第百二十二話 神具級の武器
俺はチャーハンを食べながら、ミカに物事を頼む。
「ねぇ、ミカ。あとで弓を一旦かして欲しいんだけど」
「えぇ、いいけど…なにするの?」
「オリハルコンを混ぜてさ、武器を神具級にしようかなぁって」
「んっ!?…わ、わかった。ありがと」
俺はチャーハンを食べ終わり、ミカから吸魔の弓を預かり、新居の作業場へ。
今回使う刃なども、勿論合金だ。
オリハルコンと俺の超合金、アルティメットシルバーをさらに合金にする。
さて、やってみようか。
俺のアイテムマスターっぷりを見せてやる。
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できたぞ……既に名前が付いていたのは気になるけれど。合金名、『アダマント』
名前がついてるってことは、過去に誰かが作ったことがあるということだね。
俺はこのアダマントを使い、新しく武器強化する。それに、魔物の素材も超大量に使う。
ダンジョンのミッション宝箱からも沢山手に入ったしね。
剣と弓を作ること3時間。ようやくどちらも完成した。
考えられないような強さを誇っている。
どれ、鑑定結果を詳しく見てみよう。
【「神の吸魔剣」
・状態→ 最良
・出来→ 最高
・価値→ 神具
・材料→ アダマント
エンチャント
S~SSランクの魔物の素材(表示省略)
・種類→ 魔神剣
・説明
:攻撃力+5000(500×10)
:剣としての性能を神事的に上昇させる(切れ味、耐久性、攻撃力10倍)
:この剣に所有者以外の発する魔法は効かない
:MPを消費することにより、消費した分だけ剣の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:魔法を吸収することができる。吸収した分だけ剣の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:この剣で傷つけた相手のMPの1割を吸収する。吸収した分だけ剣の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:尚、上記の効果の持続時間は3日。3日が過ぎたら古い順から蓄積魔力は0となる。
:なお、この剣に溜まっているMPは所有者が己のMPとして使うことができる
:この剣でつけた傷は所有者の任意により瞬間的に塞がる。
:この剣で傷つけられた者は所有者の任意により気絶する。気絶する時間は所有者の強さと相手の強さの差に依存
:この剣で相手に与える痛覚への刺激を10倍にする。ただし、相手が気絶していることが条件
:MP20を消費することにより、稲妻を呼び出せる。稲妻の威力は所有者のWに依存
:所有者のステータスをHPとMPを除いた全てを神事的に上昇させる(20倍)
:程よい軽さにする
:壊れない
:常に最良の状態を保つ 】
【「神の吸魔弓」
・状態→ 最良
・出来→ 最高
・価値→ 神具
・材料→ アダマント
エンチャント
S~SSランクの魔物の素材(表示省略)
・種類→ 魔神弓
・説明
:攻撃力+5000(500×10)
:弓としての性能を究極的に上昇させる(耐久性、貫通力、攻撃力10倍)
:この弓に所有者以外の発する魔法は効かない
:MPを消費することにより、消費した分だけ弓の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:魔法を吸収することができる。吸収した分だけ弓の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:この弓から放った矢で傷つけた相手のMPの1割を吸収する。吸収した分だけ弓の性能が上昇する(MP1→+0.01倍)
:尚、上記の効果の持続時間は3日。3日が過ぎたら蓄積魔力は古い順から0となる。
:MPを1消費することにより、実物の矢がなくても魔力の矢を放てる。矢は、一定期間で消滅する。
:魔力の矢を任意の数だけ一度に打てる。消費MPはその本数に依存する
:この矢でつけた傷は所有者の任意により瞬間的に塞がる。
:この矢で傷つけられた者は所有者の任意により気絶する。気絶する時間は所有者の強さと相手の強さの差に依存
:この矢で相手に与える痛覚への刺激を10倍にする。ただし、相手が気絶していることが条件
:MP20を消費することにより、魔力の矢に爆発を込められる。一度に複数本放つ場合でも全体でMP20消費となる。爆発の威力は所有者のWに依存
:所有者のステータスをHPとMPを除いた全てを神事的に上昇させる(20倍)
:程よく軽くする
:壊れない
:常に最良の状態を保つ 】
ものすごい効果のある武器を作ってしまった…。
俺、この武器で世界滅ぼせる気がするよ。
と…とにかく、神弓をミカに渡そう。うん。
「え…なにこれ」
この弓を鑑定して、ミカが最初に発した言葉だ。
「これ……すごすぎない?」
「SSSランクの魔核とかふんだんに使ったらそうなったの」
「へぇ…」
ミカはまたしばらく、まじまじと弓を見つめた。
「ありがとう。……とにかく、使わせてもらうね」
「うん」
ミカはにっこり笑ってそう言った。
可愛い。
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ふぅ…アイテムマスター、本当にチートだわ…。
ついでに剣の技術も向上させたいなぁ…。 やろうと思えばできるかな?
