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第千百九話 とあるスキル

「で、スキルマスター作ったわけだけど、このあとどうするの?」

「今日はもうくることないしなぁ。まだ夜にするようなことする気分じゃないし」

「ふ、ふーん」

「とりあえずマスタースキル増やそうか?」

「うん、それがいいんじゃないかな」



 スキルマスターのおかげで、マスタースキルだろうがマイスタースキルだろうが変わらなくなった。そして求めてるスキルの作り方までわかるようになっちゃったわけだから、これはつまり、作れるもの作ってしまった方が得ってことになるよね。

 そうだ、俺と美花の保有スキルや称号と、マジックバッグの中に保存してあるスキルカードを合わせてスキル考えてくれるアイテムを作ろうかな。スキルをエンチャントできる効果はスキルマスターにもそのままついてるし、そのスキルマスター自体をアイテムにエンチャントしちゃえばできると思う。



「……よし、できた」

「なーに、その機械」

「俺と美花のスキルや称号と、持ってるスキルカードを合わせてスキル合成を考えてくれる機械だよ」

「ああ、なるほどね」

「というわけで、さっそく。何かマスタースキル作れない?」



 スキルカード保存・スキル合成予測専用機……名付けてスキルツクールくんはさっそく俺と美花で作れそうなマスタースキルを出してくれた。

 ポイズンマスター、ワールドマスター、グラビティマスター、クリーチャーマスター、ステータスマスター、レベルマスター、ドラゴンマスター、スラッシュマスター、バフマスター、デバフマスター、ヒールマスター、メモリーマスター、スピリットマスター、イリュージョンマスター、タイムマスター……の計十五個。

 手に入れるまで、素材となるスキルのための合成を7回はしなきゃいけなかったりするものもあるけどあんまり問題じゃなさそう。

 美花はさっき俺に『マスター』は譲るって言ってくれたから、お言葉に甘えて全部自分の中で作ってしまった。おかげで、ステータスを表示したくないくらいゴッチャゴチャになっている。



「いやぁ、こんなにマスタースキルあるとはね」

「でもこれでも多分一部っぽいわよね? まだまだありそう……」

「やっぱりさアナズムじゃ俺たち甘かったんだよ、ゲームで考えたら全然遊びきっていなかったね」

「そうねぇ、たしかに」



 時間を止めたり、アイテム作ったり、瞬間起動したり……それだけじゃまるで足りなかった。ステータス差は歴然なはずなのにカオスブラックドラゴンや幻転丸、イルメみたいな相手にはとても苦戦させられたからね。今の俺たちがもしあのアナザレベルが集めた敵達と戦ったらどうなるんだろう。全員揃っても瞬殺できちゃうんじゃないかな。



「ねー、有夢」

「なぁに?」

「ちょっと気になったんだけどさ、レベルマスターってスキルあるんでしょ?」

「うん、なんかレベルと同じ数値だけステータスを倍々したりできるみたいだけど……」

「なんて称号もらったの?」

「レベル上げの神……かな? 俺が今更こんなのもらってもね? 元から鬼神の如き領域ですよーって感じだけど」

「……レベルメーカーじゃないんだ」

「え?」



 どしたんだろ、美花ったらいきなり。レベルメーカーってあのレベルメーカーだよね、よくわかってないけど。

 あ、レベルメーカーの正体が称号だったって考えてて、レベルマスターで手に入る時思ってたんだけど違ったってことか。美花が勘を外すなんて珍しいなぁ。



「まぁ……レベルメーカーってよくわかってないからね! 称号じゃないから、もしかしたらスキルかもね?」

「やっぱりそうよね、なんか気になるし、検索してみたら?」

「そうしてみよう」



 さっそくレベルメーカーで検索してみた。そしたら本当に出てきたんだ、レベルメーカーというスキルが。

 作り方は転生を99回以上してる状態で『頂点』の称号をベースに、レベルマスター、ステータスマスター、スキルマスター、そのほかレベルに関する称号をマスタースキルと同じ感じでスキル合成。

 すぐに作った。

 できた。

 ……手に入れた称号は『Levelmaker』。自分や他人のステータスを好き勝手にいじくりまわせるようになり、神様と同じ権限を手に入れらる称号兼スキルみたい。

 あれか、ゲームで言う全クリ特典みたいなものなのかな? つまりシヴァやスルトルは俺がこれを持ってるんじゃないかって思ってたわけだ。それほど強いって感じてくれてたんだね。



「神様と同じ力を手に入れたっぽいよ?」

「……それでアナザレベルと戦うんじゃない?」

「なるほどね! ……でもここから出れるスキルってわけじゃないみたい」

「ワールドマスターっていうのは? なんか空間と世界を司るスキルらしいけど……」

「シヴァみたいに空間を作り出したり、瞬間移動をもっと楽にできたりするみたいだね。ここから出れるかまではわからないな」



 せっかくいい感じのスキルができたのに、ここから出られないんじゃ宝の持ち腐れ。ずっとこの世界にいたって作りすぎたマスタースキルが活躍する機会は少なそうだもん。



「あと方法があるとしたら……やっぱりアイテムマスター?」

「神具級が作れればなぁ」

「あ、じゃあメモリーマスターっていう記憶を司るスキルあるじゃない?」

「うんうん」

「あれでアムリタを作った過去の記憶を思い浮かべて、アイテムマスターでそれを忠実に再現したら、アムリタがこの世界でも完成して、その『神具級が作れるようになりました!』だっけ、そういう表示出てこないかな?」

「選択肢が広がったからポンポンアイデア出てくるねー、いいねー。やってみるよ」



 なんだか冴えてる美花の言う通り、自分の記憶の中からアムリタを作ってる記憶をメモリーマスターで取り出し、頭の中で再生。それをアイテムマスターを併用しながら再現していく。

 そうして出来上がったのは……たしかに本物のアムリタだった。



【称号「神の創造」が「創造神の力を持ちし者」に昇格ました。これにより、[アイテムマスター]で神具級のアイテムが作成できるようになりました】









#####


私の新作、『題名のない魔王』を投稿しました!

是非ご覧ください!

作家ページからアクセスできますよ!

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― 新着の感想 ―
[一言] やっとレベルメーカー出来たかー アナザレベルが他人に材料を教えると素材が変わるとか言ってたけどどのみち同じような素材になりそうだな 今アナズムに帰ったら時間の差的に1秒立たず帰ってきたこ…
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