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旅の手掛かりを求めて2

足を踏み入れたその星は、スキン星とはうって変わり、とても活気に溢れる街だった。そして街の入口には、[タンポン星へようこそ]と書かれた看板がたてられていた。

チブサ姫:「(にぎ)やかな街ですねぇ。先ずは街をぐるっとしてみませんか?」目をキラキラと輝かせるチブサ姫の目的が何なのか、アーサー王にはすぐに理解する事ができた。どうやら、このタンポン星は色々な星の商人達が集まりバザーを開いているらしい。

様々な星の商人達の「さぁいらっしゃいいらっしゃい、安いよ安いよー」と客引きの声が街の何処からも聞こえてくるのだ。アーサー王は、食料の調達もあるし、少し行き詰まっていたので、チブサ姫とバザーをまわることにした。

チブサ姫:「綺麗な服やアクセサリーがたくさん有りますねー」とご満悦のチブサ姫。

アーサー王はというと、いろんな星の商人や、タンポン星の人々に秘宝についての手掛かりを聞いてまわるが、そう簡単に情報が掴めるわけではなかった。バザーをぐるっとまわっていると、普通の商人は自分の前にシートを敷いて商品を並べている中、1人だけポツリと顔を黒い布で覆い、机にいかにもという感じの水晶玉をおいた女性がいた。

見た目だけで、この女性が占い師ということが分かった。

その占い師の前をアーサー王とチブサ姫が通り過ぎようとしたその時。占い師のほうから声が聞こえてきたのだ。

占い師:「秘宝、精剣エクスカリバーと乳リング」確かにハッキリと聞こえたその言葉に足を止めるアーサー王とチブサ姫。すぐにアーサー王が占い師に問いかける。

アーサー王:「あんた何者(なにもん)だ?なんで秘宝のことをしっているんだ?」..........すると女性は黙って立ち上がり、街の外れにある小さな家へと歩いていった。

チブサ姫:「..........今、ハッキリと精剣エクスカリバーと乳リング。..........そう聞こえましたよね?」アーサー王は頷いた。

アーサー王:「あぁ。ハッキリとそう聞こえたぜ。秘宝について何か知っているにちがいねぇ。チブサ、追いかけるぞ」アーサー王がそういうと、今までのキラキラと輝かせていた表情から真剣な表情になるチブサ姫。

女性が入っていった街の外れにある家の前につくと、「ギギギィー」と木の(きし)む音とともに、扉が開いた。

占い師:「どうぞお入りください。..........お待ちしておりました、アーサー王様、チブサ姫様」その言葉にアーサー王とチブサ姫は顔を合わせ「うんっ」と首を縦にふった。2人が家の中にはいると、早速占い師が口を開いた。

占い師:「申し遅れました。私はこのタンポン星で、占い師をしているバギナと申します。なぜ貴方達の名前や、秘宝を知っているのかというのも、すべてこの水晶を通して見ていたからなのです。」そう言うと顔を覆っていた黒い布をスッとはずし、素顔をみせた。

スラットした体系に整った容姿、そして大人の色気を感じさせる紫色の口紅。

ドキッとした表情をみせたアーサー王に気付いたのかチブサ姫が、一瞬、ムッとした表情をみせた。そして占い師バギナはさらに続けるのだ。

バギナ:「私は、アーサー王様がチブサ姫様の故郷(ふるさと)である、パイオツ星に訪れた頃からこの水晶玉でみさせて頂いていました。そして、包皮仙人に会うためスキン星を訪れたこともしっています。」その言葉にアーサー王が言葉を返した。

アーサー王:「..........あんたが、占い師で何らかの特殊(とくしゅ)な能力がある事はよーく分かった。だがなんの目的があってずっと俺たちをみているんだ?あんたが普通の人間で、ただの占い師だとすれば、そもそもどうして秘宝や、包皮仙人の存在をしっているんだ?..........いや..........どうして知る必要があるんだ?」

バギナ:「アーサー王様がおっしゃる事は、その通り。私は普通の占い師であり、普通の人間です。..........いぇ秘宝を守り抜く事が出来ずに普通の人間になってしまった。..........と言った方が的確かもしれません。」..........とここで黙って話しを聞いていたチブサ姫が口を開く。

チブサ姫:「秘宝を守り抜く事が出来ずに普通の人間になってしまった..........ですか..........?」

バギナ:「そうです。私たち、タンポン星の民の守り抜く秘宝というのは、貴方達の秘宝のように、姿形(すがたかたち)がある物ではなく、受け継いでいくものなのです。遥か昔4545年前に貴方達のご先祖様達が魔王を倒した時には、私の先祖であるバギナも、魔法使いとして共に魔王と戦ったのです。..........しかしその時に魔王との戦いで魔力を使い切ってしまった先祖バギナは、次の代に魔力を受け継ぐ事が出来ずに亡くなっていったのです。

それから、4545年間は私達一族はひっそりと占い師として生きてきたのです。ですがある日、先祖の形見(かたみ)として家宝にしていたこの水晶に貴方達の姿が映ったのです。それで貴方達をみていて、このタンポン星に貴方達が来るのも知っていたというわけなのです」

アーサー王:「あんたの先祖様も遥か昔4545年前に魔王を倒した時の1人だったのか..........。どうにかして、魔力を復活させることは出来ねぇのか?」その問いに、バギナは悲しい表情をみせた。

バギナ:「..........おそらく無理だと思います。ハッキリとはわかりませんが..........。」

するとチブサ姫がにっこりとした、表情でバギナに言葉をかける。

チブサ姫:「バギナさん。あなたがよければ一緒に旅をしませんか?アーサー王様もいいですよね?」チブサ姫はアーサー王に問いかける。

アーサー王:「あぁ。あんたの先祖様も魔王を倒し、秘宝を持っていた1人だ。あんたさえよけりゃあ、俺たちは大歓迎(だいかんげい)だぜ?」するとバギナは。

バギナ:「よろしいのですか?」と笑顔をみせた。

アーサー王:「奥義を習得するための、包皮仙人もいねぇんだ、魔王を倒すための何か他の方法を探しながら、あんたの魔力が戻る方法も探せばきっとみつかるさ。」

チブサ姫:「そうですよ。なにか方法はあるはずです」と2人の言葉にバギナは頭を下げてお礼をした。そしてこのタンポン星からは、3人の冒険が始まるのであった。

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