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魔王の拳道 2 (翔)

思いつき追記


数ある作品の中で最も態度が可愛いのはリル。異論は認めます。

 黒服の男達がいうには、今、この世界は戦争がほとんど起こさない代わりに裏で各国代表の格闘家を戦わせ、その結果で国の間の優劣を決めているという。

 そんな大事な試合に俺が選ばれたという訳だ。


 突飛な話だが親父が冷や汗垂らして驚愕している時点でこの話は事実。



「なるほど、いや、事情はわかりにくいですけど、まあ、なんとか飲み込みます。しかしなぜ俺が……? 俺より結果を残している格闘家なんて日本にたくさん居るでしょう」

「それが、そうでもないのです」



 黒服達が言うには高校生同士との戦いと、俺が今まで自分たちに振りかかる火の粉を払うつもりでやってきた、地域の喧嘩やテロや強盗の阻止、悪の組織を単独で潰すと言う行為だけで十分なのだと言う。

 

 そういった試合を超えた生き死にの戦いすら何度も勝ってきた戦士が欲しいそうだ。

 しかも俺は見た目以上に筋肉が強固になり体重も増加する世界に少数の超特異体質。見た目は細めだが実際の体重は130キロを超えている。そういった強みも欲しいらしい。

 

 加えてリルの件。すでにリルを預かるにあたって俺のことは調べ尽くされており、国の代表として送り出すのにうってつけの人物だと判断したようだ。



「まあ、そういうことなら……」

「や、やるのか翔!?」

「今回は火野翔様がまだ未成年でありますので、本人が断りを入れたら別のものを選定するように言われているので、無理はなさったらいけませんよ?」

「いや、いいっすよ。やります」



 心配そうな顔を浮かべている親父に、メッセージを送った。



【いざとなればステータスがあるしいけるだろ。大丈夫だ!】

【だが、相手は猛者ばかりなんだぞ……?】

【俺、プロの殺し屋とも戦ったことあるんだぜ? なにを今更】

【そうだったな……】



 有夢と美花をつけ狙う大きめの組織から派遣されてきた殺し屋を返り討ちにしたのは中3の頃だったか。懐かしい思い出だ。



「そ、そうですか。では、日時は追って説明しますので」



 そう言って黒服の男達は今日のところは帰っていった。



____

___

__



「わふー、ショーが心配だよぅ……」

「そう言ってお前、目がキラキラしてるぞ」

「わふん。屈強な男達がバトルするところを見るのは大好きだよ。どうせステータスなしでもショーが勝つし」



 試合開始当日。俺とリルはアメリカまで来ていた。

 そう、試合を行うのはアメリカのワシントン。そこにあるこれでもかと言うほど大きい地下格闘技場だ。


 しかしリルとの初めての海外旅行がまさかこんなものになるとはな。リルはウッキウキだが。

 親父や母さんは来ていない。俺の危ないところを見たくないそうだ。有夢や美花達は普通に学校がある。リル? リルはサボりだ。


 開会式はあと2時間、最初の試合はあと3時間、そして俺の試合はあと5時間で始まる予定だ。試合が長引けばもっと先になるようだが。

 

 俺とリルは今、俺専用の待機室にいる。さすがに国の代表だけあって待遇がいい。リルの同伴も許可された。



「ショーが一番最初に戦うのはブラジルの総合格闘家アントニオ・グレイシーだってね? 世界ヘビー級と世界スーパーヘヴィ級の元王者だよ。特にヘビー級では二団体統一王者だったみたいだね」

「げ、俺は詳しく知らなかったが、やっぱバケモンみてーのがくるんだな」

「わふー、ショーなら勝てるよ!」



 相手選手の情報が知りたい場合はリルを頼れば良さそうだ。

 リル曰くそのグレイシーって人はカポエイラを軸で戦うらしい。ガチもんのカポエイラの蹴りとか痛そうで仕方がない。なぜリルはこんな自信満々に俺が勝つと言ってのけるのか。……まあ俺も負けるつもりはねーけどな。


 リルが俺の体の調整のためにいつものように超本格的な整体をやってくれていたところで、この待機室の部屋がノックされた。

 


