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第九百二十八話 オートバトルの効果

 今日、俺が選んだ敵は全然強くなかった。SSSランクの魔物のくせに魔法を一発当てただけで倒れちゃったし。昨日のイカみたいに水中から引きずり出す必要がなかった分なおさら。

 いや、本当はこれが普通なんだよね、よく考えたら。最近強い奴らばっかりに注目してたからなぁ…。

 倒してから3分後にカナタの瞬間移動で集合場所へと戻る。カナタもその気を出せば数秒でSSSランクの魔物を仕留められるはずだから、やはり当たりを引き当ててしまったようだ。どんな魔物だったか早速聞いてみようね。



「あの人魚みたいなおっさんの魔物はどうだった?」

「いやー、当たりなのは間違いない感じだったよ。数十メートルの津波を連発して起こしてたし、天候まで雨に変えて来たし。近隣に被害は起きないようにするのが大変だった」



 確かに、もうアイテムの効果とかで乾いてるけど濡れた形跡はある。



「あと、念術で捉えたり瞬間移動で水からあげても自分の体を液体化させて逃げるんだよ。それが一番面倒だったな」

「魔物の名前はわかる?」

「ダゴンだよ。地球でも神話とかに詳しかったら頻繁に見る名前だ。そういえば昨日のやつも、にいちゃん達が一昨日戦ったやつも地球で名前を見たことあるよ」

「カナタは厨二病だもんね」

「そうそう」



 少しは否定して欲しかったが、むしろノリノリで頷いている。それにしても地球の神話辞典とかに載ってるようなのがアナズムじゃ現実にねぇ……今に始まったことじゃないね、普通にドラゴンいるし。



「あゆむ! リルちゃん見てない? 翔も」

「え、リルちゃんとショー?」



 ミカとサクラちゃんは今日も無事に二人で魔物を倒してこれたようだ。それよりたしかにリルちゃんの姿もショーの姿もどこにもない。いや、モニターを見れば一目瞭然だった。今ちょうど戦闘が終わったみたいだ だったんだ。

 俺のために焼け焦げたタコとしか言いようがないその魔物からいくらか素材を剥ぎ取るとカナタに帰るとメッセージを送ってきて、帰ってきた。



「ふーっ、強かったぜ。あれがお前らのいう当たりってやつなんだな」

「わふぇ……暑かったよ……」



 二人とも大した怪我はないみたいだけど、汗びっしょり。……おっといけない。



「リルちゃんリルちゃん、ブラ透けてるよ……」

「これを羽織って!」

「わふぅ!? ありがとう!」



 いやー、いち早く気がついて、ある程度見ずに済んでよかったよ。自分の彼女の目の前で親友の彼女の下着を見るだなんてあんまり気分が良くないからね。

 それより、今日の当たりはカナタが引いて倒してしまったはずなんだけど……まさか……。とりあえずモニター観察係に聞いてみよう。



「あの、モニターはどうでしたか? 当たりは……」

「ああ、今日は有夢君や叶君のいう、いわゆる当たりの魔物が2匹いたみたいだ。一方は息子が、もう一方はカナタ君が倒したな」

「そうなんですか……」



 まさか2匹に増えるなんて。嫌な予感がした日までの最終日はこんなことに……。ていうか準備期間6日間でここまで魔物が増えて強くなるなんて誰が考えただろうか。いや、割と考えられたかもしんない。なにせ日に日に難易度が上がってっているんだ、その証拠に最近対処してるのが俺たちだけ。

 だからこそあの新武器の形態の一つであるロボットが今回ちゃんとSSSランクの魔物を倒せていれば、今後、少しでも楽になるんだけど。……よし、もう聞いちゃおうね。



「それじゃあ、あのロボットは? ちゃんと1対1でSSSランクの魔物を倒せました?」

「ああ、有夢君。それは私が見ていたけれどね」

「ど、どうだったんですか……?」

「まだ続きしてる。一応、ずっと優勢だよ」



 あ、武器以外全員帰ってきてるからそれは盲点だった。ミカのお父さん、おじさんが見ていてくれたのに……恥ずかしことしちゃったなー、もー。

 俺はおじさんに代わってもらってモニターを見た。ロボットが手を剣にして奥義の技で戦っている。たしかにロボットは傷や煤が全くついてないし、SSSランクの魔物はもうボロボロ。あと1分も経たずに倒せてしまいそうだ。

 ……って考えてたらSSSランクの怪獣みたいな魔物から魔核が1つ飛び出てきた……つまり倒せたんだ。

 ロボットもそれを確認すると魔核と倒した魔物の身体を自分の格納機能で収納し、動きを止めた。そして俺のトズマホが鳴った。



【討伐、完了シマシタ】



 そういえばこういう機能つけたんだっけ。

 カナタにお願いしてロボットを瞬間移動でこの場まで移動させてもらった。



「見事に倒したわね」

「うん、しっかり仕事してくれた」

「ってことは成功?」

「そうなるね、大成功かな」



 プログラムした通り、周りに被害が出ないことを最優先で戦ってくれてたし、なんの問題もない。あと封印機能があるからよくある小説みたいにこいつが魔神達みたいに乗っ取られて敵に回るなんてこともありえない。完璧だ!



「ってことはにいちゃん、それ量産するの?」

「うん、今日中に全員分作っちゃうからね」

「じゃあ俺のやつ、カラーリング黒にしてよ」



 あ、そういう趣味の問題もあったか。全員に付け加えてほしい機能とデザインを聞いておこう。


#####

皆さん、近況報告見てくれましたか?

書籍化ですよ、書籍化!

書籍化!!!!!!!!

もうほんとに、これを成し遂げられたのは読者の皆様と応援してくださった皆様のおかげです、本当に、ほんっとうにありがとうございます!

これからも応援よろしくお願いします!

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