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第七百二十一話 戦闘説明 2

「じ、じゃあそういうことにしようか」



 あーあ、決まってしまった。

 もうどうなっても知らないよ! ……とにかく武器を決めさせてあげないとね。



「次は使う武器を決めようか! ……何がいい?」

「じゃあ俺はオーソドックスに、剣でいいかな? 初体験だけど、スキルってので補えるんだよね」

「はい、補ますね」



 ミカのお父さんは剣っと。



「じゃあ私は…どうしよ? 何かいいのある? 喧嘩とかしたことないからわかんないんだよね…」

「そのスキルの中にある以外のものでも全然良いんですよ、斧とか鉄球使いも居ましたね」

「あー、じゃあ弓にしようかな」

「ミカと同じのですね」

「あ、ミカと同じなの? じゃあそれで」



 なるほどなるほど、ミカのお母さんは弓ね。

 うん、良いかもしれない。



「私は武術を昔からやってたから素手で全然良いんだけど、でも得体の知れないもの素手で触りたくないし……短剣とか爪とかってスキルが認定されるの?」

「どっちもされますね。短剣なら剣として」

「じゃあ短剣で」



 ショーのお母さんは短剣、もとい剣だね。

 体術と組み合わせる必要もありそうだけど、悪い選択ではない。



「俺が慣れてる武器といえば、ピストルなんだが…」

「あっ、警察だから…」

「スキルにピストルが無いってことは、この世界に銃は普及してないんだろう」

「まあ一般的には」

「なら、ボウガンはどうだ? 弓として機能するか?」

「それなら大丈夫ですよ!」

「よし、決まりだ」



 そしてショーの親父さんはボウガン、もとい弓ね。

 なんだかすごく強そう。そもそも柔道も強いからなぁ…。次はウチの両親か。



「それでお父さんとお母さんはどうする?」

「……杖にするよ。武器スキルは上げない」

「そうなんだ、魔法使いってことだね! 母さんは?」

「じゃ、私もそうしようかな」



 ウチの両親は杖ね。槍が誰も居ないけどまあ良いか。

 なかなかみんな、正確に当てはまった選択してる気がするよ。



「じゃあ、さっそく低ランクの魔物を見に行こうか。カナタ、お願い!」

「やれやれ、やっと我の出番か……」



 カナタが中二病的なことを言った次の瞬間には、俺たち8人は森の中にいた。城の周辺の森だね。

 手頃な魔物がたくさんいる。



「じゃあ……いたね、まずはあれだよ」

「あれってもしかして…スライム?」

「そうそう、スライムだよ。ランクはFだよ」

「へぇ…いかにもスライムって感じだな」



 スライムはこちらに気がついていないようなので見逃してあげ、次の魔物を見つけた。



「わぁ、可愛いっ!」

「あのふわふわして、つぶらな目がついてる可愛いのはなんなの?」

「あれはワタッコだよ。あいつもFランク」

「ちなみにペットショップで売られてるくらいには人に馴染んでたりするよ。野良は敵だけどね」

「へーー」



 ワタッコもこちらに気がついてなかったのでスルーした。次に発見したのは赤い肌、低い身長のあいつ。



「あれってゴブリン!?」

「その通り、ゴブリン! Eランクなの。……まあEランクの中でも強い部類だけど……って、こっち気がついたね」

「えっえ、どうすれば良い?」

「ちょっとグロいけど覚悟しててね?」



 ゴブリンは手に持っていた棍棒を振り回しながらこちら向かってきた。そのゴブリンを頭から真っ二つにする。

 グロいのに慣れてもらうためだよ、仕方ないね。



「うおっ……やるなぁ」

「でも不思議とこれが当たり前のように感じるのは…」

「この世界ではこれが普通だからだろうね。俺も最初はなぜかグロいとかいう感覚が薄れてるもん」

「それって危なくないか? 殺人とか…」

「まあ、流石に日本よりは危ないけど、その点は大丈夫みたいですよ」



 そういうと、まあそんなものかもしれないとショーの親父さんは納得してくれた。このグロい感覚が薄れるのって、地味に言葉が通じるのと同じくらいありがたい。

 そうでなきゃ仕事なんてできたもんじゃないからね。



「そうなんだ……あ、うさぎ!」

「そいつはヨクナウサギ。Eランクで狂暴だよー! 俺が最初に倒した魔物でもある。まあ、あいつもこっちに気がついてないから今回はスルーで」

「あの抜けた方をした鳥は?」

「あれもEランクのオドド鳥だよ! お肉美味しいし、ペットとしても流行ってるね」



 なかなか今回は運が良く、かなりの量の魔物を紹介できた。さすがにここら一体はミカが戦争の時に前を降らせて倒しちゃったからDランク以上の魔物とは出会わなかったけどね。



「ふむ……なるほど。なかなか楽しそうだ」

「じゃああとの手続きとか…そうだね、魔物図鑑や食べれる野草図鑑くらいはあげちゃおう。そういうことしたら、明日からこの世界を楽しんでね」

「にいちゃん……とーっても大事なとこ忘れてない?」



 ん……?

 なんなんだろう。わからないや。

 カナタはしっかりしてよ、と一言言うと、みんなに向かって言い出した。



「その前に、まずは町の案内をするよ。これから生活してもらうところだからね」



 あっ、忘れてた!

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