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第五百六十話 女子会 (美花)

「おじゃまします!」

「あがってあがって!」



 リルちゃんがウチに来た。地球では制服と運動着以外の格好をあまり見ないから普段着はなんだか新鮮ね。

 普通に可愛い服着てる。



「わふ! ここがミカちゃんとサクラちゃんの家かぁ…」

「そうよ! とりあえず私の部屋にいこ? 桜も待ってるし」

「うん」



 リルちゃんを私の部屋へと案内する。

 これから女子会が始まるのよ、深い愛を向けてる相手がいるこの3人でね!

 かなりディープな話もするつもり。

 本人達いないしね。



「リルちゃん、いらっしゃい!」

「サクラちゃん!」



 本当だったら年上であり関わりもまだ数ヶ月の人には敬語を使うんだけど…。何故か桜はリルちゃんにはタメ口なのよね。フレンドリーな雰囲気が出てるのかしらね、リルちゃんから。



「たくさんお菓子もあるわよ」

「ちょ、桜もう食べてんじゃない」

「目の前にミルクチョコとか金平糖あるなんて、猫にマタタビだって思わなかったの? お姉ちゃん」



 普通の子が来るっていうならヨダレを垂らしそうな勢いでお菓子を凝視しながら待ってる桜が、もう食べてるなんてね。畏まってないのね、何も。



「まあいいわ。リルちゃん、そこらへんに座って」

「うん。わふぅ…これが地球のミカちゃんのお部屋ねぇ…。そうだね、これを形容するなら『女の子らしい清楚』って感じかな」



 『形容する』だとか普通の日本人は使わない言い回しをして私の部屋を評価してくれてる。清楚がコンセプトなのは分かっちゃいましたか。

 私自身が清楚かどうかはわからないけどね。

 見た目も清楚とはよく言われるけれど。



「ここからアリムちゃんの部屋が見えるのかい?」

「見えるっていうか、手を伸ばせば窓も開けるわね」

「へぇ…」



 でも今はカーテンをしてるの。なにせ女子会だからね。一応男である有夢には中は見せられないわけよ。



「ところでお姉ちゃん。私、この集まりで何するか聞いてないんだけど。リルちゃんが遊びに来るってことぐらいしか」

「ん? 今日はせっかくだしとてもディープな話をしようと思うわ。男性陣には聞かせられないような話をね」

「デ…ディープ…!」



 まだまだ、叶君とディープキスもしてない子供な桜はゴクリと唾を飲む。ふふふ、話についてこれるかしらね。



「わふん、サラミ美味しいね」

「リルちゃん好きだと思って用意しておいたの」

「ありがとうサクラちゃん」



 あ、リルちゃんもついて着てくれてない。

 せっかくの女子会なんだから食べるだけよりもっと色々話ししたいわよね。



「ところで結構前にみんなそれぞれなんで彼氏と付き合うようになったかは話したわよね?」

「わふ、話したねぇ」

「お姉ちゃんが未体験じゃないっていうのもきいた」



 なんでそんなこと覚えてるのかしら。

 …もうちょっとおちょくろうかな。



「覚えてたの。…でももう私はあの頃とは違うわ」

「また前とは違うの?」

「うん。あ、人に言いふらしたりしたらダメよ?」

「わふー、しないよー」



 私達3人はこの部屋の真ん中にひたいをくっつけあった。万が一にでも向こうに声が聞こえたら恥ずかしいからね。



「で、何が違うの? お姉ちゃん」

「回数よ」

「か…回数…!」



 まだまだウブな桜が目を見開く。

 リルちゃんはだいぶ経験済みなのか、落ち着いてる様子だ。



「わふん、私もあれからそれなりにショーと夜伽したけれど…ミカちゃんはどうなの?」

「そ…それなりに!?」

「私はね……」



 近くにあったメモ帳にボールペンで詳しい数字を書く。

 両手足じゃ数えきれないくらいの数ね。

 もう今日はこれだけぶっちゃけるって決めてるから、思ひ切るは。何もかも。



「ひっ……お姉ちゃん淫乱!?」

「淫乱って酷いわね! ラブラブなだけよ!」

「わふん、このペースなら2日に1回くらいかな?」

「うん」



 リルちゃんの言った通りのペース。

 さすがに計算が早いわね。いえ、それはともかく、まさか実の妹に淫乱よばわりされるとは思わなかった。

 

 

「桜、あなたにもこの行為の良さがわかる日がくるわ」

「そ、そうかな」

「当たり前よ。有夢を心の底から愛してるもの。桜も叶君のことそう考えてるでしょ?」

「ま、まあね…」


 

 そうだ、どうせだしあのことも報告しようかしら。

 この二人を…妹である桜はともかく、リルちゃんを信用してないとこんなことぶっちゃけられないわよね。



「あと私、こっちでも……」

「ふ…ふええええ!?」

「わふん! いいなぁ!」



 それぞれ反応が違って面白い。

 


「じ、じゃあお姉ちゃん、赤ちゃんできちゃうの!?」

「……さすがに避妊してるわよ…」

「どこで? 場所はどこなんだい?」



 ノリノリでリルちゃんがきいてくる。

 やっぱりこういう話は盛り上がりそうね、このコとは。

 他の子とはこんな話ししたらやばいもん。うん、やばい。



「ホテルよ」

「わふぅ…私もショーをホテルに誘ったけど断られたよ」

「そうなの!?」



 一体…どういうことなのかしら?

 あの筋肉ダルマはリルちゃんの魅力じゃ足りないというの? 

 

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