第四百十六話 購入 -2
…開いたは良いものの。
何を買うかを再確認しよう。
そうだなぁ…とりあえず、機能の追加を2回と、星5のスキルカード1枚を転生回数と交換してみようかな。
というわけだから早速、項目を下にスライドし、星5のスキルカードを1枚7MTPで購入した。
【ご購入ありがとうございまス!】
そう、表示が現れたかと思ったら、何も頭の中に表示されなくなった。
強制的にこの転生ショップから追い出されたみたい。
仕方がないから目を開く。
するとお地蔵様と、お地蔵様の頭に乗せていた手の間に、一枚の紙が。
「おお」
スキルカードだった。
早速、額に当てて調べてみる。
【「氷の女神★★★★★」です。習得しますか?】
氷の女神…こういう属性がついてるものって、その属性の魔法やスキルを、ものすごく強化するやつだったよね。
氷…となれば、やっぱ。
「ミカ、ちょっとー」
「んー?」
サクラちゃんとリルちゃんとトランプをして遊んでたミカは、二人に一言言ってから、こちらに来た。
「なぁに?」
「これ、転生ショップで買ったんだけどミカ向きのだったからあげる」
俺が差し出したスキルカードをミカはすぐに手に取り、自分の額に当てて同じように調べた。
「ほんとにいいの?」
「いいよ!」
「えへー、ありがとーっ!」
唇にいつもの柔らかい感触。
「私も、そのうちアリムに向いたスキルカード手に入れたらあげるね!」
「うん」
ミカは2人の元に戻った。
俺は今アリムであり、女同士であるわけだけど、ふふ、やっぱり何回してもミカとのキスは良いものだね。
それはさておき、続き続き。
三度目のショップ展開。
今度こそ、機能の追加に挑んでみる。
まずは1回、10MTPで機能の追加を。
【機能の追加を選択致しました。これより10MTPを消費しランダムに機能が一つ、当装置に追加されます。
この追加された機能の効果は購入者本人にしか対応致しません。しかし、購入者がホーム画面に出現している項目、『追加機能の管理』が追加されてますので、その項目を選ぶことで、20MTPで追加機能の対象を、この装置の使用者全員とすることができます。
以上のことを踏まえ、購入致しますか? 】
はい、と、頭の中で考える。
【機能【経験値.1日倍加】が追加されました】
俺は一旦ホーム画面とやらに戻ってみる。
【 世界移動
・使用する/使用しない
転生ショップ
・使用する / 使用しない
経験値.1日倍加
・2MTP払って使用可能
追加機能の管理
・使用する/使用しない 】
おおおっ!
増えてる!
こういうの楽しいかもしれない!
正直今、初めてスキルを合成した時くらいワクワクしてる。
とりあえず、経験値倍加っていう項目の説明を見てみよう。
【経験値.1日倍加 (追加機能)
2MTP払うことで、24時間、得られる経験値が2倍になる。アリム・ナリウェイのみ使用可能。
全体化した場合それ以後、全ての人間が2MTPを支払うことにより24時間、支払った本人の得られる経験値が2倍とすることができる。 】
ほえー。
……まあ、ありがたく貰っておこう。
これの全体化は…別に良いかな。
必要な時になったら全体化とやらをさせてもらおう。
うん、でもたった10MTPでこんな機能が追加されるんだったら、結構良いのかも。
ランダムってのがネックだけど。
…もう一回だけやっちゃおうかな?
俺はまたまたまた転生ショップを開く。
そしてまた、10MTP消費して機能の追加を選んでみる。
【世界移動に機能が追加されました。『世界移動時の時間保存』】
ななな…なんだこれぇ?
ちょっと説明見てみようかな?
【世界移動時の時間保存『セーブ』 (追加機能)
この追加機能は使用者が世界移動の権利を所持し、なおかつその増加機能を購入している場合に効果を発揮する。
アリム・ナリウェイは世界移動をする際、現在存在している時間を保存するかを選べるようになる。
セーブした場合、他の世界から戻ってきた際に、セーブしたところから始めることができる。
また、このセーブ機能は他の世界でも同様の効果で使用することができる。
全体化をした場合、上記の効果がこの装置使用者全員に現れる。しかし、複数の人間が同じ世界に一度でもこの機能を使用して入ったことがある場合、1人が世界移動を行えば、該当者全員が強制的に世界移動することになる。 】
これは…知らせなきゃ。
みんなに知らせなきゃ!
こんな、俺たちにとって大当たりを引くなんて…!
と…とと、とりあえず20MTP振り込まなきゃ。
慌てながらも、追加機能の管理を選択する。
【管理
・経験値.1日倍加
20MTPで全体化
・セーブ機能
20MTPで全体化 】
俺は迷わず、セーブ機能の全体化をする。
これで今日だけで、計107回も転生を使っちゃって、残り424回だけど、そんなことは気にしない。
早く伝えなきゃーっ!




