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06 生きてる生きてく

はーい、お姉さんだよ~。

【石置き漁】・・・いしおきりょう。

川の流れをせき止めるようにU字に石を置いて、魚をとる方法。

ちなみに魚は基本的に、「匹:ひき、びき、ぴき」と言う単位で数えるよ。



 魔法の森にはワグマと言う、紫色むらさきいろの毛をした小熊こぐまがいます。


 ある日のこと、森の管理人コバヤシとギフト君とムルムルとで『滝壺たきつぼ:ふかいみずたまり』にりにでかけました。


 ムルムルは肉や魚を特に食べない体質たいしつで、釣りに疑問ぎもんを持っているようでした。


 ギフト君はそのことについて、気にしていません。


 そしてコバヤシとムルムルの会話かいわを聞いていた『レインたき洞窟どうくつ』にむワグマが出てきました。


 石置いしおりょうの具合をコバヤシが見に行くと、魚が五匹ごひきれました。



およぎたいなぁ。ワグマも一緒にどう?」


「そうだな。エビが食べたい。うんと大きなやつ」


あみを持って行くといいよ」


 ワグマとギフト君は滝壺、と言う、深い水溜みずたまりにもぐりました。


 ムルムルはそれを見送みおくって、コバヤシにどうしても不思議ふしぎでならないと言いました。



 するとコバヤシがこたえてくれました。


「自分に合った栄養えいようたもたなきゃ、生きてはいけない。みんなおぎないあっているんだ。僕は食べた分だけ、いつか役に立つことで恩返おんがえしをする。たすけ合い。そのことを『かてになってもらう』と言うんだよ。むかしからがれている言葉ことばだ」



 ムルムルは少しいて、わたしはきっと感動かんどうしているのです、と言いました。



 水中花すいちゅうかの中にかなり大きなエビを見つけたギフト君とワグマ。


 網を魔法で大きくして、エビをつかまえると水の上にもどって来ました。


 コバヤシにお願いして一緒に網をってもらうと、ギフト君の身体からだより大きなエビが網の中にいました。


 


 コバヤシとギフト君が料理りょうりをしている頃。


 ムルムルはワグマに、コバヤシから聞いたことを言いました。



「僕だって食べなきゃ生きていけないし、料理をするコバヤシとギフトはスゴイです」


「自分ができないことをできる存在そんざいって、尊敬そんけいにあたいするよな」


「そうです。それです!」


「うん・・・少し分かったつもりになって、ほこらしい今の自分はみとめたい」




 ざかなと焼きエビを食べてお家にかえったワグマ。


 ワグマは「ありがとう」とつぶやいて、お昼寝おひるねをしましたと、さ。

今回の「サブタイトル」は福山雅治さんの歌からちょうだいしたものです。

お姉さんの個人的なものですが、福山雅治さんの「生きてる生きてく」はギフト君の一貫したイメージ曲です。

歌詞などをWebで検索推奨です。

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