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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
十六章 ダンジョン鍛錬
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第四百四十四話 セインフォースとBランクの魔物

「リトルメタルドラゴン……!!」



 ミュリさんがそう呟いた。



「俺は初めて見るが…なんだミュリ、知ってるのか?」

「は、はい。一度だけ他の冒険者の方が話してるのを聞いたことがあって。まるでアイアンゴーレムみたいに鉄金属のような皮膚を持つリトルドラゴンが居る…と。それもダンジョン限定で」



 ドラゴンは普通だったらチャイルドラゴン、キッズドラゴン、リトルドラゴン、ヤンガードラゴン、ドラゴン……と続くようになっている。

 間にポイズンやらなんやらが付くことが大半だけど。

 ちなみにドラゴンやゴーレムの変化種…例えばアイアンゴーレムとかローズキングドラゴンとかは亜種でもないのに複数だったり、1ランク上だったりする魔核が出てくることが多い。

 そういや悪魔もそんな感じだったっけ。



「となると、あれは珍しいのかな?」

「多分…どうでしょう?」



 ま、とにかくあれはただのBランクどころじゃないかもしれない。



「…まあでもとにかくやってみるわね! ミュリ!」

「はいっ」



 リロさんは初めて最上級魔法を撃てるってことで怯むこともない。ノリノリだ。

 最上級の強化魔法を受けたリロさんは最上級の火の魔法を撃つべく、リトルメタルドラゴンと対峙した。

 リトルメタルドラゴンはリロさんに気がつき、口を開け、ブレスを放とうとしている



「ファイヤァァァァマーチレスッッッ!!」



 響く声と共に魔法陣が、開けられてる口の真ん前に出現した。ブレスより先、唱えてからワンテンポ後に放たれる炎の光線。

 それは開けられてる口の中に放り込まれた。


 口内にもろに魔法を食らったメタルドラゴンは吹っ飛び、その場で横たわるもすぐに立ち上がる。

 しかし、その時にはその頭上に魔法が現れていた。



「くらえ~っ!!」



 マーチレスは形状自由な魔法。

 普通は光線状だったり、炎の渦のようなものを、最上級魔法使いは使う。

 でも、俺はマーチレスが唱えられるようになったと同時期にリロさんに教えてあげたんだ。

 _______圧縮すれば高威力になるって。


 炎のレイザーソードは立ち上がったばかりの隙だらけのリトルメタルドラゴンの頭を貫いた。

 それでも死んでないと判断したリロさんは、同じようなマーチレスを横っ腹に放つ。

 強硬であるはずの鋼の皮膚はしばらく抵抗してから、その意味もなく貫かれた。


 しばらくして竜の形をした鉄から出てきたのはBランクの魔核2個。

 計3発でリロさんはBランク亜種並のドラゴンを倒してしまった。



「やった、やったわっ!」


 

 リロさんは思わずか、ルインさんに抱きついた。

 ルインさんの顔が真っ赤になる。

 ……3秒後、自分が何をしたのか気がついたリロさんは同じように顔を真っ赤にして慌てて離れた。



「ご…ごめんなさい…」

「い、いや別に」



 なんだこの人たち、ウブか。

 本当に俺とミカより歳上なんだろうかと疑いたくなってしまう。

 


「こ…コホン。それよりBランクの…亜種か、それぐらいの魔物を撃破できたんだね」



 まだ顔を赤くしたまま、ルインさんがわざとらしく咳払いをした。



「そうですね。今日の鍛錬はここまでにしましょうか」



 と、これで終わりであるという提案をしてみたら、全員やっぱり疲れているのかその案をのんだ。




_______

______

_____




「今みなさん、どのくらいのレベルになりましたっけ?」



 帰ってから。

 飲み物を出しながら俺がそう尋ねた。



「えっと…僕達は56レベルかな」

「私はちょうど50です!」

「僕は55だよ」



 おおおっ!

 全員がレベル50台に入っちゃったのか!

 さすが俺のやり方だね。すごいね!

 それじゃあここで新しい案でも導入しようかな。



「それじゃあ、一つ提案なんですけど」

「ん、なんだい?」

「武器の買い替えとか…しませんか?」



 その言葉に全員が反応する。



「えっと…それって?」

「今の装備は、みなさんがもともと持ってたものだったり、ボクが急いで作ったものを渡しただけですよね。武器や防具の新調は…本来だったら街に繰り出して、魔物から得たものを売ったお金や、それら自体から作成して新しい武器を手に入れるじゃないですか」

「まあ、基本だな」



 ゲームでもそうだよね。

 そうやって武器を新しくしていくのも一つの醍醐味。



「それらをするために必要なこと…魔物の解体やアイテムの鑑定・買取、武器の創造まで、ボクは全部できるんですよっ!」

「つまり…アリムちゃんは擬似的にそういうことをやろうと……?」

「うんっ」



 その後、俺は詳しい説明をした。

 例えば…俺が本来作れるものより、劣る物を意図的に作ることで鍛錬の意味を持たせるだとかね。



「そっか。じゃあ頼もうかな。……ところでアリムちゃんはどうしてたんだい? 武器とか」

「あー、そこらへんは全部スキルですよ」



 夕飯はミカに任せて、俺はみんなと擬似商談を始めた。

 

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