
その結果、今日の夕飯も、明日の昼食も作る羽目になる。
さらにその上、この城のコック長に、ソース等のレシピを超大量に書いて、あげることになってしまった。
俺の料理食べて、料理人大半の人が泣いてるんだもん。
美味しすぎるとか、神の味とか、クビにされるかも とか言ってたんだけど、悪いことしたかな?
国王様も、大事な料理の時はアリムに頼もうとか洒落にならんこと言ってきたしな。
王様押しが強すぎて、断ろうと思ってたのに断れなかったし。
料理以外だと、この日は、リロさんとミュリさんも泊まっていくようなので、4人でお風呂に入った。
リロさん相変わらず胸がデカイ。俺もあんだけ大きくなれるだろうか?
まだ12歳だし、そんなに心配しなくてもいいよね。
そして二人は別の部屋で、俺とカルアちゃんはいつも通り一緒のベットで眠った。
7日目
この日は朝早々、リロさんとミュリさんが帰っていった。朝ごはんは食べてったけど。
俺とカルアちゃんは、二人でケーキを作って、紅茶を淹れて優雅に楽しんだ。
そういえば、途中でカルアちゃんの家庭教師が来たよ。
お勉強は大事だから、うんたらかんたら言ってたんだけど、カルアちゃんに出してた問題が、小学6年生前半レベルのものとか、魔法の扱いとかだったので、すんなり全問解いてやったら、 『すんっばらしいザマス! お嬢様はすんばらしい方と友達になったものですわね!』 と掌を返してきた。実に気分がいい。
この日はザマス口調の家庭教師さんが帰った後、とことん遊んで、俺が昼食をつくって、夕食までつくることになって、お風呂に入って、帰れたのは夜でした。
騎士団長さんが、宿屋[ヒカリ]までお見送りしてくれたよ。
女の子一人じゃ危ないからってさ。この人より、多分、俺の方が強いんだけどね。
8日目
この日は膝当てや肘当て、腕輪や髪飾り、指輪、ネックレス、イヤリングなどの装飾品を大量につくった。
すべて、俺のグローブと効果はほぼ一緒。
だから全ステータスがありえないことになってる。
とくにSなんて………。
その衝撃に身体は耐えられないし、あんまり効果を重複させちゃうと副作用があるみたいだから、それら全てを和らげる…ほぼ無効化するミサンガも作ったよ。
やけに身体がジャラジャラしたものばかり装備している状態になってるんだよなぁ…。
だから、グローブと髪飾りとミサンガ以外は外しちゃった。
後の装飾品は戦闘とか移動の時だけつかおうね。
9日目
この日は大臣さんにメッセージで許可をとってから、図書館に篭って本を読んだよ。
その前に、作ったのがある指輪。この指輪、掛けた人の本をめくるスピード、読むスピードのみを50倍近くにまで跳ね上げてくれる。
それを10個作った。
さらに、見た本の文字を記憶し、その情報は[トズマホ]に送られる。
つまり、[トズマホ]に大量の本を暗記させるってわけ。
本の中には、スキルの合成のレシピとか、この世界の歴史の本とかもあるし、辞書もある。
これで[トズマホ]に検索機能やスキル合成計算機能、その他諸々の機能を本により付与したんだ。
スピードを底上げする装備全てを装備して、一般公開されているところから、一般者は承諾がないと入れないところ、まず一般者は入れないところ、特別な人しか入れないところ、公開してはいけない場所のすべての本を読み漁った。
この図書館の本の冊数はおおよそ1000万冊。
俺はそれら全てを20時間で読み取り終わった。
というか、スピードが上がりすぎてるせいで、本を触っただけで、既に[トズマホ]にデータが送信されてたから、俺は内容は読んでない。
[トズマホ]が優秀すぎてヤバい。そのうちこの子に人工知能つけようかな?
スピードについての説明をここでしておくね。
二種類あるんだよ。俺自身、自分が速いことがわかる状態と、逆に周りがゆっくりして動いてるように見える状態がね。
本を読んでるときは前者の状態。早く作業を終わらせたい時はこの状態に限る。
ちなみに、フル装備で、周りがゆっくりと動いてるように見える状態になったら、ほぼ、全てのものが止まって見えるよ!
やっぱり、アイテムマスターってチートだわ。
そして10日目。今日
この日はゆっくり寝てたんだけど、お昼頃にガバイナさんからメッセージがとどいてね、補助魔法の重ねがけを軽減する薬を、ラハンドのために作って欲しいって言われてね。
勿論、俺は無償でいいって言っていたよ。
そんなの、マスターポーション飲ませればなんとかなるし。
でもそれとほぼ同時に大臣さんからメッセージがとどいてさ、『Sランクの依頼として、ヘルの森にいる、マンティコラを倒してくれ』って来てさ。
うーん、直接ラハンドさんに渡せないかぁ。しょうがない、ラハンドさん達と知り合いらしい、ウルトさんに、渡すように頼んでおこう。
そんなわけで、俺はウルトさんにマスターポーションを渡すようにたのみ、マンティコラを倒しにヘルの森に進んだ。
そして、一つ、驚くべきことを発見!
な、なんと、ダンジョンを空中を走っている最中にみつけたのです!
今、そんな攻略する暇なんてないから、また今度。
[トズマホ]に場所だけマッピングだけしておいた。
そして見つけたマンティコラ。
装飾品のおかげか、空中から[剣極奥義・二の舞]を使って、吸魔剣(MP8000吸収)で首を斬っただけで倒しちゃった。
……既にSランクも一撃か。
俺はラハンドさんが心配だから、マンティコラの死体を回収し、すぐに宿屋ヒカリに戻る。
そこには、ラハンドさん、ガバイナさん。
それと青色の髪の中々良い顔立ちをした、女子と男子。あれがおそらく、ラハンドさんの仲間の双子達だね。名前は確か、ゴッグ君とマーゴちゃんだっけ?
それと、SSランカーのウルトさんと……見知らぬ白っぽい薄黄緑色の長髪のアリムとほぼ背が一緒の少女が一人居た。
あの娘、[魅力の才]は持ってないみたいだけど、見た目はボクに負けないね。
そんな少女が、俺を嬉しそうに、今にも泣きそうな顔で俺のことを見ている。
なんだ、なんだ? ボクのファンかな?