第三百話 超伝説級とSSランク (翔)
「んじゃ、リルは先に外に出ていてくれ。俺は床下をクリアすっから」
「うん、じゃあね」
リルは言う通りに外に出て行った。
俺は床を壊し、隠し部屋の中へと入る。昨日となんら変わりのない、変わった部屋がそこにはある。
ここはいい力試しの場所だ。
今回は…魔力を魔法で強化してから、手に入れたらSランクのスキルを一つ、試してみようと思う。
あとあれだ、『魔核でろ』と口に出しながらやったりするぜ!
これで魔核が出やすくなったりしねーかな?
俺はオレンジ色の球体の前に立ち、『炎帝の豪快連双』を撃ってみる。
見た目がかなり派手な魔法陣の出現とともに、炎がそこを中心に集まるように発生。そしてそれらが一気に発射される。こういう魔法なのか…。
まあ、見た目は普通だが、威力は高そうだな。
俺の放ったその魔法は、測定器へと当たる。
オレンジ色の球体は消滅した。
【ミッションをクリアしました。〔達成度・超伝説級〕宝箱が出現します】
……は?
超伝説級……だと?
なんだそれは。伝説級で終わりじゃねーのか?
俺はそう思いながらも、とりあえず宝箱の中身を見てみた。
中に入っていたのは、鍵箱ではなく…そのままSSランクの魔核5個だった。
これで…またスキルの合成ができるし、リルにもSSランクのスキルを覚えさせることができるかもしれねーが……そっか、伝説級より上か……。
魔力やらスキルやらが成長したから出てきたんだろーが。これから狙ってみるのも良いかもしれねーな。
俺はダンジョンを出て、リルにそのことを報告した。
「わふぅ!? そうなんだ…。でもなんにせよSSランクの魔核は沢山手に入ったね!」
「ああ。これでスキルをより多く作れるな」
とは言ったものの、スキル合成はあとにして、とりあえずは転生2回分、ダンジョンを周回した。
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「さてと…じゃあ、STPとSKPの割り振りするか」
「わふわふ」
昼飯時。
宣言した通り、ダンジョンを19周し終えた。19回分のチャレンジミッションから手に入った宝箱の中身は、それなりに豪華な内容だった。
一応は全部、超伝説級で取得できたんだぜ。
・SSランクの魔核5個 ×8
・オリハルコン 山盛り ×2
・伝説級エンチャントカード 3枚 ×3
・Sランクと★4のスキルカード4枚セット ×3
・SSランクの魔物の一部 ×3
と言った感じだ。
特に魔核が欲しいと考えたら魔核が良く出てきたような気がする。
そして俺はSTP、SKPともに追加で17万6000、リルは3万5380を手に入れていた。
それにレベルの横の数字と、頂点の数字が増えている。
「わふぅ…すごい事になってる……ねぇ」
リルもすでに驚き疲れてるみてーだな。それほどテンションが高くない…かくいう俺もだ。
STPの割り振りとしては、俺は攻撃、魔力、素早さに5万ずつ、5000を防御、6000をMPに、5000をHP…1万を器用に割り振った。
以後、手に入れたらSTPは攻撃、魔力、素早さ、時々器用に集中しようと考えている。
リルは1万5000を攻撃と素早さに。
2400をMP、3000を器用に割り振った。
あと、手に入れたスキルカードはSランクスキルのモノは優先的にリルに、★★★★スキルは被ってるモノを覗いて半々といった具合だ。
中でも目玉は『創造王』。
これは2枚入ってたんだが、物作りの天才になれるようなスキルだった。
『鑑定王』と『採取王』も1枚ずつ入手したから、リルに渡した。
俺は『魔物の博皇』っつー、魔物の叡智が詰まった便利なのと、『究極潜水』という、水の中に入ってても息ができ、水圧やらなんやらを無効化し、水の中を思う通りに遊泳できるスキルを習得した。
Sランクスキルは、『火炎龍の息吹』というのが一枚あったから、それは貰っておいた。
あとはリルに『闇影帝王の進行』『龍乱地斬』『癒恵の闇地神気』『雷炎轟極の覇気』『天空の氷翼竜召喚術』を渡した。
これらは3分の1だけSKPを割り振って、SSランクスキルの材料して貰うつもりだ。
これで、リルはSKPの量的にSSランクスキルを2つ、俺は……ちょっとわかんないくらいSSランクスキルが作成できるようになったな。
だからそろそろSKPに本格的に割り振るか。
まずは俺とリルの二人とも、それぞれのステータスを上げるタイプのスキルを合成(リルは大賢明を追加)し、星4つのスキル、『最大能力強化』を取得。
で、俺は…剣の奥義4つ全てを合成し、剣神奥義を作り出した。
また、剣召喚術以外のSランクスキルを全て合成し、SSランクスキル(サブランク19)『炎神究極魔術インフェルメス』を手に入れた。
これを使った時の効果として、火属性の他に闇属、光属も含んでおり、威力絶大。また、威力の調節可能でさらに相手の火属性の耐性を基本無視。
その上、このスキルを入手した時から、味方を認識する事でその者にはダメージが与えられないようにできる(複数人になればなるほど困難)というもの。
とにかく威力が高いらしい。
一方、リルには今後の合成のために、Sランクスキル以外の全てのスキルなどを限界まで振ってもらった。
……よし、あとはSSランクのスキルを作りまくって、それからできる限り何周もする…それだけだ。
数えで三百話です!
皆様のおかげでここまで来れました(≧∇≦)




