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第六百六十三話 選手入場

「それじゃあ、頑張ってきてね…!」

「ああ、優勝してくるぜ」



 選手入場をしなければならない時間となり、翔や星野君達はさっきまでとは一変真面目な表情に変え、入場口を進んでいった。

 


「リルちゃん達は私たちと一緒に観るの?」

「うん、今回はついて来た部員も一般のお客さんも観る席は変わらないらしいからね」



 なるほど、それならいつでもリルちゃんを監視することができる。例えばも翔が優勝し、テレビの取材が部員達の方に来たとして…リルちゃんが例のトロンとしたエッチな表情を晒しそうになるのを防ぐことができるね。



「よし、じゃあお前ら移動してろ! 俺は顧問の集まりの方に行ってくる」


   

 そう言うとゴリセンは行ってしまった。

 俺たちは観客席の方に移動する。ぶっちゃけ俺達五人だけで観たかったけど、他の出場しない部員がついてきたよ、まあ仕方ないよね、できるだけ集まった方がいいもんねこういう場所では。


 それにしてもすごい人がたくさんいる。さすがは全国大会と言ったところかな。県大会より多いんじゃないだろうか。主にテレビ関係が。


 まあ…流石に知り合いのテレビ関係の人は今日はいないだろう……いないことを願う。お願いだからいないでね。



「実は、私こういう雰囲気大好きなんだよ」

「みたらわかるよ」

「わふぅ?」



 美花とリルちゃんのそんなやりとりも微笑ましい。

 あと少しで始まるんだ…!



『それではこれより第○○回、高校生柔道全国大会 団体戦を開催致します。出場校の入場です_____』



 そんなアナウンスが聞こえてきた後に、続々とガタイのいいお兄さん達が入ってくる。本当に体格がすごい。中にはお相撲さんでもおかしくない人もいるし、よもや高校生とは思えないほど厳つい人とかもいる。

 

 こうしてみると翔の身体はやっぱり美しいほどに整えて鍛えられ、顔は爽やかと熱血を兼ね備えたイケメンだ。

 さすがは裏でめちゃくちゃモテていただけのことはある。

 …まあリルちゃんという《成績優秀・スポーツ万能・外国人・学校一の美少女(美花)とためを張れる可愛さ・世界的な実験生》

 ________と、もう訳がわかんないほど(側から見たら)パーフェクトな存在が出てきたせいでみんな諦めたらしいんだけどね。これ、佐奈田から聞いた話だけど。



「わふん、やっぱり翔は完成されてるよね!」

「それは同意するしかないわ。一人だけ輝いて見えるもん。前々から思ってたけどイケメンよね…」



 美花も同じこと考えてるみたい。

 ちょっと翔に嫉妬するけど、俺が身体を鍛えようとするとみんなから止められるから…。


 それにしても本当に全国大会なんだなぁ。

 高校の紹介で最初に○○県立とか言うの、それがもう俺たちにとっては旅行でしか行かないような県も含まれてる。北海道から沖縄まで、参加してるんだね。


 む、むむ! 

 あのテレビ局は早速選手たちを映してるみたいだけどなんて言ってるんだろ。なんかカメラの向き的に翔を主に映してる気がするんだよね。

 ステータスを使って盗み聞きしてみよう。



「(あの男の子、見てあれ!)」

「(はぁ…ゴリゴリなのばかりかと思ったら、あんなのも居るんスネ)」

「(しかもあの○○大学付属高校よ)」

「(あの名門の…! それに噂ではその高校の大将がとんでもない実力者で、これより前の大会はほぼ無双状態だったとか…!)」

「(って、位置的に大将じゃない!? え、頭も良くてルックスも完璧でめちゃくちゃ強いの? 漫画の世界みたい!)」

「(取材はあの子で決まりっスね…!!)」



 おお、やっぱり翔のこと話してたか。幼馴染で大親友がそんな風に評価されてるのってすごく嬉しいよ。



『全校、揃いましたので、これより全国柔道大会連盟会長の、**氏からのお話を__________』



 全出場選手があつまった。

 やはりというべきか、ほとんど黒帯しかいないね。いやぁ…みんな強そうだなぁ。

 普通に考えたら俺や叶が喧嘩売っても全くもって歯が立たないような人間しかいないよ。

 

 会長さんはそんなにお話が長くなく、すぐに終わってくれた。そのあとなにか歌を歌って……選手宣誓のようなものをする。

 そこまで終われば一旦解散し、時間になるまで待つことに。その間に翔がこちらに戻ってきた。



「よお、次いきなり俺らだわ」

「4組くらいが同時に戦うんでしょ?」

「ああ、そうだぜ」



 そんなペースだから今日中に大会が終わるらしい。

 そうだ、ちよっと本当のこと言って翔を困らせてみようか。



「翔、あの中で一番イケメンだったよ!」

「はぁ? 何言ってんだよ」

「私もそう思ったから間違い無いわね」

「え、美花まで…」



 恥ずかしそうに頬をかく翔。

 そんな翔にリルちゃんが軽く飛びついた。



「とにかく、ショー…頑張ってね」

「ああ」

「ほら、特別だよ」



 そう言うとリルちゃんはショーの頬にキスをした。

 みんなが見てる前なのに。



「お、おい…」

「ふふふっ」

おお、閑話など合わせて700話ですか。

自分でもびっくりです。

改めて正式な700話いった時にまたなにか言います。

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