閑話 リルの日常考察
唐突に翔とリルのカップリングが書きたくなったので書きます(我儘)。普段、アナズムで2週間など何気なく過ぎていますが、その間の日常の一コマです。
ちょくちょく気が向けばこういうものを書きたいと思います。いや、もう10話くらいあるような……。
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鳥のさえずりとともに私は起きた。
隣でショーがぐっすり眠ってる。……相変わらず整った顔立ち。とてもカッコよくて見惚れそうになってしまう。
毎朝、そう考えるんだ。
このままずっと見ていたいけれど、私は将来、ショーの奥さんになる。そしてショーは警察のお偉いさんになるんだ。つまり良き妻でなければいけない。
だから、自分の欲望より先に、朝ご飯作らなきゃ。
ショーは私が作ったご飯を美味しいって微笑みながら食べてくれる。美味しいって言葉を聞くだけでその日一日元気になれるのさ。
「……んっ……ふあぁ…ああ、リル、おはよう」
「わふ、ショーおはよう! もう少しでご飯できるからね!」
「おお、わかった」
ショーはまだ眠たい目をこすりながら着替えをして、テーブルについた。私はできた白ご飯と焼いたソーセージ、目玉焼きにお味噌汁を置いて行く。
「昨日も美味そうだな」
「ありがとう、さ、食べよ!」
「おう、いただきます。……うん、今日も美味いな」
「わふふ」
大好きな人とこうしてテーブルで食事をする。
贅沢だ。私にはもったいないくらいの贅沢だけど、この贅沢は他の人には渡したくない。
ご飯を食べたらすぐに他のことに移る。
あゆちゃんはすごい。おかげで洗い物や掃除は一切しなくてすむ。出会う前からすごい女の子だってのは知ってたけれど、出会ってからは人間を超えた男の子って感じかな。
「今日はなにをするんだい?」
「あー、そうだな、今日は朝から整体してもらおうな」
「任せてよ!」
ショーの身体のあちこちを堂々と触れる整体。
これの勉強をアナズムで、アリムちゃんの作った装置でたくさんした結果、身体のことはだいたいわかるようになった。だからショーの体調管理をする。
整体専用に作ってもらったお部屋に移り、ショーにはパンツ1枚になってもらって診察台に寝転がってもらう。
私も雰囲気を出すために診察服に着替えるんだ。
ああっ……なんて素晴らしい肉体なんだろう。
しかもこれの下はさらに筋肉だけで形成されてるだなんて。ショーは筋肉が見た目よりもついている特異体質だから、本来ならブクブクのゴツゴツのはずなのに見た目がスマートなんだ。
カッコいい、素敵…だなんて、そんな言葉じゃ足りないよ。
「それじゃあ腕やるよー」
「おう……」
私はショーの腕を整体するとき、胸の間に必ず挟む。
これは色気だよ。サービスさ。
私の胸をたくさん触って欲しいからね。ショーは遠慮する時としない時のオンオフをしっかり分けているけれど、私としては好きな時に好きな場所を好きなように揉んで欲しい。
ショーに触れられているだけで幸せだから。
ショーが私の身体で喜んでくれるなら、私はその数倍は喜んでる。
「終わったよ」
2時間たっぷりと揉ませてもらった。
手からショーの匂いがする。相変わらず素敵でいい匂い。嗅いでるだけで大好きなショーに包まれてるような気分になる。
「おお、やっぱすげーな。やる度に上手くなってるよな」
「そりゃ、練習してるもの!」
ショーが喜ぶためならなんでもする。
身売りしろ(他の人とエッチしろ)って言われたらするし、死ねって言われたら死ぬ覚悟でいる。
ショーがそれで本当に喜んでくれるなら。
あと、もしショーが私以外の人のことを好きになって、私が邪魔になったなら、私は即座に立ち去ろうと思う。
邪魔ならいなくなるのが1番だから。
そして、ショーの幸せが1番だから。
その場合、私にとっての生き甲斐と離れるわけだから、その日のうちに私はこの世も離れようと思う。
なんて、ショーは私のこと大好きだなんて言ってくれてるし、結婚してくれるとも言ってる。
慢心は良くないけれど、私は安心してるのさ。
「なあ、リル」
「なんだい?」
名前を呼ばれるだけでも心が弾む。
私はショーのある方を振り向いた。
すると、頭の上に手を置かれて、なでなでされる。狼耳の間をなぞるように。
「なんか思いつめたような顔をしてたからよ」
「そうかな?」
「おう。まあ…何かあったら言えよ。俺はリルの味方だし、絶対に助けてやる」
ダメ。
ショーは優しすぎるんだ。だからいつも私の気持ちが爆発しちゃう。毎日毎日、こんな調子なんだ。
気がつけば思いっきり抱きついていた。
大好きだ。大好きすぎておかしくなりそう。
「おう、今日も抱きつきたかったのか」
「うんっ」
気がつけば、なんて。
ショーのいうとおり私は毎日こうしてるんだよね。逆に言えば毎日、ショーが私が抱きつきたくなるような嬉しいことを言ってくれるんだ。
ついでに胸も擦り付ける。
おっぱいは私からショーに贈れる最大のもの。……そろそろ揉んでもらおうかな。
ショーの快楽のために揉んでもらっていたけれど、いつの間にか私の方も気持ちよく…いや、そもそも最初からとっても…。
「さて、ショー。今日はもうやることないなら…!」
私は上半身の服を脱ぎ、ブラだけになった。
ショーの視線が明らかに私を見ている。嬉しい。
「お、おう。まだ昼前だけどいいのか?」
「いつでもオッケーだよ!」
「……そのすまないな、本当なら断ればいいんだろうが、つい誘惑に負けちまって毎日…」
「それでいいんだよ、私がそうして欲しいのだから」
胸に大きくてゴツゴツしてて素敵な手が覆いかぶさる。
この様子なら今日は夜伽も誘えるかもしれない。




