11 熱をだしたムルムル
冬の妖精、ラウとトバリと、
おしりが光る大きなホタル、チャップが家に住んでしばらくたった時でした。
ムルムルに朝のあいさつをしようとしたギフト君が気づきました。
「ムルムルが『宿』から出てこない・・・なんだか熱をもってる・・・」
ムルムルがカタツムリでいうならカラの宿から、顔を出しました。
「体に熱がこもっています・・・」
「どうしよ~・・・そうだ☆」
ギフト君は冷蔵庫を開けて、アイスクリームを取り出しました。
ラウとトバリとチャップにに事情を説明すると、
冷やしてあげるよ、と言ってくれます。
「ふー・・・ふ~・・・ふー・・・」
キャピーンと冷風を浴びたムルムルが凍ってしまいました。
「わぁ~~~~~ムルムル~~~~~~~!!」
急いでお風呂のおゆにひたすと、ムルムルはなんとか無事でした。
「アイスクリームは熱が出てる時に心にも体にもいい食べ物だよ」
ギフト君に「あーん」をしてもらってアイスクリームを食べるムルムル。
「さっきはどうもね、ラウジングとトバリトフ!!」
「多分、僕ラウとトバリのことを言ってるんだね」
「いいの、いいの。私はトバリ。どういたしましてっ」
ギフト君は苦笑して、コバヤシがいる研究所に行ってくると言いました。
そして戻ってくると、スポキノコと言う回復アイテムを持っていました。
「これを・・・しぼって・・・よし、スポドリンク完成!」
ストローを使ってムルムルにスポドリンクを飲んでもらい、しばらく休み。
一晩中、冬の妖精ふたりは、ムルムルに涼しい風を送ってくれました。
テントウムシホタルのチャップは、そんなふたりの応援におしりを光らせます。
――――・・・翌日。
ムルムルは目覚めて、まだ眠っているギフト君たちを静かに見ていました。
ギフト君が気づいて、目を覚まします。
「具合よくなった?」
「はい。ギフトありがとう。それから、ラウとトバリとチャップも・・・とてもありがとう」
いびきをかいて眠っている冬の妖精たちの名前を
ムルムルが
ちゃんと言ったのは
これが初めてだったとさ。
アイスクリームは、ある程度の量で心身面問題がないなら、具合や気分がすぐれない時や疲れた時の栄養摂取にも向いてるらしいですよ。ぜひおすすめ。




