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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
第二章 ピピーの村と4人の冒険者
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第三十七話 通貨

「えええええええええっ! じ、じゃああのグレートポーション、アリムちゃんが"作った"の? "出した"んじゃなくて?」

「だから、そうなんだって……。本当に驚いたよ」



 リロさんの驚愕の声が響く。リロさんに、ルインさんがなんでこんなに早く回復したか、どこからグレートポーションを入手したかを話したんだ。



「実はアリムちゃん、12歳じゃなくて80歳とかなんじゃ……?」

「80はねぇだろ。あって70だな」



なんか勝手なこと言ってやがる。



「ボクはまだ12ですよっ! だいたい、見た目が子供で、実年齢は70~80とかってありえないじゃないですか~っ!」

「ありえなくはないよな? 不老のスキルとか、若返りのスキルとか、あ、あとエルフとかドワーフとかってのもだな…」



 この世界、ドワーフとかエルフとかもいるのか。マジ、ファンタジー。というかスキル、なんでもありだな。



「エルフはないんじゃないかな? 80歳のエルフって、見た目30代だし」

「あれ、そうだったっけ?」

「……。ところで、アリムちゃん、いつまでグレートポーションを作ってるんだい?」



 そうなのだ。俺はまだグレートポーションを作り続けている。ここにあるフラスコみたいなの全部分作ってやるぜっ!

 もうすでに20本できてるし。あ、いいわけいいわけ。



「えっと……。このお薬、貴重らしいのでお世話になった御礼に、作れるだけ作っていこうかなぁ……っ。」



 それを聞いて、慌ただしく作業していたガーベラさんが、



「気にしなくていいのよ! 本当にっ!」



 なんて言ってる。うーん。置いていきたいなぁ…。

 あ、そうだ。薬草とフラスコ数本もらう代わりにこのポーション置いてくってのはどうだろう?

 ぜひ、薬草は欲しいな。



「じゃあ、ボクに、薬草と10本くらいの瓶を下さい! そのかわりに……このポーションを置いていくって…ことじゃ…ダメ……ですか?」



 上目遣いをして目をウルウルさせてみたり。



「うっ!? ほ、本当にそれでいいのかしらっ?」

「はい、ここにある10本!どうぞっ!」

(ニコっ)

「………私の負けね。10本、ありがたく貰うわ。それで、薬草の持ち運びはどうするの?」



 そのあてはある。このポーチだ。



「あ、あの……実はこれ……」

「あら、この小物入れがどうかしたの?」



 俺はこの部屋にある机をポーチから出し入れして見せた。



「あら、ずいぶんと入るバックなのね~。それだけのもの出し入れできるマジックバックは中々のお値段のはずよ?どのくらい入るかで、あげれる量が変わるわよ?で、どのくらい入るの?」



 無限にって言おうと思ったけど、無限収納って国宝級だったね。また騒がれるかもしれない。

 やめとこう、正直に言うのは。

 これからもね。とりあえず、わかんないって答えとこう。



「わかんないです……」

「そうか、アリムちゃん…記憶がね……。そうだわ! 馬車は、村で一泊してから王都に戻るの。つまりは今日、馬車が来るってことね。その馬車にはいつも、この村の特産のカバとかの野菜を買いにきて、いろんな道具を村に売る、商人さんも乗ってるんだけど、半年に一回、その来る商人さんが商人組会の幹部さんだったりすることがあるのよね。前にその商人さんが来たのは丁度半年前の今ぐらいだったから、もしかしたら、その人かもしれないわ。その人だったら、そのポーチを鑑定できるはず! その商人さんに、鑑定してもらいましょう!」

「は………はい……」



 うーん。中々にマズイぞ…くそっ。諦めるしかないか。ポーションは貰って欲しいな。



「鑑定してもらいます……」

「んふふ、じゃ、私は宴の準備を続けるわね!お楽しみに!」



そう言って、ガーベラさんは去っていった。



「10本もっ! 太っ腹だなぁ。ところで、なんでアリムはまだポーションを作ってるんだ?」



オルゴさんは話し終わった俺に聞く。



「あとはみなさんの分ですよっ!」

「え、いいのかい? でも僕たちにかわりにあげられる物は何もないよ?」

「でしたら、なにか教えて下さい……。そうだなぁ……お金…とか?」

「あの、アリムちゃん? そんなのでいいんですか?」

「はいっ」

「がははははは、アリムよ、おめぇグレートポーション作れんのに変なこと忘れてんだな!」

「わかった、それでいいんだね? 本当に。じゃ、早速教えるよ。」



 と、ルインさんはいいながら彼の懐から数枚の角が丸い、四角形をしたコインを取り出した。

 


「いいかい、お金はね、「ベル」って言うんだ。

そして、6種類の硬貨があるんだ。銅貨→大銅貨→銀貨→大銀貨→金貨→大金貨の順にね。

銅貨は1枚1ベル、大銅貨は1枚10ベル、銀貨は一枚100ベル、大銀貨は1000ベル、金貨は1万ベル、大金貨は10万ベル。ちなみに、大金貨15枚で安い一軒家を買えるよ!ちなみグレートポーションは一個30万ベルさ。」



 えーっと、ポーション一個で大金貨3枚?15枚で安い一軒家だから…日本円にして1枚100万円!?それが3枚、300万円か。

 はぁ……そりゃ、みんな驚くよね。



「ありがとうございます。じゃ、コレ、貰ってください」

「アリムちゃん、話聞いてた?」

「はい、そんな貴重な物を私は作れるんです。渡せる人に渡すべきでしょう?」

「わぁっ! アリムちゃん! すっごくいい娘っ!ギューっ!」



リロさんに抱きしめられた。息がぐるじぃ……。


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― 新着の感想 ―
[良い点] おしが強すぎて怖い… もし貴重なもので周りから狙われるかもしれないとは思わないのかな?顔が可愛いならなおさら人攫いもあるだろうに。
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