「はい。悪い、でるわ」

「わふー」



 リルに上から退いてもらい、部屋の戸を開ける。

 そこにいたのは俺より身長が高い男だった。



「君がジャパン代表のショー・ヒノ?」

「はい。俺がそうです」

「ジャパニーズなのに英語めちゃくちゃ上手だね。……え、なになに?」



 あ、ちなみに俺は英語で話してるからな。

 この人は隣にいるマネージャーっぽい人から耳打ちされていた。そしてその会話が終わると、納得したように首を振る。



「なるほど、ジャパンの中でも超頭の良い学校の生徒だったか。なら納得だ。しかし噂通り本当に子供を戦わせるとはね……。あ、申し遅れたよ。オレはグレイシー。君の対戦相手だ」

「そうでしたか、あなたが。よろしくお願いします」

「へい、よろしくお願いします。やっぱりジャパニーズ礼儀正しいね。普通こう言う場合ってもうちょと睨みあったりするもんだけど。まあ、オレも高校生相手にすごむほど大人気なくはないしね」



 話してる感じいい人そうだ。やっぱり試合をする前ってこんなんじゃないとな。気持ちよく戦えそうだぜ。

 グレイシーさんはオレの部屋の中を見回し、リルのことを指差した。



「あの子は君のガールフレンド?」

「はい、そうです」

「試合前に彼女を連れてくるなんて、余裕じゃないか。てか彼女さんジャパニーズじゃないね? どこ出身?」

「ノルウェーらしいです」

「へぇ……」



 あ、なんだ。リルが急にメッセージを送ってきたぞ。

 なになに……【サインがもらえないか交渉してくれ?】だって?

 仕方ねーな……。



「すいません、そういえば彼女があなたのサインを欲しがってたのを思い出しました。どうにかお願いできませんか?」

「本当かい? へいガール」

「わふ!」



 リルは俺たちのもとへビュンと飛んできた。この筋肉・格闘技好きめ。



「わぁお、とんでもなく可愛いガールフレンドじゃないか。どれ、サイン書いてあげるよ」

「わふ、ありがとうございます! リル・フエンへ、でお願いします!」



 リルはどこからともなく色紙とペンを取り出し、グレイシーさんにそれらを渡した。……持ってきてなかったから今急いでダークマタークリエイトを用いて作ったな……。


 グレイシーさんは慣れた手つきでサインを書くと、リルにそれを返した。



「じゃ、お互い頑張ろうね。絶対負けないけど」

「望むところです」



 グレイシーさんとそのマネージャーさんは何処かへ去っていった。リルはもらった色紙を大事そうにマジックバックの中に仕舞い込む。



「わふ、まずは一人! あと十人くらいサイン欲しいひといるんだよね!」

「まじかよ。俺も付き合うぜそれ」

「わふぅ? いいの?」

「ああ」



 グレイシーさんはいい人だったが、リル一人で歩かせたらどんな奴に捕まるかわかんねーからな。いや、リルなら大丈夫ってわかってんだが、それでも心配になる。



「ありがとうショー! ……あ、そろそろ時間的に開会式が始まるよ!」

「だな。行くか」



 俺とリルは待機室を出た。









##ぐちこーなー##



最近知ったのですが、このLevelmakerの最新話を毎週見にきてくれている方は千人近くいるのですね?

他のサイトだと数十人なので驚きました。


ってことは、私がだんだんと病んでいく様子も何百人にもみられていたのですね。お恥ずかしい。

たぶん鬱っぽいんですよね……私。活動報告も消去しましたが、結構なもの書いちゃいましたし。


前に言ったとおり、私はいま全力で書籍化やランキング入りを目指しているので、ダメだった作品は10万文字以上+一区切りついたら終わらせています。


二週間前に投稿した最新作、「神速の大魔導師」も来週か再来週には終わるでしょう。


一度この作品をランキング入りさせておいてなんですが、ランキング入りってめちゃくちゃ難しいですね? そもそも登録者数を百人超えさせる時点でかなり難しいです。


しかしこの作品は投稿してから1〜2週間ですでに200人超えてたんですよ。やっぱりこれは特別なのでしょうか。


過去の私に負けるのはなんか悔しいです。

まあ、この作品をこうして終わらせても続けるくらいには私も大好きなんですけどね。

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