閑話 アリムとリルの相談会 (リクエスト)
今回は久しぶりに近況報告を更新するでござるよ。
ふふふ、読者の皆様にとって超お得な情報を公開するでござるゆえ、ぜひご覧になってほしいでござる。
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「実はね、リルちゃん。折り入ってお願いしたいことがあるんだ」
「わふ、なんだい?」
俺はリルちゃんをお屋敷の食堂に呼び出した。翔と筋トレし終わってすぐに来てくれたのか、かなりラフな格好をしている。翔は普段からこんな格好をしてるリルちゃんをそばに置いて筋トレしてるのかぁ……。んー、集中できてるのか怪しいな。絶対視覚的に楽しんでるって。俺も男状態の時にミカが汗だくでこんな格好してたらガン見するもん。
ちなみに今の俺は『アリム』の状態。つまり女の子。アリムには今、一つ悩みがある。それは……。
「あのね、胸を大きくしたいんだ」
「わふ、胸を大きくしたい!?」
「そうなんだ」
リルちゃんはあからさまに驚いた様子で、耳も尻尾もピンと立てた。言いたいことはわかる。俺は本来は男だ。胸を大きくするメリットなんて、ミカの男状態であるミカミを喜ばせる以外にない。それはわかってるんだけど、どうしてもね。ついでに体を引き締めたいというのもある。リルちゃんみたいな引き締まったお腹周りは憧れるのさ。……最近になって理解した。
「わふー、つまりミカちゃんやサクラちゃんに教えてる、私が考案したバストアップとお腹を引き締めるストレッチを教えてほしいってことなんだね。でもなんで?」
「引き締まったお腹はね……最近そうなってきたミカが羨ましくなっちゃってさ。なんでかわかんないけど」
「胸は?」
「俺とミカが、日によって性別を変えながら一緒にお風呂はいってるのは知ってるよね?」
「わふん、あゆちゃんミカちゃんのカップルの特徴だよね」
「でね、最近入ってる時にミカが自分の胸を自慢してくるんだ」
「わーふぇ、そうなの」
「うん、そうなの」
やはりリルちゃんのバストアップのストレッチをして実際に効果があったのが嬉しいのか、ミカは最近やけに見せつけてくる。それはそれでいいんだ、男の時はね。ムフフな気分になるからね。
でも女状態のときは違う。ミカのリルちゃんほどではないにせよ完全無欠なボディに嫉妬心を覚えるようになったんだ。……アリムはこの家に住んでる女性の中で一番胸が小さい。ミカに見せびらかされるたびになんだかフツフツと今まで湧き上がらなかったものが湧き上がってくる。
このことをリルちゃんに正直に話した。
「わふー、男女変換のスキルってやっぱり強力だね。たぶんミカちゃんは自慢じゃなくて純粋にあゆちゃんに見てほしいんだと思うけど?」
「そうなんだよ、でもね、やっぱり羨ましいなって……」
「大きい胸と引き締まった体が?」
「うん」
「……でもねあゆちゃん、胸が大きいっていいことばかりじゃないんだよ?」
「むぅ……それでもやっぱり。その、ぶっちゃけ性別変えても体の大半がそのままなのもなんか寂しいし……」
「わふわふ、そっか。それなら教えてあげるよ。でもミカちゃん本人に理由を伏せて聞くのはダメだったのかい? あの子は私が教えたこと完璧に覚えて完璧にこなしてるよ、さすがだね」
「ダメなんだよ……」
もしミカに体型の変化を伴うようなものの教えを請うたらどうなることか。100パーセントセクハラされる。胸を大きくするマッサージだとか称して小一時間このぺったんこな胸を揉みしだいてくるのは想像に難くない。そういうことをするんだ、ミカは。
「わふ、たしかにそうだね。セクハラしそうだ」
「でしょ? だから本元であるリルちゃん本人に聞きたかったんだ」
「わかった。じゃあ教えてあげるよ。あ……でも本来男だってわかってるあゆちゃんの前でやるのが恥ずかしいストレッチ内容もあるんだけど……そういうのはプリントで説明していいかい?」
「うん、もちろんだよ。気を遣わせてごめんね」
というわけでリルちゃんは俺にみっちりとバストアップアンド引き締めのストレッチを教えてれた。実演を許容できるものは実演して見せてくれ、一緒にやってみる。たしかにこれは毎日続けたら効果がありそうだ。素人でもわかる。ミカにもはっきり効果が現れてることだしね。
1時間くらい一通り教えてもらい、あらかじめ作っておいてあるらしい手順や方法が書かれたプリントももらった。ありがたい。まあミカに隠れてひっそりやるけどね。
「わふー、こんなものかな」
「本当にありがとう! ミカみたいな体型を手に入れてみせるよ」
「わふー、ミカちゃんや私くらいになるのは相当大変だと思うけど頑張ってね。ところであゆちゃん、私からも聞きたいことがあるんだけど」
「なぁに?」
「あのね、今よりもっとショーを私に首ったけにするにはどうすればいいかな?」
「今よりもっと?」
今よりもっとショーをリルちゃんに執着させる……うーん、無理なんじゃないだろうか。親友として断言するけど、今の度合いが絶対ショーにとっての限界だから。これ以上の対応は出来ないと思う。だってあの超真面目で風紀を気にするタイプだったショーが、お互いの両親も住んでるこの屋敷の中でリルちゃんのエッチな誘いに毎日乗るなんて、俺すら予想してなかったからね。たぶんこの調子だと毎日一緒にお風呂はいったりなんかもしてるんだろう。
そのことを正直に伝えた。
「わふー、十年以上の親友のあゆちゃんならショーについて完璧に知ってると思ってるけど……やっぱりそうなんだね。薄々気がついてたよ」
「まだ足りないっていうなら、もう事あるごとに胸を顔に押し付けてあげたり、裸を見せてあげたり、とにかく色々してあげればいいと思うよ。内心めっちゃくちゃに喜んでるはずだから」
「それはやってるんだ」
「翔はね、心を許し切ってる相手にはいくら甘えられても嫌がらないから。リルちゃんとは本気で一生の最後まで添い遂げるつもりでいるみたいだし、リルちゃんの欲望のままに好きなだけ甘えまくるのが一番だと思うよ」
「わーっふん。つまり現状をずっと維持し続ければいいって事だね。なるほど、じゃあそうしようかな。ありがとう」
「こちらこそありがとう」
俺とリルちゃんは別れた。きっと部屋に帰ってから翔に色気を振りまきながら甘えまくるんだろう。まったくもって構わないと思う、この家の中じゃ風紀なんてないに等しいもん。
俺も部屋に戻ってすぐエクササイズやストレッチを始めたいところだけど、まずミカが甘えてくるだろうな。……やっぱり隙を見てマジックルームにこもるしかなさそうだ。俺自身、ミカが甘えてくるならそれに全身全霊で答えたいからね。
にしても……ナイスバディになったらミカミがどう反応するかちょっと楽しみだな。
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おお、もう半分でござるか!
・アリム×翔 【済】
・アリム×父親
・アリム×リル【済】
・アナズム女子メンバーによる女子会(アリム有)
・有夢×翔 (出会った当初) 【済】
・翔×リル(新婚生活)
・侍(幻転丸)×翔 (武人談義)
・有夢家父×カルア 【済】
・ウルト×シヴァ
・ローズ×ラハンドやガバイナ 【済】
実は翔リル結婚後は拙者も心から書くのを楽しみにしてるが故、最後の方にとっておこうと思ってるでござるよ。




