恋人...じゃなくてただの下僕!?
イキナリ告白された瑠璃!?さあどうする!?
もし他の生徒がこの瞬間を見たらどうするだろう?
真っ赤になって必死に告白している腕に怪我をした少年
口をぽかーんと開けている生徒達
倒れている謎の少女
そして告白されているサングラスの少女
「イキナリなんでだよ!」
生徒達が一気にツッコミをいれた
そして雷久が口を開いた
口調が敬語になっている
「実は僕は小学校で一度も負けた事がないんです、だから余計に自信をもっていたのです!そしてもともと頭が良くて顔が良かった僕はとてももてた。毎日登校時間と下校時間に女子達が追っかけてくるほどでした」
(自慢かよ....!!)
この一言であまりモテない男の子達が一気に心の中で叫んだ
「だから女性はみんなばかばかしいと思いました、顔が良ければいいんだという生物だと思っていました。だから女性不信だったのです」
(ばかにしないでくれる....!?)
今度は全ての女子が心の中で叫んだ
男子達も『本当なのか!』という顔をしている
変な誤解を招いたようだ
「だからだれかを好きになれる事も全然考えていたりしませんでした。だからしつこく追っかけてくる女子にある条件をだしたのです。」
「ある?」
一気にイライラを感じた生徒達が雷久に刃をむける
「『俺に勝ったものしか好きにならない』そして『勝って美しいもの』とね」
(わがまま王子かよ!)
生徒達はもういつでも雷久に飛びかかれるようにしていた
「みんな努力しました。だけど誰も僕には勝てなかった、そこで瑠璃さんが現れ僕をなぎ倒したのです」
みんなの目が一気に瑠璃に向けられる
みんなOKするのかどうか聞きたいのだ
「でもあなた、私の下僕になるっていたじゃない、どうやったら下僕から彼氏に昇格出来るのかな?敵、下僕、クラスメート、友達、大親友、彼氏、親類、家族は全て違う格なのよ」
瑠璃は心の中で雷久をなぎ捨てる
雷久は懇願した
「わかりました!『彼氏』なんてそんなお高い位なんていいですからせめて下僕でそばに置かせて下さい!」
(いいんだ....)
もう生徒達は叫ぶのが疲れてきた
「ならいいわ、これからは私に従ってもらうわよ」
(いいんだ........................はぁ............)
「ありがとうごぜえやす!ではお紅茶でもいかがですか?瑠璃様!」
「ブレンドね」
もう生徒達は開いた口をふさげない
そうしているうちにベルがなった
キーンコーンカーンコーン
「最初の授業は数学です!新品、有名ノートをどうぞ」
はあ....
だれもがため息をついた
そう、あの人を残して
この一部始終を見ていたあいつだけはため息などつかなかった
ただ黙ってみていた