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第九百七十話 時間停止

 どうやらタイムデザイアというスキルは止めている時間の間に与えた衝撃が解除した瞬間に一気に流れ込むようになっているみたいだ。ミカが俺のほっぺたを別々に触ったのに、同時に触ったような感覚がしたのはそのためらしい。

 あと、時間を止めることによってミカの方が先に歳をとっちゃうとかもないみたい。どうやらその時間を止めてる間は特別な何かに変化するよう。それが何かはわからないけどね。

 徹底した攻撃、あるいは移動に特化したものみたいで、衝撃が後から伝わるため時間を止めて何かを移動させるとか、作業するとかっていうのは無理みたい。発動者が元から身につけていたものは別。



「結構制約あるみたいだけど、それでも便利なことには変わりないわね。魔力消費以外のリスクも今の所ないみたいだし」

「もうちょっと試運転してみてね」

「わかった…………はい!」

「んにゃあっ……!」


 

 身体のいたるところを揉みくちゃにされた感覚がする。特に胸。どうやらミカは俺に対してセクハラしたみたいだ。今の俺は男のままなんだけどな。



「もー、やめてね!」

「やっぱりアリムである方が触り心地いいのよね。にしても今の反応、可愛かったよ。なんなら私がミカミになって、有夢はアリムになれば……」

「ダメだよ、何するか丸わかりだからね」

「私と有夢の仲じゃない! ね?」

「今はそんな気分じゃないのー!」



 困ったものだ、これからどんどんイタズラに使いそう。サクラちゃんとかにもそれが及ばないといいのだけど。



「ともかく試しに戦闘でつかってみようか」

「SSSランクの魔物を復活させるの?」

「そんなことしないよ、俺の作ったロボット5体くらいと戦ってみればちょうどいいんじゃないかな」

「わかった!」


 

 俺とミカは魔法の試しや魔物の培養と処理を同時に行うためのマジックルームを久し振りに出し、その中に入った。俺はSSSランクからSSランク程度の強さを持つロボット達をいい感じに並べる。


「じゃあ始めって言ったら始めてね。こいつらに攻撃させるから、怪我しちゃダメだよ」

「私が怪我したら有夢泣きそうになるじゃない。気をつけるわよ」

「その通りだよ、じゃあ動かすからね……始め!」


 

 ドカンと大きな音がした。俺の心臓が飛び跳ねたのかと思ったよ。ミカは自分でやったのにポカンとした顔をしながらめちゃくちゃに吹っ飛ばされた5体のロボットを眺めている。



「わぁお」

「それぞれ素手で十発ずつくらい殴っただけなんだけど」

「ステータスもあるけど、衝撃が一度にくるっていうのが効いてるね」

「これで私も強くなったかな?」

「今までの一番得意だった氷魔法と合わせたらすごく強いと思うよ」

「えへへ、やった!」


 

 時間停止と氷魔法を合わせたら相手が動く前に氷漬けにできたりして。氷塊を何度もぶつけるだけでも強いだろうし。いろんな使い方があるね。これならもうミカも一人で強いタイプのSSSランクの魔物を倒せるだろうね。

 ん? ミカが場所を時間停止して移動したみたいだ。どうやら俺の後ろに……。



「あぅ……」

「ごちそうさま」

「今度は何したのさ!」



 唇と頬とおでこと首に柔らかい感触がし、体の前面と背面がふんわりとしたものに包まれたような感じがした。今度はセクハラしてないみたいだけど。



「キスとかハグとか、やりたいだけやってみたの」

「そ、そうなんだ」

「ダメだった?」

「いや、さっきのセクハラや俺以外の人じゃなかったらいいよ。でも俺的には時間停止中じゃなくて普通にされた方が嬉しいな」

「そっか、じゃあ……はい!」


 

 今度は目の前に移動してきて時間停止せずに唇を奪っていった。どうやら今日もスキンシップが多い方が嬉しいみたいだ。甘えん坊になってる。やっぱりいろんなことに時間かけすぎたか。

 ……つまりミカはしばらく放置したらものすごく甘えてくると。な、何に使うかわからない知識だけど覚えておこうね。な、何に使うかはわからないけどね!



「いちゃつくのもいいけど、次のことやらないと」

「次は何するの?」

「どうせだからミカ、もう一つなにか考える?」

「んー、このスキルのレシピも把握したからスキルカードさえあれば何回でも作れるでしょ? このタイムデザイアを利用したスキルをまた作れないか私個人で試してみるね。有夢もこれ覚えてみたら?」

「俺はアイテムで高速移動すればいいからいいよ。ダメージも一回で大きなやつ出した方が気分がいいしね」

「時間止めて私に好きなことしまくるのありだよ? 痛くないことだったらね」

「……考えておくよ」



 俺もまあ、スキル製作の法則というか決まりというのは大体見つけたような気がしなくもない。それを今回を振り返ってもう一度まとめあげればリルちゃんやサクラちゃんにも強いスキルが行き渡りそうだね。

 目標はこの家にいる人全員に俺のアイテムマスター及びダークマタークリエイと、カナタのスペーシオペラティオン、お父さんの瞬間移動と千里眼と念術のコンボのような強くて独特なスキルを作ること。明日は早速、みんなを集めようね。



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すいません、第2巻の締め切りがもうどうしようもないほど迫りに迫っているので、1/1は例年通りお正月特別話を投稿しますが、1/3は休みます。もしかしたら1/5も休むかもしれません。申し訳ございません。

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