そういえば、技ごとになんか違ったよな…あれ、流派みたいなものか?
「極」と「帝」と「轟」と「獄」だっけ。
「剣極奥義」のようにできるかもしれない。
俺は「剣極奥義」をベースに、「弓獄奥義」を合成。
予想通り、「剣獄奥義」が完成した。
やってみるものだね。
それと同じ要領で「剣轟奥義」と「剣帝奥義」も作った。
そういえば、ダークマターで『吸収型スキルカード』なる物を作れるようになったんだよな、俺。
自分のスキルが消える代わりに、そのスキルをスキルカードにできるやつ。
うむ、そうだ、これでミカに「弓極奥義」と「弓獄奥義」と「弓轟奥義」をプレゼントしよう。それが良い。
俺は「弓極奥義」「弓轟奥義」をスキルカードにし、弓のスキルが消えるのはなんか嫌だったからかわりに「体撃獄奥義」を作り、スキルカードにし、自分で作ってもらう形で渡すことにした。
「ミカ、弓を眺めてるとこ悪いんだけどさ、このスキルカードあげるよ」
俺は3枚のスキルカードをミカに手渡した。
「え? いいの? これダンジョンで見つけてきた奴?」
「違うよ。俺から抽出したスキルカード。ミカにぴったりのスキルが入ってるから使ってみてよ」
「うん」
ミカはスキルカードを額に当て、習得した。
「『弓獄奥義』に関しては『体撃獄奥義』を合成して作ってね」
「うん……うん! アリム、ありがと!」
よかった。俺はミカの喜ぶ顔が見れればそれでいいんだ。
ところで、この4つ合成したらどうなるんだろ?
俺は剣の奥義4つを合成してみた。
そして出来上がったのは星5つのスキル。
「剣神奥義★★★★★」
必要SKPは1200。SKP量から言って、やはりアイテムマスターの方が格上ではあるようだが…
「ミカ、奥義4つ合成してみて」
「うん……もうしたの…『弓神奥義』…初めての星5のスキルをゲットしたよ! それに、それを『太陽と月の弓帝咆』と合成したんだけど…」
あ、やっぱりミカも合成してみたんだね。
「どうなったの?」
「『太陽と月の弓神咆』ってのになったの。まぁ、威力が上がったくらいだけだけどね」
「すごいじゃん!」
「うん、ありがとうね、アリム」
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俺は夕食の時、明日は城に行くことを話した。
「え、すごいじゃない! お城よ! お城!」
「いや、もう、俺何回か行ってるんだよね…」
「そういえばそんな話聞いたわね。大会優勝した時と…あれ? 他には?」
「この国の姫様…カルアちゃんと友達になってね。13歳らしくて。何回か会いにね」
「へぇ……そうなの。私も友達になれるかな?」
「たぶん、大喜びするじゃないかな? 同い年の友達が全くいないって言ってたし」
「そうなの」
そうだ…あれを言わないと…こうなったらそのうちばれてしまうんだ。
今、言わないとダメだろう。姫様と同じベットで寝たことを…!!
やましい心なんてなかったと、事前弁解したければいけないっ!
「あの……ミカ?」
「なに?」
「ごめん、ボク、カルアちゃんと同じベットで2~3回添い寝した」
ミカの顔が真っ青になり、今にも泣きそうだ。
こんなの、怒られる方がマシかもしれない。
あぁ、どうしよう。
「あ……有夢…ぅ…浮気…したの?」
「ち、違うよ! それは女の子同士……アリムとして一緒に寝たんだし…それにやましいことなんて全くしてないし、ミカとこういう関係になる前だし…それにお泊まりして欲しいって言われたからで…………」
「もういいっ…わかった……うぇぇん」
あー…どうしよ……。…ボクはどうすればいいんだろう?
「ミカ…ミカ、ゴメンね?」
「じゃあ……一つだけお願い聞いて」
「な…なんでしょう?」
「今日から私と毎日添い寝するんだよね?」
改めてそう言われると、なんか照れる。
「うん…そうなるけど」
「今日もするのよね?」
「うん……」
「今日は私をギューッて抱きしめて寝て!」
目をウルウルさせてこちらを見てくる。
可愛い。
……断るわけにはいかない。
ゆえにこの日の夜はミカを抱きしめて寝ることになった。
さすがに有夢には戻らなかったけど。
「たまに……こうしてね?」
はい。善処させていただきますとも。




