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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
十六章 ダンジョン鍛錬
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第四百五十七話 鍛錬後のお風呂

「ボクの屋敷のお風呂を再現して見たんだ」



 夕飯を食べた後のお風呂タイム。

 俺は屋敷の大浴場と全く同じものを、このマジックルームの中にも作り出したんだ。

 本当は2週間毎日このお風呂でも良かったんだけど、初日以外、リロさんとミュリさんが個室の方に入ってくからね。

 まあ、そんな毎回毎回一緒に入るわけにはいかんのよ。

 今回はルインさんとオルゴさんも居るし。



「はーふー。気持ちいいですね、何回入っても」



 本当に気持ち良さそうな顔をしながらカルアちゃんがそう言った。

 


「ルインとオルゴも同じ構造のお風呂に入ってるんでしょ?」

「はい。そっちは二人しか居ませんけどね」



 男二人でこの大浴場に入るのは寂しいと思うけど。



「ところでミュリさん」

「はい、なんでしょうかミカちゃん」



 ミカが唐突にミュリさんに質問をしようとしてる。

 俺の腕に抱きつき、俺の胸を揉みながら。



「ずっと胸のことで悩んでましたよね? 初日に一緒に入った時から違和感を持ってたんですけど、もしかして胸の悩みなくなりました?」



 超どストレート。

 確かにそれは俺も気になってたけど、もうちょっと遠まわしに訊いた方が良かったんじゃ無いかと思う。

 でもミュリさんはニコニコしながら答えてくれた。



「ええ。そうなんですよ! 別に大きくなくても悩むことなんて無いんだって思いはじめたんですよね」

「……何があったんですか?」



 見た目は1カップも変わってないように見えるんどけど…。



「え、えっとそれは…えっと…ええっと…」

「オルゴお兄様とお付き合いを始めたんですよね! ミュリお姉様!」



 ミュリさんが顔を真っ赤にしてモジモジしてたところに、カルアちゃんが素早く答える。

 ていうか…付き合ったんだ! 人のこと言えないけどちょっと遅い気がする。



「は…はい。その…オルゴが胸のことなんて気にしてないみたいなので…。その…もういい、いいかな…なんて」

「良かったですね!」



 そっかぁ。

 まだ体が発育する牛のお肉1セット渡してないけれど、もういらないかな。それじゃあ。



「はいっ…えへへ。ずっと好きだったので、流星の日に告白できた…ううん、告白されたのがとても嬉しくてっ! ねぇ、リロ!」

「…………………うん」



 顔を赤くしてるミュリさんに対し、話を振られたリロさんはそれよりさらに顔を赤くして、お湯の中に顔半分隠した。めちゃくちゃ照れてる。



「もしかして…リロさんも…」

「う…うん、そうなの。実はルインに告白されてぇぇ…」

「良かったじゃないですかー」



 こっちもか。

 流星の日ってすごいね! だとすると国の中の一般の人達にもたっくさん愛を囁いた人は多かったんじゃないかって予想してみる。

 


「通りでリロさん、たびたびルインさんに抱きついてたんですね」

「つ、つい…」



 うーん。

 抱きつかれた側の男の気持ちは俺も痛いほどよくわかるからな。極論を言っちゃえば嬉しいんだけど。



「リロさん胸大きいから、ルインさん大変じゃなかったですかね?」



 そんな意地悪な質問をしながら……こんな間にもミカは俺に押し付けてくるし。

 でも今は男じゃないから、男の時みたいに喜んだりはしない。



「ど、どうだろ。18年来の…そんな妹かなんかみたいな幼馴染の胸って興味あるのかな、男の人って」



 自分の胸に手を当てて首を傾げるリロさん。

 ふと、頭の中にメッセージが。



【有夢はどうなの?】



 ミカからだ。

 気になったんだろう。



【……興味がないと言えば嘘になるよ】

【ふふ、そっかそっか】



 ミカは本当に嬉しそうに微笑むと、俺の腕により強く抱きついてくる。

 だから、今は意味ないんだって。



「多分、ちゃんと意識してると思いますよ」

「そうかな?」

「はい、そういうものです」



 うーん、と、リロさんがその言葉も半信半疑でや悩んでるところに、また慌てだしたのはミュリさん。



「じ、じじじ、じゃあやっぱり胸は大きい方が良いんですかね!?」



 おっと、それが再発したか。



「別に気にしなくて良いんじゃないですかね?」

「愛に胸は関係ないですよ」



 そうやって慌ててフォローした。

 悩みごとは少ない方が良いからね。



「や、やっぱりそうですよね! ふぅ…」



 ミュリさんは安堵したようにため息をつく。

 まあ、持ってる人は持ってる人で悩みはあるらしいしね。肩凝るだとか。



「…でも食べてるもの同じなのに、なんでそんなに違ってしまったんでしょうか? 睡眠時間も同じですよね、私達」



 ここまであまり会話に乗ってこなかったカルアちゃんのそんな素朴な疑問。

 みんなはお城で暮らしてるから、生活リズムがどうかわかるんだね。



「わかんないね」

「で、ですね」



 リロさんは頭にハテナマークを浮かべながらミュリさんにそう返す。

 ミュリさんは……自分の胸を見てから、大きなため息をついた。

 

 

 

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