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第九百二十五話 真・武器開発

「ふむむ……」


 

 トズマホからマジックバックの在庫を見てみたところ、やはり素材もエンチャントカードも有り余っていた。見るだけならランクや名称別など検索・分類を簡単にしてあるからとても快適なんだけど、ここからなにを作るかと考えるとなると素材がありすぎてアイデアが逆に湧がないんじゃないかと思う。


 そして俺は今までたくさんの武器を作ってきたわけだけど、案外、一から作った神具級のものは俺の剣とミカの弓だけなんだよね。あとはグングニルやディアホーン、レーヴァテインなど既存の伝説級の武器を改造した感じで。

 そして今回はSSSランクの魔物の素材を使ってよりワンランク、ツーランク上の神具級の武器を作るとしたら……俺の今の剣より強くちゃいけないんだ。やっぱりあんまりイメージが湧かない。

 

 つまりいま、ぜんぜんイメージが湧かない。

 このままだと今日中になにか考えるなんて無理だろう。でも明後日だよ、ミカが嫌な予感した日って。あと2日しかないから今日考えなきゃいけない。

 


「むぅ……」



 唸ってみたものの変化なし。やっぱり今の剣より強いものなんて無理じゃないかなぁ。こんなことなら一人でこの部屋に閉じこもらず、ミカに意見を聞けるようにしておけばよかった。ついでに胸でも揉みながら考えたら、もっとなにか思い浮かぶかも。

 作ってくると啖呵を切ってこの部屋に篭ってしまった手前、そんなことしないけどね。


 そう、ミカで思い出したけど俺の剣を新しく作るんだったら、ミカにも弓を作らなきゃいけないんだ。基本や素材は同じ作りだから俺だけのを強化するわけにはいかない。となると、それでも戦闘スタイルに合わせて変えるべき部分もあるがゆえに、考えなきゃいけないことが2倍に増えたと言える。いや、2倍は言い過ぎか。1.5倍くらいかな?

 ……あ、そうだ。

 そこは逆転の発想でいったらどうだろう。剣と弓を一緒にしてしまうんだ。魔力を少し流しせば剣あるいは弓、どちらにも変形するだなんて機能にしてさ。

 となると剣と弓だけじゃなくて、武闘用の籠手や盾、杖、槍、戦斧、槌とさまざまな武器に変換できるのはどうだろう。そうしたら俺とミカだけじゃなく、この屋敷に住んでる住人全員に向いてる武器を渡せることになるんじゃないだろうか。特におじさんやおばさん達の武器は間に合わせのもばかりだからちょうどいい。


 よし、なかなかアイデアがいい感じに思い浮かんできてるぞ。1つ考えられたら早く進むね。

 いっそのこと、不定形にしてみたらどうだろうか。剣の形や弓の形などは最初から変形できるよう記憶させておいて、所有者の魔力が流れれば自由に形を変えられるようにする。いまの俺の技術ならそんなこともできちゃうはずだ。あ、ついでに変形した形の保存記憶機能もつけよう。


 そうと決まれば次考えるべきは付与するエンチャントだ。今までの集大成になるようにしたらどうだろう。例えば、魔神・高ランクの魔物の封印機能をつける。勇者の剣などの機能だね。

 それに指示すれば勝手に戦ってくれるサクラちゃんの剣の能力に、投げたら操作しなくても勝手に手元に戻ってくるカナタのグングニルの能力でしょ……炎魔法を司っているショーのレーヴァテインの能力に、リルちゃんの武器召喚魔法で作り出した武器と一時的に合成できる能力、俺の剣の斬ればMPを吸い取り、吸い取った分剣自体の強さが増す能力と自分のMPを好きなだけ吸わせられ、同様の値だけ強さが増す能力。

 それら全部ぜーんぶつけちゃおう!

 ショーのものに至っては、火属性だけだけど、俺が作る武器は全属性にする! 念術も回復術も、砂や鉄なんて使い手が少ない魔法ですら効果が上がるようにする。

 あと念術で自由自在に操りやすいようにしよう。例えばさっき考えた変形機能でブーメランや刃形にして、それを回転させながら念術で遠隔操作するなんて面白そうじゃないか。その制御をしやすくするんだ。


 ぶっちゃけ俺の剣はショーやカナタとこの世界で会う前に作ったものだから、アイデア足らずの部分が多い。これら全部詰め込めるかどうか不安だけど、やれるだけやるしかないって。

 

 あと……今までの武器を溶かして流用し、新しいものを作るんじゃなく、一から作るつもりでいるから、今までの武器と一緒に使って何か起こるようにもしたいな。それも作りながら考えようか。

 

 なんだかスケールが違うぞ。正直、ここまで強くする必要あるのだろうか。これを自分だけじゃなくてみんなにも配布するの? もう負けることなんてなくなるんじゃない? いや、一部やけに強いやついるから油断はできないんだけどさ。


 しかし、不定形でこんなにゴリゴリ能力を盛る分、初期状態はそんな派手じゃないものにしたいなぁ。ダークマタークリエイト、つまり俺を代表する魔法の初期形態は球体だ。だからこれも初期状態を球体にすればいい感じになったり、ならなかったり? いや、いい感じになるだろう、断言しようね。


 さて、そうと決まればまずは俺の分だけ作成開始だ。

 作ってる最中にまたなにかアイデアが思い浮かぶかもしれないけど、それならどんどん追加していこう。

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