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第七百二十話 戦闘説明

「みんな集まってくれたねっ!」



 朝食を食べ終えたあと、地下室に6人集まってもらった。これから俺がお母さん達に戦闘の心得とかを教えるんだ。アシスタントはカナタだよ。

 ちなみにミカとサクラちゃんは姉妹でお出かけに行ってもらってる。ショーとリルちゃんはいつも通りお部屋でラブラブしてるんじゃないかな。

 そんなに教える側の人数はいらないからね。



「ステータスは説明を見ただけでポイントとやらは割り振っていない。そこのところを今日は教えてくれるんだろ?」

「はい、そうです。この世界で生きてく上でとても大事なので」

「私達もレベルが上がったら、有夢君みたいに上手にお料理作ったり、道具を操ったりできるってことでいいのよね」

「その通りですよ。ただ、何が使えるかは人の個性によります。例えばボクは物を自由自在に魔力から生み出せるけど、カナタは瞬間移動ができる。人それぞれの合成次第です」

「合成の説明は昨日見たよ。確かにゲームが好きならワクワクしそうなシステムだよね」



 お、さすがお父さん。わかってくれるか。

 合成はレベル上げに次いでワクワクする物だからね。その次はステータスの割り振りだけど。



「じゃあ早くレベルをあげなくちゃね」

「楽しみねぇ…魔法とか使ってみるの」

「えっと、そのレベル上げって点で、二つ、選択肢を用意したんだけど……」



 俺はそう言ってみた。

 実際に2つのプランを用意していて、どっちも準備ができている。ばっちこいって感じだよ。



「なるほど、どんなプランかな?」

「まず一つ、冒険者登録というのをして誰かと仲間になったなら、その仲間が戦っていなくとも、倒した敵の経験値が入るようになります。近くに居れば……だけど。それ利用してボクがみんなのレベルをひたすらあげるっていうプラン」

「なるほど、運んでもらうのと一緒か。次は?」

「もう一つは、まあ、安全な状況をボクが用意した上でそれぞれレベル上げに勤しんでもらうってプランだよ。ふふふ、ボクがどうやってここまで強くなったか体感してもらうんだ」



 さて、お母さん達はどっちを選ぶのかしら。

 ……でも、お父さんの性格からして、少なくともあの人が選ぶのは……。



「後者の方が楽しそうだし、よくこの世界のことを知れる。後者にしてよ。有夢」

「もちろんいいよ!」



 うんうん、お父さんならそう言うと思ったよ。

 俺のゲーム好きやカナタの知的探究心は誰から来たと問われれば、この人からだからね。

 


「親が子の友達に頼りっぱなしなのは情けない。俺もそうする」

「じゃあ俺も。……母さん達は?」

「パパ達がそうするなら私達もそうするわ」

「そっか、じゃあ全員後者でいいね」



 一人が一つがいいと言い出すとみんなそれがいいって釣られて言う法則、あるかもしれない。

 さて……自分たちでレベル上げしてもらうにも、どこまで補助をすればいいのか。

 一応、段階は決めてある。



「どのくらい補助してほしい? 3つくらい段階候補があるんだけど……」

「教えてくれ」


 

 Aプランは遠隔機械で見守りながら、ある程度の効率いい方法を教えるだけ。アムリタと初期装備は支給する。もし何かあったら遠隔機械がカナタにメッセージを送り、カナタが飛んで行くの(相談済)。

 BプランはAに加え、装備、魔格はそれなりのものを渡し、お金も渡す。そしてスキルも何からポイントをふったらいいかを教えてあげるの。

 Cプランはね、Aに加えて最初から全員に伝説級の武器と防具をあげて、SSランクの魔格も3個ずつあげて、後ろから俺が姿を消してついて行く。


 このプランの中から選んでもらった。

 しかし、お父さんは即答した。



「そんなのAに決まってるでしょ。BはともかくCはないかなぁ。もうここまで来たら楽しみたいし」

「じゃあお父さん以外もAでいいの?」



 お母さんや、おばさんおじさん…ショーの親父さんとおばさんが同時に頷いた。

 じゃあ決まりだね。



「一定のレベルになったら、もういいよって声をかけるよ」

「わかった。じゃあ今日から…?」

「それは危なすぎる。さすがに最初はボクと一緒にこの世界で一番ランクの低いFランクの魔物を見て、倒してみよう。その次はEを。そこまで見せたらレベル上げに最適な場所に連れてってあげる。チュートリアルってやつだね」



 ドラゴンしかまだ見てないからね、雑魚がどんなものかをとりあえず知ってもらわないと。



「わかった。それで提案なんだけど、もし有夢がしていいなら、そのあと俺は衣食住だけ頼って、あとは自力で調達だなんてこともしたいんだけど」

「え……。お、お父さん難しい方向いくね!」



 流石にそこまで縛りを入れてもらうつもりなかったんだけど。てか本当にやるつもりなのかしら。



「実は俺も、一から自力でコツコツやりたいタイプなんだ。有夢君、そうしてもいいか?」

「確かに二人の言う通り、ゲームは自分で進めるのが面白いからね」



 親父さんとおじさんまで……!

 お母さん達、お母さん達は!?



「有夢が見守ってくれるって言うんなら、私達も…ねぇ?」

「悪くないわよね」

「最初は危険なことばかり目を向けてたけど、なんやかんや言って楽しそうだし。ここまで来たら」



 乗り気か……。

 結局俺は、それをオーケーしてしまった。

 カナタに、何やってんだって、メッセージで言われたよ。

 これをプランD。

 危なくなったら見守る以外のことはほとんどしないとして進めなくちゃ……。

 


 

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