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第九百六十四話 スーパー女子会!

「今日は泊まっていかれるのですよね? アリムちゃんもミカちゃんも、ローズちゃんも!」

「いいんだよね?」

「もちろんです!」

「どうしよっか、サクラとリルちゃんも呼ぶ?」

「そうしましょう!」

「え、えっと……私こんなところに居ていいのかな?」



 歳が近い年齢だからということで、ローズとカルアちゃんによってほぼ無理やりこのカルアちゃんの部屋まで連れてこられたマーゴさんはひどく緊張していた。昔あった出来事からか、カルアちゃんと面識はないわけじゃないみたいだけどそれでも俺たちみたいにフランクにはなれないよね。



「もちろんですとも」

「あはは……なんかすごい人達に囲まれてるなーなんて……」

「マーゴさんも今後はSSSランクの冒険者の一員ですからね。堂々としてればいいんです!」

「そ、そうなのかなぁ」


 

 話してるうちにミカが屋敷からリルちゃんとサクラちゃんを呼び出したみたいだ。カルアちゃんが呼んだリロさんとミュリさんも加わって大人数の女子会が開始された。全員で九人居るのかな。もちろん俺、いやボクはアリムだから女の子だよ。たとえカナタにツッコミを入れられようと女の子なんだ。……ただ一緒にお風呂に入る流れだけは変えなくちゃいけないね。リルちゃんとサクラちゃんとは一緒に入れないからね。



「わふー、すごい人数」

「お泊りになられるのでしたら、流石にこの部屋では狭いですよね。あとでお部屋を手配してもらいましょう」

「そだね!」

「カルア姫もお友達増えたね!」

「はい、おかげさまで!」

「アリム、どうせ夕飯はお前がご馳走するのだろう? ど、ドラゴン肉はやめてね?」

「考慮するよ」

「考えるだけじゃなくて実行してくれ……」



 いい感じにわちゃわちゃしてる。なんかこういうのっていいね。髪の毛の色も色とりどりだし。九人も居たらお話をするだけで一日や二日は過ごせてしまいそうだけどなにか遊びもできないか考えなくちゃ。



「なんでこんな美人ばっかりいるの? その黒髪の子も狼族の子も、大臣様と大司教様の娘さんも……メフィラド王国中の選りすぐりの美女を順番に集めたって言われても納得できるよ」

「ふふ、マーゴさんもね」

「わ、私は違うよ!」

「そんなことはないと思うぞ、我もミカと同じ意見だ」

「ローズ……」



 たしかにこの九人は、無論、俺も含めて顔が良すぎるね。偶然友達になって遊んでるだけなのに、まるで故意に集めたみたいだ。この真ん中にハーレム大魔王であるショーをポツリと一人だけ置いてみたくなるよ。そしたらなおさらアダ名の通りになると思うんだ。



「ローズさんお花の匂いしますね」

「ふふふ、そうだろう。だが香水や香炉などはつけていないのだ」

「わふ、ドラゴン族の獣人だろう? そんな特性あったかな?」

「まあ色々あってな」

「そうだアリム、みんなで摘めるようにお菓子でも出したら?」

「おー、いいねぇ」



 お城の中で九人の10代の少女達が美味しい紅茶とお菓子で女子会……趣があるじゃないか。俺含めた九人には円形に並んでもらって、その真ん中に机を置く。机からニョキッと人数分の紅茶と、お菓子が出現した。



「もしかしてこれ、無限にお菓子と紅茶が出てくるの?」

「うん、いくらでも食べてね! あ、夕飯が入らないってことにならないように気をつけて」

「で、伝説級のアイテムを一瞬で……。同じSSSランクのはずなのに、転生回数もスキルの強さも全然違うよ」

「なんてことはないぞマーゴ、工夫すればいいんだ。これからゆっくりスキルのことも考えよう。どうせポイント余ってるんだし」

「そっか、私たちも強いスキル考えなくちゃねミュリ」

「そうですねリロ」

「……わふ、私たちも一応考えたほうがいいよね」

「そうだね。私よりサクラの方がスキル強いし」



 ああそうだったね、ステータスだけたら強いけど俺がお世話したり教えたのはそれまでだからスキルが強い人は少ないんだった。ミカとリルちゃんまでもが所持しているSSSランクスキルはただの威力が高いだけのものだったね。

 いや、むしろ色んなものを捻じ曲げてしまうような強力なスキルを持っているこの国のSSSランクレベルの人は、国王様とギルマーズさんとウルトさんにパラスナさん、そして俺とカナタとお父さんくらいだ。サクラちゃんはいいの持ってるけど使いこなせてないし、次点でショーかな。『炎神』は属性系パワーアップの中で唯一、その魔法と自分の身体を同化できる力を持ってるから強いといえば強いね。

 お父さんがあれだけずば抜けて強い力を持ったんだし、スキルをしっかり考えればニャルラトホテイプだって怖くないはず。



「でもいざとなったらどういうスキルを作っていいか分からないよねー」

「最近、強力なスキルを作られたばかりという方に聞いてみれば……」

「それじゃあボクのお父さんがいいよ!」

「あれ!? アリムちゃんお父さんが……記憶は……?」

「あ、マーゴさんには言ってなかったっけ」



 仕方ないので俺はマーゴさんに本当のことを話した。もちろんいつも通り男であるということを隠し、別世界の存在も秘密にするよう念を押してね。



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1巻が発売されたばかりですが、すでに2巻の作業を進めていますよ。

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