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第九百三十一話 シヴァの説明

「全員集まったんだね」


 

 ワープ装置の前の部屋で俺たちは密集している。これからなにが説明されるのかはわからない。でも確実に今地球とアナズムで起こってる現象に関わることのはずだ。例えば魔神以外のもう一つの神様のこととか。ありえなくはないね。



「ここでたむろしていても仕方がない。早く入ろう」



 お父さんの言う通りだ。俺は部屋の戸を開けて、みんなに中に入るよう促した。カナタを先頭にどんどんとみんなが前に進み、俺は最後に部屋の中に入った。

 目の前の光景はいつもと少し雰囲気がかわってている。部屋の真ん中にお地蔵様型のワープ装置があり、その後方に犬状態のシヴァがおすわりをし、両脇にはスルトル入りのコケシとサマイエイル入りのコケシが鎮座している。



「呼び出してすまなかった」

「いいよ。……ここ一週間の俺たちのことも見てたんでしょ?」

「そうだ」

「やっぱりこう、神様っていうか、高尚な存在が関わってるの?」

「それらのことをこれから詳しく我らで話すのだ。あゆちゃん、悪いがスルトルとサマイエイルも呼び出してやってくれないか」

「わかった」


. 

 コケシの頭を押し、立体映像としてあの二柱を出してやる。サマイエイルの顔なんて見たくないけど、まあ、わがままは言ってられないね。



「ヤッパ、この屋敷メチャクチャ人がいるナァ」

「賑やかというやつだな」

「真面目な話をするのだから私語は慎んでくれ」

「でもヨォ、ツッても何から話せばイインダァ、おい」



 魔神たちの間でもなんかガヤガヤしてて話がまとまらないみたいだ。前に話した時はなにかを渋っていた様子だったから仕方ないのかもしれないけど。



「それなら、まずはSSSランクの魔物が多発してる理由と、地球に隕石やら豪雷が降ってきたり、家が氷漬けになった原因から教えてくれないかな?」

「地球の方は定かではないが、魔物は我らが以前話した、もう一柱の神が原因だと思われる」



 カナタの質問にシヴァが答えた。

 やっぱりそうなんだね。SSSランクの魔物を起こしたり復活させたりできるってのは、サマイエイルの悪魔を作り出す能力の上位互換のような気もする。サマイエイルの悪魔は、ヘレルさんのような元々SSSランカーの実力を持つ人間を素材にしたりしないと、SSランクの亜種までが限界だもんね。



「じゃあその、神ってのはなんなの?」

「そういえば前には、本物の幻転地蔵やステータスの説明をしてくれた人みたいなこと言ってたわよね?」

「わーふぇ? ステータスの説明をしてくれるってことはアナズム中で信仰されてる神様ってことだよね?」



 リルちゃんの言ったことでおもったけれど、そういえば魔神はいてもちゃんとしたいわゆる人間を導いてくれる神様はいままで本人は現れたことない。シヴァが言っていた通りメッセージで説明をしてくれた存在だったとしても姿は見てない。

 もしかしたら教会とか言ったら姿見が飾られてるのかもしれないけど、リルちゃん曰くお地蔵様の姿そのままらしい。どうにもそれが本当の姿とは思えない。



「ああ、その通りだ。ではまず、その神がなんなのかから話をしようか」



 シヴァが真面目な顔してる! ちゃんと座って俺たちも真面目に聞いてあげようね。



「その神の名は……」

「アナザレベル様、ですね」

「ああ」



 リルちゃんのお父さんが答えた。

 俺にとっては初めて聞いた名前だけれど、元からアナズムにいたリルちゃん一家にとっては当たり前みたい。歴史書とかろくに読んでないから、一般的な神様の名前を今知るっていう、アナズムでは英雄扱いされてるとは思えないことをしてるよ。



「アナズムの最高神、アナザレベルなァ」

「人を導き、人を助ける。アナズムの人間に文明と知識と、ステータスを与えた張本人だ」

「わふぇ? それって神話の話じゃないの?」

「いや、事実だ。ステータスはアナザレベルが作った」

「モチロン、ステータス全部だからスキルもレベルも、だゼ」

「そ、そうなんだ……!」



 神話が本当だったと聞いてリルちゃん一家は目をキラキラさせている。あ、あとカナタも。神話が事実だったってのは、たしかに中二病であるカナタの琴線に触れそうだね。

 


「そのアナザレベルが他にも生み出したものはあるの?」

「ある。例えば魔物だ」

「その証拠にスキル関連には魔核が必要だろ?」

「また、ダンジョンもアイツが作った」

「なるほど」



 つまり俺が恩恵を受けているもののほとんどすべてを作ってると。さすがは神様だね。でもそんな神様が今俺らの平穏を乱している張本人であり原因ってことだよね? それに三柱の話が本当ならリルちゃんの両親を殺したのもその神様ってことになる。

 どうやら思ったより良い存在ってわけじゃなさそうだぞ。ステータスの説明の時はあんなに優しかったんだけどな。



#####


話を更新するたびに書籍化の話題をする侍、その名もSs侍!

今回は検索かけたら予約画面が出てきた話をしましょう。

ブラウザで「Levelmaker」と検索すると、一番最初に「小説家になろう」版、その次に「カクヨム」版、そして海外の同名ゲーム数件、「Levelmaker」の海外無断転載とその批評(全部英語)数件の後にTOブックスさんによる予約画面と、e-honという全国書店ネットワークと、hontoっていう通販サイトの「Levelmaker」予約画面が出てきますよ!

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