スキン星の刺客2
老人に村へと案内される。するとあのSM大魔神に相当村を壊滅状態に追いやられたのであろう、
ボロボロになった建物が何軒も目に入ってきた。
地下にある集会場のようなとても広い場所に入ると老人はまた口を開く。
老人:「双頭バイブ率いる魔物たちが、このスキン星にやってきたのは、今から一月程前の事じゃ。ある日、魔物を数人引き連れてやってくると、我々スキン星の人間が今まで築き上げてきた建物や畑や田んぼを、一瞬にして焼け野原に変えてしまったんじゃ。そればかりか、人々の命までも簡単に奪いよったんじゃよ。」
アーサー王:「魔物たちがこのスキン星にきたのは、包皮仙人の命が狙いだったのか?」
アーサー王が老人にたずねた。すると老人はまた口を開いた。
老人:「恐らくそうじゃ。我々スキン星には、我々人間が暮らす分には十分な自然の恵みがあった。じゃが貴方達の星と違い我々スキン星には秘宝なんてものは存在しないのじゃよ。ならばなぜ魔物がこの星を狙うんだ?そう思うじゃろ。それは包皮仙人が持つ大事な役割りだったんじゃ。包皮仙人は我々スキン星の中でも唯一優れた力を持っておったんじゃ。」
チブサ姫:「優れた力......ですか?」
老人:「そうじゃ。包皮仙人には、秘宝を持つ者が秘宝の能力を最大限に引き出すため、秘宝を持つ者個人個人に、修行をつける役割りがあったのじゃ。」
アーサー王:「最大限に引き出すための修行?」
老人:「うむ。奥義を習得する為の修行といってもよいじゃろう。なぜその修行を秘宝を持つ者個人個人が受けるかわかりますかな?......それは................それが魔王を倒す絶対条件なんじゃよ。双頭バイブですら、魔王と比べれば力は雲泥の差、さっきのSM大魔神なんかはもっともっと下っ端の魔物じゃ。魔王が復活したこの時に、包皮仙人がいないようじゃこの世界も終わったようなもんじゃ。我々はこの地下の集会場でひっそりと暮らす事にします。アーサー王様、そしてチブサ様、貴方達も自分の命を大事にしなされ。奥義が習得出来なくなったいまや、希望など持てないのです。村人を救って頂いた貴方達にこんな話しをするのは失礼と、
重々承知ではございますが、この事実だけは包皮仙人がいなくなった今、貴方達に告げるのも、我々スキン星の人間の役目なのです.......。暗い話しになってしまいましたがせめてものお礼です、村人たちの振る舞う料理でも食べていってはくれませんか。」話しを終えると老人は立ち上がり集会場の奥にある部屋へと入っていった。アーサー王とチブサ姫が目を合わせた。包皮仙人にあえばなにか旅の手掛かりが掴めると思いスキン星を訪れたアーサー王は言葉を失っていた。そんなアーサー王にチブサが声をかける。
チブサ姫:「アーサー王様、何か必ず方法があるはずです。私はあなたと共に魔王を必ず倒してみせますよ」そう言いながら右手に握り拳をつくり立ち上がるチブサ姫。すると、チブサ姫の豊満なバストがたゆ〜んと揺れる。
アーサー王は、チブサの言葉に頷いた。
アーサー王:「あぁ、チブサありがとな。必ず魔王を倒す。お前の言うとおり何か方法はあるはずだ。しかし、双頭バイブって魔物も許せねぇ。長旅になるだろうが頼むぜ。チブサ。」そうチブサに言葉を返した。
チブサ姫:「はい、私はアーサー王様となら、何処へでも行きますよ。あっ........。あの何処へでもというのはその/////.......あの/////」と一人で照れるチブサの頭を、からかう様にアーサー王がポンポンと軽く撫でた。するとチブサは顔を真っ赤にした。
そして、村人たちから、料理のお礼や、スキン星に伝わる踊りや歌のお礼をもらい地下に広がる集会場を後にしようとすると、さっきの老人が奥の部屋からでてきた。
老人:「お待ちください。これを持っていってください。何かお役に立つかもしれませぬ」そう言うと一冊の本をアーサー王に手渡した。
老人:「それは、包皮仙人が修行をつける時にいつも、もっていたものです。残念ながら、同じスキン星の我々にも読めないのです。きっと我々よりも貴方達が持っていた方が良いはずです。........あと.......アーサー王様。双頭バイブに、あなたとチブサ様の事は必ず悟られているはず。旅のご無事をお祈りしますぞ。」そう言うと老人を筆頭に地下の集会場にいる、スキン星の皆が深々と頭を下げた。
宇宙船にもどり、降り出しに戻った気分の2人は早速老人に手渡された本を開いたが、理解出来る訳もなくすぐに本を閉じ。あてもなく旅を再開するのであった。