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第九百三十三話 デイスの行方不明

「それ、ほんとなの?」

「デイスさんが消えたってどういうこと?」



 カナタとサクラちゃんが一番に反応した。たしかデイスって人には魔神と戦う前まではアナズムのことを教えてもらったりしてお世話になったんだっけ。未来予知ができる人で、魔神達の協力者。サマイエイルとメフィストファレスこと光夫さんが作った悪魔軍団の中にもその参謀か作戦役として混じってたってサマイエイルが言ってたっけ。



「数日前から連絡がつかないのだ」

「アイツとオレ様達はテメェら人間と同じようにメッセージみてーな感じでやりとりできるんダゼ」

「デイスは私達への忠誠心が非常に高い。メッセージを送ったらすぐに帰ってくるのが常なのだが……」



 ……それが判明するってつまり、定期的に魔神達はデイスって人と連絡とってだってことだよね? 拘束されてるにもかかわらず。何か企んでたのかな? 外に出たがってたし、そういう計画をまだ進めてたのかも。ここはひとつ、言及してみようね。



「なんでデイスって人に連絡してたの?」

「む?」

「イヤァ、アリムちゃん。ホラ、唯一のオレ様達共通のカワイイ部下がどうしてるのかって気になってサァ」

「い……一日に一度は連絡を取るようにしているのだ」



 怪しい、怪しいぞ。今度、メッセージも制限する機能をつけてやろうか。今まで魔神を復活させようと頑張ってた人に今も連絡とってるなんてやっぱりなんかあるもん。

 ……まあ本題はそれじゃないし、今は話を進めた方がよさそうだからこのことについてこれ以上深く問うのは明日以降にしておこう。



「わふ、でもそれなら単純に連絡を取らなくなっただけという可能性はないですか?」

「お前はオオカミ族の少女の父親だったか。連絡が取れなくなる前日まで普通に……労いの言葉は私らはかけてやっていて、デイスは律儀に返していてくれたのだ。それは考えにくい」

「わふぅ、確かにそれは。ではなぜそのデイスという方がいなくなったのは神様が原因であり、神様を脅威にお考えとなったのですか?」



 おお、さすがはリルちゃんのお父さん。純粋なアナズムの住人として話をズバッとまとめてくれたね。



「もうすでに幾人かは把握していると思うが、デイスは未来予知と瞬間移動ができるスキルを所持している」

「その二つが合わされば、普通は何者かに捕まるということはありえない。危険を事前に察知して瞬間移動で逃げれば良いのだからな」

「オレ様達も封印される前はデイスのその力には世話になっていたから言エルガ……マジで、この中でデイスに対応できるのは、近いスキルを持ってるカナタくんぐらいダゼ? あと アリムちゃんカナ。戦うとなったらこの中の誰にも敵わネェケド、逃げに徹したら基本誰かに危害を加えられるなんてことはネェ」

「……できるのはスキルを司っているアナザレベルぐらいだ」



 なーるほどね。双方の事情を知っているからこそ魔神達はそう結論を出したわけだ。俺やカナタまで計算に入れてそう言ってるんだから、魔神達にとってはデイスって人がアナザレベルという神様に何かされたという説が有力なんだろう。



「アナザレベルは、デイスが私達の一番の部下であったということを把握している」

「ヒャハハハハ! アナズムの根っからの住人であるリルちゃんとその親御さん達にはチーット衝撃的かもシレネェけどォ、アナズムの神様、アナザレベルサマとぉ、オレ様達魔神ハァ、分身体ってことも含めてかぁなぁりぃ、密接な関係にあるのヨォ」

「それこそ敵対関係などではない。むしろ友好関係であったと言える」



 リルちゃん以外のアナズム出身者が耳と尻尾をピンと立てて目を大きく見開いてる。本気で驚いてるときのやつだ。

 アナズムには流派はあれど崇めてる神はそのアナザレベルって神様だけ。そんな自分たちの唯一の信仰対象が、ゲームでいう魔王的存在と仲がいいなんて誰だって驚くよね。まあ、現に今SSSランクの魔物を大量に復活させているから、信じる対象にするのはそろそろ無理があったんじゃないかな。



「しかしよく聞け。それも今までの話だ」

「もし我らの推測が正しく、アナザレベルがデイスに手出しをしたとしたら……」

「オレ様達までなんかやられる可能性があんのヨォ! SSSランクの魔物を大量発生させるのも然り、マジで今のアイツはナニするかワカンネェ」

「そう、正直な話、我々も恐怖を感じているんだ、あゆちゃん」



 アナズムの住人だけでなく、魔神達にもアナザレベルって神様は信用されていたと見える。信用してた人がおかしくなって暴走して、高みの見物してた自分たちすら襲われるかもしれないから、元敵である俺に救いを求める……なんかそう考えるとすごくかっこ悪いことしてるな。まあ、緊急事態だしわざわざ気分を逆なでるようなこと言わなくてもいいか、今は。



「だからどうにかして欲しいんだね?」

「そういうことだ」

「もし、仮に勇者が私達を解放してアナザレベルに抵抗しようとしたとしよう」

「それはないよ」

「もし、の話だ。……魔神三柱が束になってかかっても敵わないのだ。アナザレベルは」

「ンマァ、それはアリムちゃんにも言えることだけドォ」



 確かに俺なら魔神三柱相手にしてなんとかできるかもしれないけど、神様だしなぁ、やっぱりそれだけ強いのか。というか強いかどうかの次元で考えていいものなのだろうか。




####


うおお、今日はギリギリでござるな。


そうだ、宣伝ついでにLevelmakerの書籍版の、ネット版と比べて優れている点を何回かに分けて紹介しようと思うでござるよ。

まず初回はこの小説(というか私の作品全てにおいての)弱点である、誤字脱字、変な文章に関してでござるよ。

ちゃんと出版社から出版される本という事であり、校正が入って物語の矛盾点や上記の難点がおそらく全て解消されているでござる。

私は本当に、そういうのが苦手なのでござるが出版者さんに任せることによってカバーできたのでござるよ。

苦手な事は無理せず他者にお願いした方が良いでござるな。

「レベルメーカー、ざっくり読めば良いんだけど、細かく読もうとすると誤字脱字や話の雑さが目立つ」と感じる方がおられるのでござったら、是非とも購入の検討をしてみてほしいでござる。

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