表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
765/1307

第七百二十六話 母親たちの会話

 お父さん達が冒険者になってから3日が経った。 やはり、最初にDランクの魔物を仕留めることができたお父さんとお母さんは魔核を提出したため、できる仕事が多かったからか、一番レベルアップが早いと思う。

 ステータスは見てないけどなんとなくわかる。


 ミカの両親も、ショーの両親もそれぞれ得意な武器で安定した仕事をこなしてる。

 というより、SKPを割り振らなくても培ってきた実力でゴブリン程度なら倒せるから、二人の父親はまだSKPを何にも割り振ってないみたい。

 母親二人は普通に武器のスキルに使ってるみたいだけど。


 そしてうちの父親は、相変わらず謎の方法で手を使わずに魔物を倒してる。どうにもスライムはそのお父さんの技の相性的に苦手みたいだけど、最近それも克服してきた。

 お母さんは後ろで見てるだけ。

 いや、見てるだけも悪いからってんで、最近は細身の剣を買ってお父さんに魔物が近づいてきたら斬ってるんだっけ。やってることはそれだけだね。

 素人でも剣を振り回せばEランクなら倒せるから。



「それにしてもね……。まさかこの世界の英雄だとは思わなかったよ」

「そうよね、アイドル程度に思ってたけど、まさか相当権力もってるだなんて」

「でもこのお屋敷があって、城付近に住むことを許されてるってことは……そういうことよね、よく考えたら」



 お母さんズが俺について話してる。

 この世界で六人に俺がどんな扱いをされてるかほぼ完璧に把握された。やっぱりアギトさんに聞いたのが大きかったらしい。



「あの子があれだけ慌てて、変なことをしないように口うるさく言ってたのもわかるよね」

「そろそろ私達、有夢君から自立した方が良いのかな? どう考えても迷惑だよね?」

「そうね、あと少しで旦那と合わせて部屋を借りれるくらいのお金は貯まるし、ある程度の強さになるまで出て行こうかな。旦那とはそういう相談してるのよ」



 なにもそこまで考えなくても良いのに。

 俺は俺で色々と細工して迷惑なんて起こらないようにしてるんだからさ。……でも、やっぱこの世界の二人暮らしもかなり良いものだから体験してほしい気持ちもあるんだよね。



「ある程度の強さってどのくらいかな?」

「とりあえずレベルが上がらなくなったらって決めてる」

「……ねえ、うちのパパが言ってたんだけどさ、このままだったらどう計算しても100レベまでにステータスが99万なんて行かないらしいんだけど、うちの娘、どうやってやったのかしらね?」



 あ、うちのお母さんったらこの世界のレベルの限界が100レベだとおもってる! 別にそのうちわかることだし教えなくて良いか。



「やっぱりSK2にステータスあげるものがあったり、装備品じゃない?」

「それしか考えられないよね」



 お母さん達のいう通り、たしかにレベル上げを終わらせる段階とか決めた方が良いかもしれないな。

 とりあえず255レベルになって転生ができるようになったら希望者から俺がステータスを99万9999にするためのレベル上げをしてあげるってことでいいか。



「はーあ、なんにせよ明日もたくさんお仕事しなきゃね」

「どう…? あの子達は私たちをバカンスのために連れてきたみたいだけど、くつろげてる?」

「そりゃあもう、あんな若くてかっこいい旦那をまた見れただけで私は満足してる」

「そうよね。私もパパにべったり抱きついちゃったりとか。新婚の頃みたいに…ね?」

「そう? あなたのところはいつでもイチャついてるような気がするけど」

「曲木家も人のこと言えないわ」

「確かに」



 へー、バカンスというよりまだ若返ってることに嬉しがってるみたいだ。これからどんどん楽しませてあげなきゃね。お父さん達の方からは、すでにゲームみたいですごく面白いという感想を頂いてるし。

 

 あ、ちなみに今俺は、監査カメラでこの会話を覗いてるよ! こういうのって参考になるような会話とからされるしさ。盗撮と盗み聞きはダメだけど……んまあ、バレなきゃいいよね。



「ところで……こっちの方はどう? せっかく若くなったんだし」

「まだだけど…でももう少しここの生活も慣れたらいいかな、なんて」

「うちの旦那なんて、少し抱きついただけで顔を真っ赤にするの。もう面白くってありゃしない。若い頃思い出すわぁ…」



 ん? 惚気話かな?



「ところで娘達がそれぞれ六人とも3組ずつに別れて部屋で暮らしてるわけだけど、どう思う?」

「どう思うって……まあ、思春期だしなにしててもそっとしておくべきじゃない?」

「それもそうか」



 違う、なんだか会話がいけない方向に向かってきた気がする。



「じゃあ、私達も三人目とか?」

「水着姿になっても、花の17歳の今ならいけるわよね? どうやって誘うかが……」

「さ、三人目…! それはちょっと考える必要が_____」



 俺は監視の電源を切った。ここから先は聞いてはいけない内容だ。うん、ていうか聞きたくなかった。

 やっぱりこの家から離れさせるべきなのかなぁ…バカンスまで子供達と一緒に居るってのは休まらないのかもしれない。いろんな意味で。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